最初に「EC2は仮想サーバーです」と説明されたとき、僕は正直ピンときませんでした。
「サーバーって結局どこにあるの?」「電源とかどうなってるの?」と頭の中がハテナだらけ。
でもある日、「VPC=マンション」「サブネット=部屋」「EC2=家電」「アプリ=住人」と置き換えて考えてみたら、一気にスッキリしたんです。
今回はこの“マンションたとえ”で、EC2の仕組みをやさしく解説していきます。
本記事は筆者の理解整理を目的としたもので、
AWS公式ドキュメントの要約ではありません。
EC2は「マンションの部屋に置かれた家電」
AWSの世界をひとつの“マンション”に置き換えてみましょう。
- VPC(Virtual Private Cloud) =マンションの建物
- サブネット=その中の部屋(パブリック or プライベート)
- EC2(Elastic Compute Cloud) =部屋に置かれた家電(サーバー)
- アプリケーション =その家電を操作する住人
つまり、EC2はマンションの部屋に設置された「動かせる家電」 のような存在なんです。
VPCとサブネットの“建物構造”がわかると、EC2の役割が見えてくる
AWSでは、いきなりEC2をポンと置けるわけではありません。
まず「どのマンションに」「どの部屋に」置くのかを決める必要があります。
- VPC:自分専用の建物(外のマンションとは隔離)
- サブネット:その建物の各部屋(ネットワークで区切られている)
- EC2:その部屋に置く冷蔵庫やテレビのような家電
そして、家電には電気が必要ですよね。
AWSでいう「電源ON」は、EC2の起動。
電源を切ると(停止すると)、中身はそのままでも使えなくなります。
具体例:住人と家電のストーリーでEC2を理解する
では、実際に「EC2マンション」の中で暮らしてみましょう。
🏢 Step1:マンションの完成(VPC)
あなた専用のマンション(VPC)を建てました。
この建物は他人のマンション(他社VPC)とは完全に別。
プライバシーが守られています。
🚪 Step2:部屋の割り当て(サブネット)
マンションには2つの部屋があります。
| 部屋 | 種類 | 特徴 |
|---|---|---|
| 101号室 | パブリック部屋 | 外(インターネット)に面している |
| 102号室 | プライベート部屋 | 外とは直接つながらない |
💡 Step3:家電を設置(EC2)
101号室にテレビ(EC2)を設置します。
このテレビを動かすために電源(起動)を入れると、家電が使えるようになります。
プライベート部屋(102号室)には、冷蔵庫(DBサーバー)を置きましょう。
外からは見えませんが、家の中(VPC内)では繋がっています。
🔌 Step4:電源と通信を整える
家電を動かすには、いくつかの仕組みが必要です。
| AWS要素 | たとえ | 役割 |
|---|---|---|
| Elastic IP | 電気メーターの番号 | 外部からアクセスできる固定番号 |
| Security Group | ドアの鍵 | 誰が入れるか(通信できるか)を管理 |
| NAT Gateway | 共用Wi-Fiルーター | 外には出られない部屋が外にアクセスするための通路 |
たとえば、テレビ(EC2)でネット動画を見たいとき。
直接マンションの外に出られないときは、共用Wi-Fi(NAT Gateway)経由でアクセスします。
👨💻 Step5:住人が操作(アプリケーション)
テレビ(EC2)そのものは電源が入っているだけ。
実際に操作するのは“住人”=アプリケーション。
住人がリモコン(コマンド)でテレビを操作し、情報を表示したり、
他の部屋(DB)と通信したりするわけです。
まとめ:EC2は「動かせる家電」、アプリは「それを使う住人」
AWSの中で起こっていることを整理するとこうなります。
| AWS要素 | たとえ | 説明 |
|---|---|---|
| VPC | マンション | 外界から独立した空間 |
| サブネット | 部屋 | パブリック/プライベートで用途を分ける |
| EC2 | 家電 | 実際に動かすコンピューター |
| アプリ | 住人 | 家電を操作して仕事をする |
| Elastic IP | 電気メーター | 外から特定できる固定番号 |
| Security Group | 鍵 | 通信を制御するセキュリティ |
| NAT Gateway | 共用Wi-Fi | 外部との出口になる共有回線 |
まずは「家電の電源を入れてみよう」
もしまだAWSアカウントを持っていないなら、無料枠でEC2を起動してみましょう。
やることはシンプルです。
- VPC(マンション)を作る
- サブネット(部屋)を設定する
- EC2(家電)を置く
- 起動(電源ON)する
- 終了(電源OFF)する
ブラウザからアクセスして「動いた!」という感覚を得られた瞬間、
クラウドがぐっと“生活に近いもの”に感じられるはずです。
💡 まとめ:EC2は、マンションの部屋に置かれた「動かせる家電」
EC2は、マンションの部屋に置かれた「動かせる家電」。
それを操作する住人(アプリ)がいるからこそ、クラウドの世界は動き出す。
次回は、この“マンション生活”の次のステップ。
「Auto Scaling=清掃員」 というたとえで、トラフィック制御の仕組みを解説していきます。
「たとえで理解シリーズ」続編もぜひチェックしてみてください。
本記事は、生成AIとの対話を通じて構成・推敲を行いました。
たとえや構成のアイデアを生成AIと整理しながら、
読者に「直感的に伝わる説明」を目指しています。
参考
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