本記事は筆者個人の環境でのVeraCryptビルド事例を備忘録として記録しただけのものです。
公式ビルド/インストール手順が必要な場合は、必ず公式サイトの手順を参照してください。
また、本記事は自分でビルドしたバイナリを試走することだけが目的ですので、インストールはしません。
環境
Xcode をインストールしておきます。筆者環境では9.4.1でした。
FUSE for macOS も必要です。
| Software | Version | 
|---|---|
| OS | macOS High Sierra 10.13.6 | 
| Xcode | 9.4.1 | 
| VeraCrypt | 1.23 | 
| wxWidgets | 3.0.4 | 
| osxfuse | 3.8.2 | 
ビルド事例
公式サイトから
VeraCrypt_1.23_Source.tar.bz2
を入手し、適当なディレクトリ(ここではVeraCrypt_1.23)に展開しておきます。
mkdir VeraCrypt_1.23
mv VeraCrypt_1.23_Source.tar.bz2 VeraCrypt_1.23
cd VeraCrypt_1.23
tar jxvf VeraCrypt_1.23_Source.tar.bz2
cd ..
(この後、パーミッションの問題でなぜかエラーが出たので、 chmod -R u+w srcなどで各ディレクトリに書き込み権限を与える操作を行いました。筆者の環境固有の問題でしょうか?)
wxWidgets 3.0.4 のソースも同様に展開し、上記VeraCrypt_1.23に並べて配置しておきます。
ディレクトリレイアウトは下記のようになります。
$ ls wxWidgets-3.0.4 VeraCrypt_1.23
VeraCrypt_1.23:
doc  License.txt  README.md  src  Tests  Translations
wxWidgets-3.0.4:
acinclude.m4     build         demos        interface      regen        utils
aclocal.m4       BuildGit.txt  descrip.mms  lib            samples      version-script.in
appveyor.yml     config.guess  distrib      locale         setup.h.in   wx-config.in
art              config.sub    docs         Makefile.in    setup.h_vms  wx-config-inplace.in
autoconf_inc.m4  configure     include      misc           src          wxwin.m4
autogen.sh       configure.in  install-sh   mkinstalldirs  tests
ビルドを実行する前にVeraCrypt_1.23/src/Build/build_veracrypt_macosx.shの内容を確認し、必要に応じて修正します。デフォルトでは
VC_OSX_TARGET=10.7
となっています。筆者環境では
VC_OSX_TARGET=10.13
への修正が必要でした。
# define the SDK version to use. We use 10.7 by default
export VC_OSX_TARGET=10.13
echo "Using MacOSX SDK $VC_OSX_TARGET"
ビルドを実行します。
cd VeraCrypt_1.23
cd src/Build
./build_veracrypt_macosx.sh
packageターゲットには失敗しますが、コンパイル&リンクができていれば実行はできます。
成功すると、 VeraCrypt_1.23/src/Main/VeraCrypt ができます。
References
以上。