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書評:ソフトウェア・ファースト

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はじめに

書籍「ソフトウェア・ファースト」を読みました。
最新のエンジニア組織についての提言をわかりやすく示してくれるとてもいい本でした。
カテゴリ的にはビジネス書なんですが、読むべきはやはりエンジニアだと思います。
書籍だけの学びはすぐ流れてしまうので、感想文を残しています。
(ネタバレに当たる内容があるかもしれないので、ご注意願います。)

第1章 ソフトウェア・ファースト

1章はビジネス、サービスの変化についてソフトウェアを中心に説明をした感じです。
この章はこの後の章の話のための導入のようです。

印象に残った言葉、部分

本書のタイトル「ソフトウェア・ファースト」とは、IT(とそれを構成するソフトウェア)活用を
核として事業やプロダクト開発を進めていく考え方です。
決してソフトウェアがすべてということではありません。
ソフトウェアは一つの手段です。ただ、ここまでの説明でお分かりのように、
使い方次第では既存の産業構造や製品・サービスのあり方を根底から覆すような破壊力を持っています。
P35

第2章 IT・ネットの"20年戦争"に負けた日本の課題と光明

日本に焦点を当てて、日本のIT産業の課題、原因を解説しています。

印象に残った言葉、部分

日本企業はソフトウェアを「設計パターンにしたがって複製可能な工業製品」とみなし、
米国企業は「ビジネスであり商売の重要な武器」、
欧州企業は「ソフトウェアの標準化に代表される美」を提言するものとして捉えていると分析します。
P77

第3章 ソフトウェア・ファーストの実践に必要な変革

2章を踏まえて、各企業がどの方向に向かうか、正しく向かうためにどのような手法があるか
解説しています。中心は会社組織という単位だと思います。

印象に残った言葉、部分

DXで肝になるのはIT活用を「手の内化」できるかどうかです。
手の内化・・・自社プロダクトの進化にかかわる重要な技術を自分たちが主導権を持って企画・開発し、
事業上の武器にしていくことを「手の内化する」と言うのでしょう
P109

1. ハードウェアはソフトウェアのためにある
2. ソフトウェアはユーザーエクスペリエンスのためにある
3. ユーザーエクスペリエンスは人々の感情を満足させるためにある
P145 アップルに学ぶ

第4章 これからの「強い開発組織」を考える

ソフトウェア・ファーストを実践する中心になる開発組織に焦点を当てています。
実際に開発組織を作るときは開発部以外の部(特に人事、営業)との協力・協調が不可欠だと思いますが、
営業力の源泉にもなる開発組織の構築について解説しています。

印象に残った言葉、部分

*ソフトウェア開発に必要な職種

  • プロダクトマネジャー
  • ソフトウェアエンジニア
  • エンジニアリングマネジャー
  • デザイナー
  • QAエンジニア*

これらはあくまで筆者が一般的な開発にあてはめて職種と役割を言語化したものなので、当然、
企業や開発するプロダクトの性質によって細かい役割の違いがあっても構いません。
P231

第5章 ソフトウェア・ファーストなキャリアを築くには

個人がソフトウェア開発の中でどのようなキャリアを進むか筆者なりのテンプレ?ロードマップを示してくれています。
時代の流れで各種開発組織における役割や名称は変更していますが、
大枠はエンジニア、エンジニアリングマネジャー、プロダクトマネジャーから変わらないのかなと思いました。

印象に残った言葉、部分

T型のスキル構築 -> T型からπ(パイ)型へ
P287

*ソフトウェアエンジニアのキャリア3大分類

  1. エンジニア を極める(技術)
  2. エンジニアリングマネジャーを志向する(人・組織)
  3. プロダクトマネジャーを志向する(プロダクト・ビジネス)
    P305*

まとめ

各部ごとに印象に残った部分のキーワードや感想をまとめました。
ソフトウェア・ファースト...ボリュームと学びが半端なくて全然まとまりませんでした...
章が進むごとに対象が 社会(主に日本) -> 業界・企業 -> 組織 -> 個人 と
スコープが狭くなるので必然後半の方が刺さる内容や共感を得る部分が多いです。
しかし、この本の前半の部分ほど刺さるようになったときに
自分自身がエンジニア、ビジネスマンとして意識する世界が変わるのかなぁとも思いました。

少なくとも今の自分にとって近いのは4~5章ですが、
早く3章以前の内容が自分自身の強い関心ごとにならないといけないとも感じました。

まずは、プロダクト志向な個人・チームの育成からチャレンジする2020年にしようかと。

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