ちいかわは未履修です。
本記事は「カンファレンスなどでAI生成のスライドをそのまま使った登壇が多すぎてしんどい」という主張を、「それってあなたの感想ですよね」となるべく言われないように可能な限り補強したものです。裏付けが正直弱いのでポエムとしてお読みください。
はじめに
最近のカンファレンスやセミナーで、AI生成のスライドを使っている登壇がほんっとうに多くなったなと感じるようになりました。
AI生成されたスライドはだいたい同じ特徴を持っているので、自分で作っているだけだとあまり気付きませんが、イベントのように複数人が同じような文体、同じような構成のスライドを使っているとさすがに聴衆は気付きます。
自分はそんなAI生成スライドを "そのまま" 使った登壇に、ちょっと食傷気味になってしまいました。
冒頭にも書きましたが、これだとただの感想に過ぎないので、ちょっと補強して問題提起の形で主張しようかと思います。
主張(結論)
- AI生成されたスライドをそのまま使おうとするな!
- AIでスライドを生成してもいいけど、もっと作り込め!
- 結局僕らは 人と人
AIが作ったスライドあるある
個人的に「これはAIだな」と感じるスライドの特徴3選です。
見出しの主語と述語の間に読点(、)がある

※Claudeに作ってもらったサンプルです。本物のConfidentialではありません
AIって、「〇〇を、〇〇した」「〇〇は、〇〇だ」みたいに、やたらと主語と述語を、読点で分けるような、見出しの作り方を、してきますよね。
人間が、作るなら、そもそも、見出しに読点って、毎回使うほどのものじゃないと、思うんですよね。
数字がドーン!ドーン!ドーン!と3つ並んでる構造
とりあえずインパクトのある数字を並べておけば印象付けられるだろう、というAIの意図を感じますが、無理やり数字をひねり出したりそれほどインパクトのないものをピックアップしたりすることが多く、かえって伝わりにくさの要因になりそうな気がしています。
Appleの製品紹介も大概ですが、意味のある数字ではある分、Appleのほうがまだマシな数字の見せ方してるなと思います。
カードをとりあえず複数並べつつ、文字が整っていない
丸図形に数字やアイコンを使った箇条書きやカードを並べがち。
ただこういう構成はスライドテンプレートにもあるし人間も普通にやります。
問題は、AIのスライド作成スキルをそのまま使うだけだと文字サイズや収まり具合があまり考慮されないため、不自然に折り返されたり、小項目が読めないレベルで小さくなったりしたまま出てきてしまうことです。
流石に直すか、あるいはプロンプトにルールを入れ込むとは思うけど、そのまま採用する人もちらほら…
まとめサイトっぽさも感じる
一昔前に大量に登場した 「〇〇について調べてみました!」「いかがでしたか?」 の形式で展開される、いわゆるまとめサイトと呼ばれるアレとも似ている感覚があります。
この辺りが似ているなーと感じるところです。
- 「またこのパターンか」と読み手に感じさせるほど統一された定型句
- 同じテンプレート(文体、構成)で大量に生成されることの不気味さ
- コンテンツが結局読者(聴衆)に向けて作られていない(少なくともそう見える)
まとめサイトに関しては本当に中身が無かったのですが、AI生成スライドはコンテキストによって中身のある内容にはなっているはずで、その点はやや違います。
しかし、定型句でそっとブラウザバックしていた世代の我々には 「反射」 が備わってしまったので、AI生成のままのスライドが出てきた途端にシャットアウトしてしまうかもしれません。
AI生成のスライドは「どんな人でも70点」が出せるが、100点は出せない
これは特に主張したい持論です。
AI生成物の品質はモデルとコンテキストの品質に左右されます。
最近のモデルはとても賢いので、与えるコンテキストが十分でなくてもだいたい70点くらいのものが作れます。
しかし、その生成物を そのまま 採用するなら、その人の評価は70点で付けます。それより下がる可能性はあっても、上がることはありません。
残りの30点は、「自分の言葉で書かれているか(生成物を自分のにしていて、自身の意図に向けられるか)」「受け手を考慮した資料になっているか」次第です。
後者については、最近KAGに入社されたいくおさんがドンピシャなことをおっしゃっていたので参照させていただきます。
もっとも、自身の第2の脳を作る勢いで徹底的にコンテキストを与えた(育てた)人であれば、AIだけで90点以上の資料を生成できると思います。簡単に見えてめちゃくちゃ難しい気がしますが…
AIでスライドを作ること自体はいいと思う
自分も実際に「自社のテンプレートでスライドを作るスキル」を社内公開し、それで作った登壇資料を使って発表したことがあります。
今見返すとAI感マシマシなレイアウトをしてはいるので、そこは何も言えないんですが、文体は気に入らなかったのでかなり直した記憶があります(ので少なくとも70点止まりではないはず)。
スライドも文章も、0→1がとてもエネルギー使うので、この辺りのベースラインをAIに助けてもらいつつ手直しするのがいい感じの使い方なのかなと思っています。
イベントの性質によってはAI生成スライドを許容してもまあいいと思う
ちょっとした勉強会や社内説明、初心者登壇歓迎イベントのような、内容がちゃんと伝わればスライドの出来を重視しない場や、スライド作成自体が登壇のハードルになってしまう場では、条件を設けるなどしながらAI生成のスライドをそのまま使ってもいいんじゃないかとも思います。
一方で、セミナーやカンファレンスといった、会社を背負っていたり、自身の登壇に期待がかかっていたりする場において、AIで生成した70点のスライドをそのまま使うのはちょっとリスクの高いことをしているなーと思うし、自分はあまり良い評価を付けられません。
そこはある程度イベントの性質などを考慮しつつ空気を読んでいただければと思います。
人に見せるプレゼンテーションをしよう
「AIが生成した文章には魂がこもっていない」というような感想は、AIがスライドを生成する以前からちょくちょく見かけてきました。
あまり「想い」「魂」みたいな感覚的な言葉で評価してしまうと論としては弱くなってしまいそうなのですが、結局カンファレンスやセミナーなどの場におけるプレゼンテーションは「人が」「人に」、情報だけでなく感情や想いも加えて伝えることになるので、そういった観点では間違いじゃないように思えます。
さきほどの「受け手を考慮できているか」という点ですね。
逆にそういった「想い」を伝える場で、AIで生成されたままのスライドにはその「想い」が正しく入っているでしょうか?
おわりに
この記事もAI(Claude Fable 5.1)と相談しながら書きました。日本語や論の展開に関するレビューもしてもらってます。
が、結局AIが生成した文章や、AIが引っ張ってきた論文はピンと来なかったので却下し、ほぼ手書きになってしまいました。
この辺りは自分のAIの使い方がまだ不十分だとも思っているので、もっとコンテキストを与え続けることでAIを育てていかないといけなさそうですね。
余談
この記事を書くにあたってGoogleで「AI生成スライド 読まない」で検索して出てきたブログを一通り読んだのですが…
「AIの生成内容が均質化されすぎたり難解だったりする」ことを原因としていて、自分の主張と「 似てるけど どこか違う 」と感じたものが3割、そもそもAIで書かれていることを察して読む気を大きく削がれたものが9割くらいありました。
うーむ…



