Redisとは?高速インメモリDBの仕組みとセッション管理への活用
最近、Webアプリケーションやビッグデータ関連の開発でよく耳にする Redis。
本記事では、Redisの特徴や高速な理由、セッション管理での活用方法まで解説します。
Redisとは
Redisは インメモリ型のデータベース です。
つまり、ディスクではなく メモリ上で動作するデータベース であり、単純なデータ構造を扱う KVS(キー・バリュー・ストア) として利用されます。
RDBと比較したRedisの速度
RDBが遅い理由
- メモリとハードディスクの間を行き来する必要がある
- 複雑な検索処理に時間がかかる
- ACID特性など、データの扱いが複雑
Redisが速い理由
Redisはシンプルなデータ構造をメモリ上で扱うため、RDBに比べて高速です。
速さの公式:
速さ = (データ&処理が単純) × (メモリ上で処理を行う)
Redisとビッグデータ・NoSQL
ビッグデータの特徴として、よく 3V が挙げられます。
- Volume(量の多さ)
- Variety(形式の多様さ)
- Velocity(処理速度の速さ)
大量かつ多様なデータを高速に処理するDBが求められており、ここでNoSQLの需要が高まっています。
構造化データと非構造化データ
-
構造化データ
通常の業務データを管理するのが得意で、RDBが適している -
非構造化データ
セッション情報やログなどの高速処理が必要なデータ向け
→ 近年は非構造化データのニーズに対応するため、NoSQLが登場
ビッグデータの発展により、正確性よりもスピード が求められる場面が増え、NoSQLが必要とされるようになりました。
Redisとセッション管理
セッションとは
HTTPはステートレス(状態を保持しない)ため、ユーザ情報はセッションデータとして保持する必要があります。
セッションデータを保持する方法は主に2つです。
-
Cookieのみでユーザ情報を保持
→ クライアント側で全て保持 -
セッションIDを使う方法
→ クライアントはセッションIDのみ保持
→ サーバ側でIDに紐づくデータを保持
→ スケーラブルなストアを用意することで、セッションデータの上限を気にせず管理可能
Redisをセッションストアに使う理由
- RDBよりも圧倒的に高速
- メモリ上でデータを管理できるため、アクセスの多いセッション情報でもボトルネックになりにくい
- スケーラブルにデータを保持可能
まとめ
- Redisはメモリ上で動く高速KVS
- RDBに比べてシンプルなデータ構造と高速処理で優位
- ビッグデータ時代の高速・大量データ処理に適したNoSQL
- Webアプリではセッション管理に最適
Redisをうまく活用することで、アプリケーションのパフォーマンス向上やスケーラビリティ確保が可能です。