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オンプレミスでの仮想環境構築の変化 Vol.1

Last updated at Posted at 2025-08-05

はじめに

はじめまして。まずは簡単に自己紹介をさせてください。
以前は某企業にてVMware製品のテクニカルサポートを7年ほど経験し、
昨年からアットマーク・テクノロジー株式会社にてインフラエンジニアを担当しております。
この度、弊社にて「技術ブログを立ち上げよう!」という事となり、
僭越ながら執筆を担当させていただいております。
主にオンプレミス環境の仮想化を得意としております。

さて今回は、そんなオンプレミス環境の構築にあたり、
ここ最近で話題になっているあの製品について記載したいと思います。

オンプレミスでの仮想環境構築の変化

オンプレミスで仮想環境を構築する事になった際、貴方ならどの製品の使用を検討しますか?
一昔前であれば「VMware一択!」だったと思います。

しかしながら、現在は色々と、本当に色々な事があったため、
VMware以外の製品を使用する事も検討しなければいけない場合に直面する方が増えているかと思います。

実際に筆者も構築現場でVMware以外の仮想環境構築が実現できる製品について調査をしたことがあります。
当たり前ですが、今までVMwareで出来ていたことが実現出来なければ検討も出来ません。

私が調査した際のポイントは以下でした。
・仮想マシン(VM)は作成出来るよな?(これは当たり前)
・物理ハード故障の際にフェイルオーバーはしてくれるよな?(vSphere HA的な機能)
・筐体間で仮想マシンのライブマイグレーションは出来るよな?(vMotion的な機能)
・稼働状況によってバランシングしてくれると嬉しいなあ(DRS的な機能)
・ESXiだけじゃなくてvCenter Server的な管理コンポーネントは絶対欲しい。

・・・挙げていくと切りが無いのでこの辺りにしておきます。

さて、果たして該当する製品があるのか。
結論から言います。ありました。

その名はNutanix

それがNutanix製品でした。
以前から名前は聞いていたんですが、VMware製品に触れる事が多かった筆者はそこまで詳細に調べた事はありませんでした。

Nutanix社は2009年に米国カリフォルニア州サンノゼで設立された、
クラウドコンピューティングとハイパーコンバージドインフラ(HCI)技術の企業です。
創業メンバー、開発陣に元Google社やVMware社、Facebook社など、大手IT企業出身の方も所属しているそうです。
最早現代のIT界のアベンジャーズの様な企業ですね。

そんなNutanix社がどうやってオンプレミスの仮想環境を構築するのか、
複数回に分けて紹介したいと思います。

今回はNutanix製品でのハイパーバイザーとなるAHVに触れたいと思います。

AHV

AHVは、Nutanixが独自に開発したKVMベースのハイパーバイザーです。
VMwareでいうところのESXiが該当します。

主な特徴はこちら:
・ライセンス不要:追加コストなしで利用可能
・Prismで統合管理:GUIベースで直感的にVMやリソースを操作可能
・軽量かつ高性能:VMwareやHyper-Vと比較しても遜色なし
・セキュリティ統合:マイクロセグメンテーション(Flow)などをネイティブに統合
特筆すべきは「シンプルさ」です。
NutanixのHCIとAHVを組み合わせることで、従来の煩雑な仮想環境の管理が1つの画面で完結するようになります。

はい、ここで新しい単語が出てきましたね。HCIです。
ハイパーコンバージドインフラ(HCI)とは、
以下の3要素を一つのアプライアンス(箱)に統合するアーキテクチャです:
・コンピューティング(CPU・メモリ)
・ストレージ(HDD・SSD)
・ネットワーク
これにより、煩雑だった運用管理がシンプルになり、スピーディな構築とスケーラビリティが実現されます。

今まで主流だった3tier構成ですと物理サーバ、物理ストレージ、SANスイッチが
それぞれ物理的に結線されている必要がありましたが、HCI構成であれば一つの筐体に3tierで必要な要素が全て含まれます。
VMwareで言う所のvSAN、と言えば分かりやすい方もいるのではないでしょうか。

そしてこのHCI、複数の筐体間を物理的に結線する事で各筐体配下のストレージを共有ディスクとして使用する事が出来ます。
この辺りの動作については次回以降、自分が担当するブログにて紹介しようと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます!

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