
オラクルは、業界をリードする生成AIモデルを企業のデータ、アプリケーション、ワークフローに安全に接続できるよう設計された包括的なプラットフォーム「Oracle AI Data Platform」の一般提供開始を発表しました。自動データ取り込み、セマンティック・エンリッチメント、ベクトル・インデックス作成を組み込みの生成AIツールと組み合わせることで、「Oracle AI Data Platform」は生データから本番環境レベルのAIに至るまでのプロセスを簡素化します。


Oracle AI Data Platform は、 Oracle Cloud Infrastructure(OCI)、Oracle Autonomous AI Database、および OCI Generative AI Service の統合機能を活用することで、データをAI対応にし、エージェント・アプリケーションの作成と導入を可能にします。ビジネス・ユーザーは、日常的なタスクを自動化し、成長機会を見出し、日々のワークフローにインテリジェンスを直接組み込む、信頼性の高いリアルタイムのインサイトとAIエージェントを得られる一方、開発者とデータ・チームは、単一のエンタープライズ・グレードのプラットフォームを利用して、それらを迅速に構築および拡張できます。このプラットフォームは、NVIDIAアクセラレーテッド・コンピューティング・インフラストラクチャを統合しており、高性能ワークロード向けに最新世代のGPUとライブラリを選択できます。その結果、あらゆる事業分野において、イノベーションの加速、生産性の向上、そして目に見えるビジネス・インパクトがもたらされます。
Oracle の Executive Vice President である T.K. Anandは次のように述べています。「Oracle AI Data Platformは、お客様がAI向けにデータを準備し、AIを活用してあらゆるビジネスプロセスを変革することを可能にします。データを統合し、AIライフサイクル全体を簡素化することで、Oracle AI Data Platformは、信頼性、セキュリティ、俊敏性を備えながらAIの力を活用したいと考える企業にとって、最も包括的な基盤となります。」
Oracle AI Data Platformは、データとAIのためのエンタープライズ対応の基盤を提供します。お客様はDelta LakeやIcebergなどのオープンフォーマットを使用してデータレイクハウスを構築し、データの重複を排除できます。さらに、AI Data Platformカタログは、すべてのデータとAI資産を統合的に可視化し、ガバナンスを確保することで、企業のコンプライアンスと信頼の維持を支援します。また、Agent2Agent(A2A)やModel Context Protocol(MCP)などのオープンスタンダードに準拠した幅広いAIエージェントとツールをサポートしているため、高度なマルチエージェントシステムを構築できます。さらに、ビジネスユーザーはAgent Hubのメリットを享受できます。Agent Hubは、多数のエージェントを操作する際の複雑さを抽象化し、リクエストを解釈して適切なエージェントを呼び出し、推奨事項を提示し、迅速な対応を可能にします。
Oracle AI Data Platform により、お客様は次のことが可能になります。
- データをインテリジェンスに変える: データ レイクハウスと AI を 1 つのプラットフォームに統合することで、顧客が生データを実用的な洞察とよりスマートな意思決定に簡単に変換できるようになります。
- チーム間のイノベーションを加速: データ エンジニア、データ サイエンティスト、AI 開発者向けの単一のワークベンチを顧客に提供し、コラボレーションと AI を活用したアプリケーションの提供を加速します。
- ビジネス プロセスの自動化と拡張: ワークフローを調整し、アラートをトリガーし、ビジネス成果を直接改善する効率性を高める AI エージェントを使用して、顧客が分析の域を超えられるよう支援します。
- 初日からエンタープライズ対応: OCI、オープンソース エンジン、業界をリードする分析機能、Oracle Autonomous AI Lakehouse のパワーを組み合わせることで、ミッション クリティカルな AI 導入に必要なスケール、パフォーマンス、信頼性を実現します。
そして、Oracle AI Worldでは、AIおよびデータ関連製品群に新たに追加された機能をいくつか発表しました。
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Generative AIの新機能Agent Hub
ビジネスプロセスの自動化に活用できる高度なAI搭載エージェントを効率的に構築、導入、管理する方法を提供します。これにより、意思決定の強化とイノベーションの加速に貢献します。この新機能は、最先端の生成AIモデル、Oracleおよびサードパーティシステムとの堅牢な統合機能、そして主要なオープンソース・エージェント・フレームワークへのすぐに利用可能なサポートを、すべて単一の標準ベースのインターフェースを通じて提供します。 -
OCI Generative AIの新しいモデル
お客様のエンタープライズユースケースに合わせて、より多くの選択肢をご提供できるよう、新しいモデルを継続的に追加しています。 -
Oracle コードアシスト
Oracle のデータベース、アプリケーション、サービスからの数十年にわたる知識と、コードの作成を支援するための大規模な言語モデルのパワーが組み込まれた Oracle のコーディング・エージェントです。 -
OCI GPU スキャナー
スケーラブルでコスト効率の高いGPUインフラストラクチャのリーダーであるOracleは、AI、機械学習、そしてハイパフォーマンス・コンピューティングの高まる需要に対応しています。OCI GPU Scannerは、組織におけるGPUリソースの管理方法を変革し、面倒な手動スクリプト、ベースライン検索、互換性チェックといった煩雑な作業なしに、高い効率性と信頼性を実現します。 -
Streaming with Apache Kafka
Fortune 100 企業の 80% が高性能データ統合とミッションクリティカルなアプリケーションに使用しているオープンソースの分散イベント・ストリーミング・プラットフォームです。 -
OCI Search with OpenSearch
OCI上でOracleが提供するフルマネージドOpenSearchサービスです。 -
生体認証による継続的な従業員認証
Oracle Identity and Access Management(IAM)は、従業員の認証情報が本人と常に一致することを保証するための「Continuous Workforce Verification」の提供開始を発表しました。 -
OCI Cache
RedisおよびValkeyと互換性のあるフルマネージドのインメモリデータストアで、超低レイテンシのワークロード向けに設計されています。
■ AIデータプラットフォーム作成
最初の AI データ プラットフォームを作成する前に、正しい IAM 権限があることを確認する必要があります。
1) OCI コンソール
OCI のホームセクションで、[Analytics & AI]を選択し、[AI Data Platform]をクリック

