はじめに
SESエンジニアとして働いていると、
「どうすれば単価を上げ続けられるのか?」
という問いに、一度はぶつかると思います。
技術力を上げる。
資格を取る。
経験年数を重ねる。
どれも間違いではありませんが、
それだけで単価が上がり続けるかというと、
現実はそう単純ではありません。
最近、ある出来事をきっかけに、
この問いについて改めて考える機会がありました。
この記事は、特定の企業やツールの話ではなく、
SESという構造の中で
「単価をどう積み上げていくのか」を整理した思考ログです。
私について
本記事は、SESエンジニアとして現場に立ちながら、
同時に「自分の価値がどのように評価されているのか」を
考え続けている立場から書いています。
ですので、
すでに答えを持っている立場ではありません。
一方で、現時点の単価については、
相場的に見れば、そこそこ高い水準にはあると感じています。
だからこそ、
このまま同じやり方を続けていても、
そろそろ伸び悩み始めるのではないか
という感覚を持つようになりました。
単価交渉そのものを行う立場ではありませんが、
だからこそ、
- 現場で何を考えているのか
- どんな価値を提供できているのか
を言語化し、
正しく伝えていくことの重要性を感じています。
この記事は、
SESという構造の中で単価を上げ続けるにはどうすればよいのか、
その問いに対する現時点での思考整理になります。
単価=技術力?
SESの単価は「技術力」だけで決まっているわけではないと感じています。
- 技術的に優秀でも単価が伸びない人
- 特定の技術に尖っているわけではないが、高単価を維持している人
こうした差を見ていると、
「できる・できない」の差というより、
価値の伝わり方の差が大きいように思います。
ツールの習熟だけで単価は上がる?
ある場面で、
テスト設計や品質担保の考え方が
非常に整理されたアウトプットを見る機会がありました。
聞いた限りでは生成AIを活用しているとのことでしたが、
具体的なツール名や詳細については共有されませんでした。
- どの観点でテストしているのか
- どこまでをカバーしているのか
- 結果がどのように整理・共有されているのか
この観点で非常に素晴らしいアウトプットで、
私自身も、改めて学ぶ必要があると感じました。
一方で、こうも思いました。
それらのツールは、
どこの現場でもそのまま使えるのだろうか?
結論から言えば、
多くの場合、答えは NO だと思います。
ツールや仕組みは、
特定の現場・前提・制約条件があって
初めて成立するものだからです。
SESで求められるのは「汎用的な価値」
ツールの習熟度を上げること自体は、
間違いなく大切です。
ただ、それがそのまま
「次の現場」
「次の単価」
に直結するかというと、
そうではないように思います。
SESという働き方では、
どんなツールを使えるか
よりも
どんな価値を提供できる人なのか
を説明できるかどうかが、
市場価値につながるのではないか、と感じています。
① 汎用的な価値を言語化する
重要だと感じているのが、
汎用的な価値を言語化することです。
例えば、
- なぜその設計を選んだのか
- どんな制約条件があったのか
- 何を優先し、何を捨てたのか
- その結果、何が改善されたのか
こうした部分は、
ツールや現場が変わっても再利用できます。
「〇〇ができます」ではなく、
「どう考えて、どう判断してきたか」 を
説明できること。
これが、
SESで単価を積み上げていく上で
一つの大きな軸になると感じています。
② ツール選定から関われるポジションに近づく
もう一つの方向性として、
ツール選定や設計段階から関われる
ポジションに近づく、という考え方もあります。
現場を得意なツールを使えるような環境にしてしまえば解決!
という思考です。
ただしこれは、
誰でもすぐに辿り着けるものではありません。
- なぜその判断を任せていいのか
- なぜその人でなければならないのか
を説明できる市場価値が
前提として求められるからです。
その意味でも、
① 汎用的な価値を言語化することは、
このアプローチを取る場合でも
避けて通れない要素だと感じています。
では、どうすればいいのか?
この問いに対する唯一の正解はないと思っています。
人によって、
- 技術を突き詰める
- 設計や上流に寄せる
- マネジメントに寄せる
など、アプローチは異なるはずです。
弊社では定期的に勉強会が開催されているため、
その場を使ってこうした問いを投げかけ、
仲間と一緒に考え、言語化する機会を
作っていけたらいいなと考えています。
また、最終的な交渉を行なってくれるのは営業の方々です。
そのためにも、
- 自分がどんな考え方をする人間なのか
- どんな価値を提供できるのか
を知ってもらうために、
社内活動にも積極的に関わっていきたい、
という思いもあります。
おわりに
SESで単価を「上げ続ける」ことは、
簡単ではないと思っています。
ただ、
- ツール習熟だけに寄りすぎないこと
- 汎用的な価値を意識して言語化すること
- 一人で抱え込まず、対話の場を持つこと
こうした積み重ねによって、
取れる選択肢は確実に増えていくはずです。
この記事が、
同じ問いを持つ人にとって、
考えるきっかけになれば幸いです。