はじめに
Sequence MakerはExcelから測定器を制御可能にするアドインです。Sequence Makerは様々なシーケンスを自由に組むことができますが、Sequence Maker専用コマンドを組み合わせるとより複雑な処理を行うことができます。この記事ではメッセージボックスを表示する「#MSG」コマンドについて解説していきます。なお、Sequence Makerについての詳細は以下の記事を参照ください。
お断り
本記事の内容はSequence Maker開発元の公式見解ではなく、あくまでも個人が趣味の範囲内で執筆しているものです。記事の内容について開発元へ問い合わせることはお控えください。ご質問・要望などは各記事のコメント欄へお願いいたします。
「#MSG」コマンド
専用コマンド | 機能 |
---|---|
#MSG(文字列) | 指定された文字列をメッセージボックスで表示します。 コマンド送受信の処理は一時停止し、メッセージボックスを閉じた後に再開します。 |
(https://sequencemaker.hioki.com/manual/ja/#command より引用)
#MSGコマンドは(文字列)に好きな文字列を指定して、メッセージボックスを表示させることができます。例えば、Excelのシートに
このように記載してシーケンスを開始すると、
このようなメッセージボックスが表示されます。この状態でシーケンス処理は一旦停止中なので、一時的に処理を止めておきたい時にも使用できます。
「OK」ボタンを押すと、シーケンス処理を再開します。
「キャンセル」ボタンを押すと、シーケンス処理を中断します。
注意
#や括弧()はすべて半角記号です。ついつい全角で記入してしまうと機能しないので注意してください。
Excel関数と組み合わせる
#MSGコマンドはExcelの数式と組み合わせて使用することもできます。例えば文字列連結と今日の日付を取得する関数を組み合わせて書くとこんな感じです。
シーケンスを実行すると、メッセージの内容を動的に変えることができます。
これを利用して、測定器から取得した測定値を表示したり、FAIL/PASS判定などの判定結果を表示することもできます。
メッセージを改行する
メッセージはちょっとした工夫をすると改行することができます。先ほど説明したExcelの関数と組み合わせ、改行したい位置にCHAR(13)を入れて文字列を連結します。
CHAR(13)は改行コードのCRの意味になります。
まとめ
今回はメッセージボックスを表示する「#MSG」コマンドについて解説しました。#MSGコマンドはとても簡単に使えるので、ぜひいろいろなメッセージの表示を試してみてください。