2) AI Data Platforms 画面
「Create AI Data Platforms」をクリック
Oracle AIデータプラットフォームは、必要なすべてのIAMポリシーが設定されているかどうかを検証するチェックを実行します。


3) Create AI Data Platform 画面
以下項目を入力し、[Create]をクリック
・ General
- AI Data Platform name: AI データ プラットフォーム インスタンスの名前を入力
- Description: 説明を入力
・ Workspace
- Workspace name: 最初の AI データ プラットフォーム ワークスペースの名前と説明を入力します。
- Description: 説明を入力
・ Add policies
+ Choose access level: 「ポリシーの追加」から次のいずれかを選択します。
- 標準(推奨): テナント レベルでアクセス設定を広範囲に適用します。
- 詳細:コンパートメント レベルできめ細かなアクセスを構成できます。
・ Optional policies
不足しているポリシーがある場合はそれを確認し、必要に応じて適用します。
オプションポリシーを展開します。インスタンスに必要な追加ポリシーを確認し、追加してください。詳細は、Oracle AI Data PlatformのIAMポリシーを参照してください。
AIデータプラットフォームのメタデータタグを指定するには、「詳細オプション」をクリックします。複数のタグを追加するには、 「タグを追加」をクリックします。
3) Create AI Data Platform 中 〜

