職業柄、MacとWindowsの両方を使う必要があって、Windowsではサクラエディタ、Notepad++、Macではmiをよく使ってます。さらにサーバー作業やMacのTerminalで設定をいじる時はvi(m)。
そうなると、色々と不満が出てくるわけです。
OSに関係なく同じテキストエディタを使いたい
vimならWindowsやMac向けのGvimがあるけど、日本語のメモ書きにviはあまり向かないと感じています。
たとえばinsertモードで日本語IMEがオンの時にescを押すと、normalモードにはなるものの、IMEはオンのまま。そのせいでhjkを押してもカーソルが動かない、ということが起きます。
サクラエディタやNotepad++はWindows専用。
Notepad++風のMac向けエディタもありますが、非公式で、今後も更新が続くか分かりません。
VSCodeはマルチOS対応だけど、ちょっとしたメモを.txt/.mdで書くには重すぎ。
Zedは2026年についにWindowsにも対応し、ほぼ理想通り!
だけどバイナリサイズが大きい。Mac向けDMGは100MB以上あって、普段使っているPCならともかく、時々しか使わない環境に入れるにはちょっと大きすぎ。
microとかのCLIのテキストエディタをWindowsでも使う、または最近リリースされたMicrosoft Editを cmd.exe や Terminal.app で使うという選択肢もあるんだけど、MacやWindowsで独立したデスクトップアプリとして常駐させようとすると、なんか違う感じ。
これまで何度か自分用のテキストエディタを作りたいって思ったことはあるけど、トライする以前に、自分には無理って思って挫折してきました...
でも今はAIがいます。そうだ、AIに助けてもらって再挑戦しよう!
最初のプロトタイプ
そしてGemini CLIに最初に作ってもらったプロトタイプがこれ。
Microsoft Editやmicroのような、ターミナルで動くテキストエディタと、そのGUIラッパーを作ろうと思って色々試行錯誤したけれど、思った通りにはいきませんでした。
マウスクリックでメニュー操作ができるCLIアプリを作るとか、CLIのアプリのGUIラッパーを作るって意外に大変なんですね。
CLIの画面内に思った通りの擬似ダイアログを表示させるのもかなり苦労しました。
Zedから不要な機能を削減できない?
次に考えたのが、Zedから不要な機能を削減するというアプローチ。
Zedはオープンソース公開されているので、一旦git clone して、不要なコードを取り除くという発想です。
GeminiやClaudeなどに相談して色々試しましたが、自分のやり方が悪いのもあるんでしょうが、結局うまくいかず。
このアプローチだと、CLI版はどうするんだという課題もあったので、このアプローチからは早々に撤退。
そして方向転換
ZedのWindows版がリリースされたということは、GPUIを使えばマルチOS対応のGUIアプリケーションが作れるはず。
なので、GPUIを使ってテキストエディタを作るというアプローチを試してみました。
プロトタイプの時は「CLI版 & CLIのGUIラッパー」でしたが、今度は「GUI版が主で、似た操作感のCLI版も作る」といったアプローチ。
設計〜実装
GeminiやClaudeに相談しながらまず仕様書を作ってもらったり、相互レビューをしてもらって仕様書が完成。
せっかく自分で仕様を決めるわけだから、以下は絶対に満たしたい。
- WindowsとMacに対応したGUIアプリケーション
- CLIでも同じ操作感で使える
- 軽い(動作が軽く、バイナリや消費メモリもできるだけ少ない)
- 多言語UI対応(日本語localeのないLinuxでも使えるように)
- MarkdownやPython, Goなどのシンタックスハイライトに対応
そして仕様書を基にToDoリストを作成し、それもGeminiとClaudeで相互レビュー。
仕様書とToDoをローカル保存して、そこからはAntigravity CLIにコーディングしてもらい、動作を確認して修正依頼の繰り返し。
この頃には、こういった作業にもだんだんと慣れてきてました。
そして
できました、自分用のテキストエディタ「zee(ZEpto Editor)」!
microとかnanoはすでに有名なものがあって、femto editorとかもすでにGithubにありました。
さらに小さい単位から取った atto editor もすでにあるし、さらにその次の zepto というエディタもありました。
ただ、zeptoという単位に対応する漢字文化圏の最小単位「清浄」という言葉があるそうで、しかも漢字文化圏での最小単位みたい(ただし諸説あるようです)。
これは面白いということで「ZEpto Editor」から「zee」と命名。
高機能とは言えないけれど、自分が欲しかった機能(特にマルチOS対応、GUI/CLI両対応)が備わった、自分用のテキストエディタが完成しました!
MacとWindowsに対応したGUI版
そしてCLI版
さいごに
GUI版のバイナリサイズはダウンロード時点で十数MBで、展開すると40MB弱。
最軽量級とまでは言えないけれど、十分コンパクトサイズかなと思ってます。
当初は今後のアイディアといったレベルだったテーマの変更やプラグイン機能もすでに実装済み。
まだまだ改善は必要だけど、自分でドッグフーディングしていくための要件は満たせるテキストエディタができました。