■ Oracle AIデータプラットフォームにアクセスする
自分または自分が属するロールに権限が付与されているすべての AI データ プラットフォームにアクセスできます。
AIデータ・プラットフォームにアクセスするには、AIデータ・プラットフォームIAMポリシーのUSE権限以上が必要です。
詳細は、Oracle AIデータ・プラットフォームのIAMポリシーを参照してください。
● AI Data Platforms 画面
■ ワークスペースとUIフローを理解する
AI データ プラットフォームを作成またはアクセスすると、ユーザー インターフェースを使用して、すべての主要コンポーネントをシームレスにナビゲートおよび管理できるようになります。
● 左側ナビゲーション概要
AI データ プラットフォーム内では、左側のサイドバーに次の項目が表示されます。
・ ホーム - ダッシュボードに戻ります
・ マスターカタログ - ワークスペース全体の登録済みデータ資産をすべて表示
・ ワークスペース - ワークスペースの詳細に直接アクセス
・ ワークスペースを選択 - ドロップダウンで異なるワークスペース間を切り替えます
・ ワークスペース内には次のものが表示されます。
・ ワークフロー - データワークフローの設計とスケジュール
・ コンピューティング - Spark コンピューティング環境を管理する
・ データ共有 - Delta Shareプロトコルをサポートする他のサービスとデータを共有する
・ カタログの自動入力 - 接続されたソースからメタデータを自動的に取り込む
・ 通知 - 受信したシステムメッセージを検索およびフィルタリングします
・ ロール - アクセス制御(RBAC)を構成する
・ 監査ログ - AI データ プラットフォーム内のオブジェクトの履歴を検索およびフィルタリングします
■ ワークスペース作成
ワークスペースは、AI データ プラットフォームのノートブック、ファイル、フォルダー、ワークフロー、コンピューティング クラスターを整理する分離された論理コンテナーです。
ワークスペースは、必要なファイルのようなリソース (ノートブック、ファイル、フォルダーなど) と、対応するワークフロー リソース (ジョブ、ジョブ実行など) および対応するコンピューティング・クラスターとの間のマッピングを確立します。
● プライベート・ネットワーク・アクセスを有効にしたワークスペース作成
プライベート・ネットワーク内のデータ資産にアクセスできるワークスペースを作成できます。デフォルトでは、ワークスペースはプライベートネットワーク内のデータ資産へのアクセスが有効になっておらず、プライベート・ネットワーク外のデータ資産にのみアクセスできます。
今回は、前回作成した Base Database 26ai と Autonomous AI Lakehouse 26ai が配置された VCN にアクセスできるワークスペースを作成します。
1) AIDP ホーム ページ
[Workspace]をクリックし、右上にある [Create]をクリック

2) Create Workspace 画面
以下項目を設定し、[Create]をクリック
・[プライベートネットワークを有効にする]を選択
・対応する [OCI コンパートメント]から [VCN] を選択
・対応する [OCI コンパートメント]から[サブネット]を選択
・ネットワーク・セキュリティ・グループを設定。 複数ある場合は[追加]をクリックし設定
2) Workspace 完了
作成した、VCN-Workspace を確認できます。

■ Catalog 作成
マスター カタログ、標準カタログと外部カタログを作成します。
● マスターカタログ
AI データ プラットフォームのマスター カタログは、一元化されたビューを提供することでデータとメタデータを管理できる最上位のエンティティです。
マスターカタログは、標準カタログと外部カタログの両方を格納するコンテナです。OCI Object Storage、Autonomous Data Warehouse (ADW)、Kafka のデータアセットを含むカタログを作成できます。マスターカタログを使用すると、子オブジェクトに権限を適用できます。
標準カタログと外部カタログには、機能と使用例が異なります。
・ 標準カタログ:標準カタログはスキーマ(データベース)の論理コンテナであり、ユーザーはスキーマ内にテーブル、ビュー、ボリュームを作成できます。標準カタログは、すべての子オブジェクトのメタデータのライフサイクルを管理します。
・ 外部カタログ:外部カタログは、Autonomous Data Warehouse、Kafka などの外部データ ソースによってサポートされます。外部カタログの場合、メタデータは外部ソースから同期され、ユーザーは次の 3 つの部分からなる名前を使用して外部ソースのデータをクエリできます。 catalog_name.schema_name.table_name外部カタログの場合、メタデータのライフサイクルは外部ソースによって管理され、マスターカタログはメタデータのコピーを保持します。
● 標準カタログ作成
標準カタログは、AI データ プラットフォーム内で作成および管理されます。
標準カタログはマスターカタログ内に作成します。必要な権限を持つユーザーは、標準カタログ内のスキーマ、ボリューム、テーブルを表示、変更、または作成できます。標準カタログには、外部テーブルとボリュームを含めることができます。
● 外部カタログ作成
外部カタログは、データが AI Data Platform の外部の場所から取得されるカタログです。
外部カタログは、Autonomous Data Warehouse(ADW)、Oracle Database、Autonomous Transaction Processingなどのソースに接続し、AIデータプラットフォームにデータを抽出します。外部カタログは、外部カタログの作成時に提供された認証情報を使用して、外部ソースへのクエリを実行します。データソースの詳細については、内部ソースを参照してください。
・ Oracle Database カタログ追加
1) AIDP ホーム ページ
左ペインにある[Master Catalog]を選択し、右側にある[Create]をクリック

2) Create catalog in Master Catalog 画面
次の項目を選択し、[Test connection]をクリックし、設定したDatabaseへの接続が Succsess したことを確認し、[Create]をクリック
・名前と説明を設定
・[カタログ タイプ]ドロップダウンから「外部カタログ」を選択
・外部ソースの種類を選択
- Autonomous Data Warehouse: Wallet または Instance構成を設定
- Autonomous Transaction Processing: Wallet または Instance構成を設定
- Oracle Database: Wallet または Instance構成を設定
- Kafka: bootstrap-serverを指定。複数サーバーを指定する場合は、カンマで区切ってください。
・ユーザー名とパスワードを入力
・Enable private network をチェックし、事前に作成した 対象Databaseの VCN内に接続できる Workspaceを選択
2) Create catalog in Master Catalog 完了
作成した hr_catalog を確認できます。

3) Catalog 確認
作成した カタログをクリックし、登録した Database Schema 各テーブル の メタデータ情報を確認できます。

・ Oracle Autonomous AI Lakehouse 26ai カタログ追加
External source type を Oracle Autnomous Data Warehouseを選択し上記同様追加します。

■ ノートブックでコードを開発する
データ エンジニアとデータ サイエンティストは、AI データ プラットフォーム内のノートブックを、インタラクティブにコードを開発したりデータを探索したりするための共通ツールとして使用できます。
Oracle AI Data Platformは現在、ノートブックでPythonとSQL言語をサポートしています。ノートブックは、ワークフローの一部として実行するようにスケジュール設定したり、設定したりできます。ノートブックを実行するには、コンピューティング・クラスタを接続する必要があります。
AI データ プラットフォームには、直感的な開発者エクスペリエンスを実現する統合マネージド ノートブックが付属しています。
ノートブックで使用できるコードの例として、 このZIP ファイル内のサンプル コードを使用できます。
詳しい使用方法はノートブックを参考してください。
● ノートブック作成
1) AIDPホームページ
[+ Create]を選択し、[Notebook]をクリック

2) Create Notebook 画面
名前と説明を入力し、[Create]をクリック

● ノートブックのクラスター作成
ノートブック インターフェースから直接新しいクラスターを作成し、すぐにアタッチすることができます。
詳細については、「コンピューティング クラスターについて」を参照してください。
1) 作成した Notebook 画面
右上の[Cluster]をクリックし、[Create cluster]をクリック

2) Create Cluster 画面
次の項目を設定し、[Create]をクリック
・ Runtime version: ランタイムバージョンを選択
・ Driver: クラスターのドライバー オプションを選択
・ Worker: クラスターのワーカーオプションを選択。これらのオプションはすべてのクラスターワーカーに適用されます。
・ Set number of workers: ワーカーの数を固定にするか、自動的に増減するかを選択
・ Number of Workers: 静的量の場合は、ワーカーの数を指定
・ Minimum/Maximum Number of Workers: Autoscaleの場合は、クラスターがスケールできるワーカーの最小数と最大数を指定します。
・ Run duration:
- Forever: 一定時間操作が行われなかった場合にクラスターの実行を停止するかどうかを選択。
- Idle timeout: クラスターがタイムアウトするまでのアイドル時間を分単位で指定します。
● Notebook へ 作成した Cluster をアタッチ
開発されたコードに計算能力を提供するために、ノートブックには接続されたクラスターが必要です。
1) Workspace 画面
AIDPOホーム ページで、Workspce に移動し、Notebook を開きます。

2) Notebook 画面
[Actions]をクリックし、[Attach exsiting cluster]をクリックし、リストから使用したいクラスターをクリックしてアタッチ

3) アタッチ完了
クラスターが正常に接続されると、ノートブックに「クラスター: (クラスター名) が実行中」と表示されます 。
これには数分かかる場合があります。

● ノートブック実行
ノートブック内のコードをすぐに実行するか、ワークフロー ジョブとしてコードを実行するスケジュールを設定するかを選択できます。
ノートブックからコードを実行するには、オンデマンド実行、1回限りの手動実行、スケジュールされたノートブックジョブの作成の3つの方法があります。オンデマンドまたは手動で実行されたジョブは1回だけ実行されます。手動実行されたジョブは再度実行することも、後でスケジュールに従って実行するように設定することもできます。スケジュールされたジョブは、設定したスケジュールに基づいて自動的に実行されます。
1) Notebook画面
対象のWorkspace のNotebookを選択し、右側にあるリストから実行する言語を選択
ここでは [SQL] を選択

1) Notebookからコードを実行
ノートブックで開発されたすべてのコードを一度に実行することも、セルを 1 つずつ実行することもできます。
ノートブックでコードを実行するためのキーボード ショートカットは次のとおりです。
MacOSの場合:Cmd + Return
ウィンドウズ:Ctrl + Enter
ノートブックの再生ボタン [再生] ボタンをクリックすると、単一のセル内のコードを実行できます。また、 [すべて実行]をクリックすると、ノートブック全体を実行できます。
今回登録した Database カタログ TABLE から SQL できることを確認してみてみます。
テーブル名の指定は、以下の形式となります。
TABLE表記: "カタログ名"."スキーマ名"."テーブル名"
今回のsales表記: sh_catalog.sh.sales
SHスキーマのカタログへ次の SQL を実行すると結果が表示されます。
SELECT P.prod_name AS Product_Name
,SUM(S.quantity_sold) AS Total_Quantity_Sold
FROM sh_catalog.sh.sales S
JOIN sh_catalog.sh.products P ON S.prod_id = P.PROD_ID
GROUP BY P.PROD_NAME
ORDER BY Total_Quantity_Sold ASC;
■ ワークフロー
Oracle AI Data Platformのワークフローは、データ処理タスクを自動化する強力かつ柔軟な手段を提供します。ワークフローを利用することで、ユーザーは複雑なデータパイプラインを定義およびオーケストレーションし、オンデマンドで、かつ事前に定義されたスケジュールに基づいて実行できます。ワークフローは、それぞれが特定のアクションを実行する複数のタスクで構成でき、依存関係、トリガー、エラー処理などの高度な機能も組み込むことができます。
-
ワークフローの主な機能
- 自動化: 複雑なデータ タスクとプロセスを自動化します。
- オーケストレーション: パイプライン内のタスクのシーケンスと依存関係を定義します。
- スケジュール: 特定のイベントに基づいてスケジュールまたはトリガーでワークフローを実行します。
- パラメーター化: パラメーターを渡して、ワークフローとタスクの動作をカスタマイズします。
■ 付録:Oracle AI Data PlatformのIAMポリシー(Compartment-Level Policies)
AIDPで利用するOCIリソースのアクセス範囲を、コンパートメント単位で指定するIAMポリシー例です。
公式ドキュメントの「Option 2: Compartment-Level Policies (Fine-grained Scope)」を参考に、利用者向けの権限と、今回動作確認したGenAI呼び出し用の権限をまとめています。
・ 参考: IAM Policies for Oracle AI Data Platform
この例は、AIDP、管理対象のObject Storage、接続に使用するSubnet・NSG、必要に応じて作成するAutonomous AI Databaseが、同じコンパートメントにある構成を想定しています。接続先リソースが別のコンパートメントにある場合は、その配置先に合わせて該当する許可文を設定してください。
● Policyの作成場所と許可範囲
以下の文を1つのPolicyにまとめる場合は、OCIコンソールの「Identity & Security → Policies」で、ルート・コンパートメントを選択して作成します。ルートでのPolicy作成権限を持つ管理者が設定してください。
IAM参照とタグ名前空間の利用には、公式のコンパートメント・レベルの設定例でも in tenancy が使われています。それ以外の許可文では、対象コンパートメントのOCIDを指定します。
Policyの保存場所と、許可文が対象とする範囲は別です。ルートにPolicyを保存しても、in compartment id <aidpCompartmentId> の文は、指定コンパートメントとその配下が対象になります。
・ 参考: How Policies Work
● 置き換える値
| 記号 | 指定する値 | 記入例 |
|---|---|---|
<your-domain> |
利用者Groupが所属するIdentity Domainの名前 | Default |
<your-group> |
AIDPを作成・利用するユーザーのGroup名 | AIDP-Group |
<aidpCompartmentId> |
対象コンパートメントのOCID。コンパートメント名ではありません | ocid1.compartment.oc1..… |
例中の <your-domain>/<your-group> は、Default/AIDP-Group など実際の値に置き換えます。デフォルト以外のIdentity Domainを使用する場合も、該当するDomain名を指定してください。
以下は、AIDPインスタンスのprincipal typeが aidataplatform の場合の例です。GenAIの公式説明では、インスタンスのOCIDを確認し、aidataplatform または datalake に対応する許可文を選択します。今回のGenAI呼び出し検証では aidataplatform を使用しました。
● Compartment-Level Policies 設定例
先頭7文は利用者向けの権限、以降13文はAIDPサービス向けの権限です。これらは作成・検証用の設定例であり、すべての利用者に必要な最小権限という意味ではありません。
Allow group <your-domain>/<your-group> to inspect compartments in tenancy
Allow group <your-domain>/<your-group> to manage ai-data-platforms in compartment id <aidpCompartmentId>
Allow group <your-domain>/<your-group> to manage autonomous-databases in compartment id <aidpCompartmentId>
Allow group <your-domain>/<your-group> to use generative-ai-family in compartment id <aidpCompartmentId>
Allow group <your-domain>/<your-group> to read buckets in compartment id <aidpCompartmentId>
Allow group <your-domain>/<your-group> to inspect objects in compartment id <aidpCompartmentId>
Allow group <your-domain>/<your-group> to inspect virtual-network-family in compartment id <aidpCompartmentId>
Allow any-user to {AUTHENTICATION_INSPECT, DOMAIN_INSPECT, DOMAIN_READ, DYNAMIC_GROUP_INSPECT, GROUP_INSPECT, GROUP_MEMBERSHIP_INSPECT, USER_INSPECT, USER_READ} in tenancy where all {request.principal.type='aidataplatform'}
Allow any-user to {TAG_NAMESPACE_USE} in tenancy where all {request.principal.type='aidataplatform'}
Allow any-user to manage log-groups in compartment id <aidpCompartmentId> where all {request.principal.type='aidataplatform'}
Allow any-user to read log-content in compartment id <aidpCompartmentId> where all {request.principal.type='aidataplatform'}
Allow any-user to use metrics in compartment id <aidpCompartmentId> where all {request.principal.type='aidataplatform',target.metrics.namespace='oracle_aidataplatform'}
Allow any-user to manage buckets in compartment id <aidpCompartmentId> where all {request.principal.type='aidataplatform',any {request.permission='BUCKET_CREATE',request.permission='BUCKET_INSPECT',request.permission='BUCKET_READ',request.permission='BUCKET_UPDATE'}}
Allow any-user to manage buckets in compartment id <aidpCompartmentId> where all {request.principal.id=target.resource.tag.orcl-aidp.governingAidpId,any {request.permission='BUCKET_DELETE',request.permission='PAR_MANAGE',request.permission='RETENTION_RULE_LOCK',request.permission='RETENTION_RULE_MANAGE'}}
Allow any-user to read objectstorage-namespaces in compartment id <aidpCompartmentId> where all {request.principal.type='aidataplatform',request.permission='OBJECTSTORAGE_NAMESPACE_READ'}
Allow any-user to manage objects in compartment id <aidpCompartmentId> where all {request.principal.id=target.bucket.system-tag.orcl-aidp.governingAidpId}
Allow any-user to use generative-ai-family in compartment id <aidpCompartmentId> where all {request.principal.type='aidataplatform'}
Allow any-user to manage vnics in compartment id <aidpCompartmentId> where all {request.principal.type='aidataplatform'}
Allow any-user to use subnets in compartment id <aidpCompartmentId> where all {request.principal.type='aidataplatform'}
Allow any-user to use network-security-groups in compartment id <aidpCompartmentId> where all {request.principal.type='aidataplatform'}
● 利用する機能に応じた調整
利用者向けの manage ai-data-platforms は、AIDPインスタンスの作成・管理を行うための権限です。作成済みインスタンスを利用するユーザーには、公式説明に従い use ai-data-platforms を設定できます。AIDP内のRoles・Permissionsによるアクセス設定も別途確認します。
| 許可文 | 用途・調整内容 |
|---|---|
利用者向けの manage autonomous-databases
|
対象コンパートメントのAutonomous AI Databaseを作成・更新・削除できる権限です。その操作を担当しないGroupには付与せず、必要な操作に合わせて調整します |
利用者向けの use generative-ai-family
|
ユーザー自身へのGenAI利用許可です。AIDPサービス向けの許可とは別です |
利用者向けの read buckets・inspect objects
|
Bucketの参照とObjectの一覧・情報確認用です。Object本体のダウンロードやアップロードの権限は、この2文だけでは付与されません |
利用者向けの inspect virtual-network-family
|
ネットワーク情報の参照用です。VCN・Subnet・NSGを新規作成する権限は含みません |
| サービス向けのVNIC・Subnet・NSGの3文 | プライベート・ネットワーク接続を使用する場合の権限です。別のコンパートメントにあるSubnet・NSGを使用する場合は、該当する許可文の対象を合わせます |
サービス向けの文は、Allow any-user とprincipal typeや管理対象タグの条件を組み合わせています。Allow group <your-domain>/<your-group> に置き換えても、AIDPサービスへの許可にはなりません。where の条件も維持してください。
TAG_NAMESPACE_USE はタグ名前空間の利用に関する権限です。対象はタグ名前空間であり、タグを付けるBucketなどの配置先とは別に考えます。AIDP向けの公式例に合わせ、この例では in tenancy を維持しています。
・ 参考: Policy Syntax
・ 参考: Securing Tagging
Object Storageのライフサイクル・ルールを使用する場合は、公式資料のObject Storageサービス向けの追加ポリシーも確認してください。別コンパートメントの外部データを扱う場合も、その配置先に対する追加の許可が必要です。
● GenAIのCompartment指定での動作確認
公式のAIDPサービス向けGenAI許可例は in tenancy ですが、今回は次のように対象コンパートメントを指定し、AI Computeに接続したVisual builderのPromptツールからOCI GenAIを呼び出せることを確認しました。
Allow any-user to use generative-ai-family in compartment id <aidpCompartmentId> where all {request.principal.type='aidataplatform'}
Queryには次のプロンプトを設定し、test_id の型を String として、Testタブに数値を入力しました。
次の数値に1を加え、計算結果を日本語で説明してください。
数値:{{test_id}}
| Policyの設定・状態 | 結果 |
|---|---|
manage・in tenancy・AIDP条件あり |
3001 に対して 3002 を含む正常応答 |
use・in tenancy・AIDP条件あり |
3002 に対して 3003 を含む正常応答 |
use・対象コンパートメント指定・AIDP条件あり |
3003 を含む入力に対して 3004 を含む正常応答 |
| 対象コンパートメント指定のサービス用GenAI許可文を一時削除 | 404と Authorization failed or requested resource not found. のエラー |
| 同じ許可文を復元 | 再び正常応答 |
この検証では、Tenancy全体を対象にしたGenAI許可を残さず、各段階で許可文を置き換えました。今回のPrompt呼び出しは、対象コンパートメントを指定したサービス用の use generative-ai-family で動作し、その許可文の削除・復元に応じて失敗・成功することまで確認できました。
確認日は2026年10月13日です。この結果は今回の構成とPrompt呼び出しについての確認であり、上記20文だけでAIDPの全機能を動作確認したという意味ではありません。Workspaceの新規作成、データ操作、ログ、プライベート接続などは、使用する機能ごとに確認します。
なお、OCIの許可は複数のPolicyを通じて積み上がります。既存の広い許可が残っている場合は、この設定例を追加するだけではアクセス範囲全体がコンパートメント限定になるとは限りません。
■ 参考
・ Press Release
- Oracle Unveils AI Data Platform, Empowering Customers to Innovate in the AI Era
・ 概要
- Oracle AI Data Platform(AIDP)概要
・ Documents
- Oracle AI Data Platform(AIDP)Documents
・ Blog
- Oracle AI World: OCIにおけるAIとデータに関する新たなイノベーションを発表
・ YouTube
- Oracle AI Database 26ai: あらゆるデータに対応する次世代AIネイティブ・データベース
- Juan Loaiza and T.K. Anand Keynote on the "AI for Data" Revolution: Oracle AI World 2025
- Oracle AIデータプラットフォームのイノベーション
- OracleとAccenture:Oracle AI Data PlatformでAIイノベーションを促進
- KPMG、Oracleと提携してAIデータイノベーションを推進
- Infosys、Oracle AI Data PlatformでエンタープライズAIを加速
- PwC、Oracle AI Data PlatformでエンタープライズAIを推進








