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日立ソリューションズ OSSAdvent Calendar 2021

Day 24

【追記あり】Dockerコンテナ上で動作するNode-REDアプリケーションを簡単に構築する方法

Last updated at Posted at 2021-12-24

こんにちは。株式会社 日立ソリューションズの山本です。
この記事は、日立ソリューションズグループAdvent Calender 2021の記事になります。

(2021/12/28追記)
起動したDockerコンテナ上のNode-REDのフローエディタへのアクセスを抑止するために、Dockerfile内のNode-RED起動コマンドに-D httpAdminRoot=false -D httpNodeCors.origin="*" -D httpNodeCors.methods="GET"を追記しています。

1.はじめに

この記事ではNode-REDアプリケーションを作成し、Dockerfileで構築する方法を紹介します。
Dockerfileを使用することで、環境を意識せずにNode-REDアプリケーションを構築することができます。

2.全体の構成

2.1 全体の構成と操作の流れ

本記事で構築する構成と操作の流れを説明します。

構成図_rev3.PNG

   
# 項目内容
1 REST API作成Node-REDでREST APIを作成します。
2 Dockerコンテナ起動 作成したREST APIを指定するDockerfileを作成します。DockerfileをビルドしてDockerイメージを作成し、DockerイメージからDockerコンテナを起動し、Node-REDをDockerコンテナ上に構築します。
3 動作確認 Dockerコンテナ上に構築したNode-REDに対してREST APIリクエストを送信し、レスポンスが返ってくることを確認します。

2.2 ソフトウェアとバージョン情報

本記事で使用したソフトウェアとバージョン情報です。

# ソフトウェア バージョン
1 Docker for windows 3.5.2
2 Node.js 16.3.0
3 Node-RED 2.1.3

3.REST API作成

Node-REDで2つの入力値の合計を返す、REST APIを作成します。

3.1 全体のフロー

全体のフローは以下の通りです。
http inノード、functionノード、http responseノードを順に配置し、接続します。
全体のフロー.PNG

最終的なフローはこちらです。すぐに試したい方は、コピーしてNode-REDで読み込んでください。

flows.json
flows.json
[
    {
        "id": "3df6f2735f64a7c9",
        "type": "tab",
        "label": "フロー 1",
        "disabled": false,
        "info": "",
        "env": []
    },
    {
        "id": "0bbdaac489888327",
        "type": "http in",
        "z": "3df6f2735f64a7c9",
        "name": "",
        "url": "/test",
        "method": "get",
        "upload": false,
        "swaggerDoc": "",
        "x": 210,
        "y": 200,
        "wires": [
            [
                "66154fd2213df4c5"
            ]
        ]
    },
    {
        "id": "184e9f8cf1d2dc8d",
        "type": "http response",
        "z": "3df6f2735f64a7c9",
        "name": "",
        "statusCode": "",
        "headers": {},
        "x": 630,
        "y": 200,
        "wires": []
    },
    {
        "id": "66154fd2213df4c5",
        "type": "function",
        "z": "3df6f2735f64a7c9",
        "name": "",
        "func": "msg.payload = {sum : parseInt(msg.req.query.a) + parseInt(msg.req.query.b)};\nreturn msg;",
        "outputs": 1,
        "noerr": 0,
        "initialize": "",
        "finalize": "",
        "libs": [],
        "x": 420,
        "y": 200,
        "wires": [
            [
                "184e9f8cf1d2dc8d"
            ]
        ]
    }
]

3.2 各ノードの設定

配置した各ノードの設定を行い、REST APIを作成します。

http inノード

REST APIの受付口をhttp inノードで設定します。

  • 使用するメソッドをGET 、URLは/testを指定します。

httpinノード.PNG

functionノード

REST API内の処理を定義します。
GETで受け取ったパラメータabに格納された数値を足して、msg.payloadに格納し、フロー上で共有します。

  • 以下のコードをfunctionノードのコード欄に入力します。
msg.payload = {sum : parseInt(msg.req.query.a) + parseInt(msg.req.query.b)};
return msg;

function_rev1.PNG

http responseノード

REST APIのレスポンスとしてmsg.payloadに設定したデータを送信します。
特に設定はいりません。

4.Dockerコンテナ起動

作成したREST APIを指定するDockerfileを作成します。
DockerfileをビルドしてDockerイメージを作成し、DockerイメージからDockerコンテナを起動し、Node-REDをDockerコンテナ上に構築します。

4.1 Dockerfile作成

Node-REDを構築し、作成したREST APIをNode-RED上で起動する手順を記載するDockerfileを作成します。
今回は/dataを作業ディレクトリとします。
Node-RED起動コマンドに-D httpAdminRoot=false -D httpNodeCors.origin="*" -D httpNodeCors.methods="GET"を付与して、起動したDockerコンテナ上のNode-REDのフローエディタへのアクセスを抑止します。

#利用するDockerイメージの宣言
FROM node:lts-slim

#ビルドツールをインストール
RUN apt-get update \
  && apt-get install -y build-essential

#「/data」というディレクトリを作成し、作業ディレクトリとする
WORKDIR /data

#Node-REDインストール
RUN npm install node-red

#flows.jsonを「/data」ディレクトリにコピー
COPY ./flows.json /data/

#npmでインストールしたモジュールを格納するパスの設定
ENV NODE_PATH=/data/node_modules

#Node-RED起動コマンド
CMD node ./node_modules/node-red/red.js --userDir . -D httpAdminRoot=false -D httpNodeCors.origin="*" -D httpNodeCors.methods="GET" flows.json

4.2 Dockerイメージ作成

作成したDockerfileを使用してNode-RED及び作成したREST APIを含むDockerイメージを作成します。
Node-REDで作成したflows.jsonとDockerfileを構築する環境のカレントディレクトリに格納します。

カレントディレクトリより、以下のコマンドを実行して、Dockerイメージを作成します。
プロキシ環境内で実行する際はbuild-argオプションを記載してください。
Dockerイメージ名は任意の名称を指定してください。

docker build --build-arg http_proxy=http://<your.proxy.url>:<port>/ --build-arg https_proxy=http://<your.proxy.url>:<port>/ . -t <Dockerイメージ名>

以下のコマンドを実行して、Dockerイメージが作成されたことを確認します。

# Dockerイメージの確認
docker images
 --- 実行結果例 ここから --------------------------------------------------------------------
REPOSITORY            TAG       IMAGE ID       CREATED           SIZE
<Dockerイメージ名>    latest    196c1ccae37b   18 seconds ago     485MB
 --- 実行結果例 ここまで---------------------------------------------------------------------

4.3 Dockerコンテナ起動

作成したDockerイメージからDockerコンテナを起動します。
以下のコマンドを実行します。
-pオプションを使用し、Dockerコンテナの内部で使用するNode-REDのポート1880を外部に公開する際に使用するポートを指定します。
今回は外部にはDockerコンテナをポート8080で公開します。
Dockerコンテナ名は任意の名称、Dockerイメージ名は「4.2 Dockerイメージ作成」で作成したDockerイメージ名を指定してください。

docker run -p 8080:1880 --name <Dockerコンテナ名> <Dockerイメージ名>

5.動作確認

Dockerコンテナ上に構築したNode-REDアプリケーションのREST APIに対してリクエストを送信し、レスポンスが返ってくることを確認します。
ブラウザより、以下のURLにアクセスします。
今回は引数にa=2b=1を設定します

リクエスト.PNG

abの値を受け取ったNode-REDアプリケーションがabの合計値を計算し、{"sum":3}をレスポンスとして送信します。

ブラウザ.PNG

6.おわりに

本記事ではDockerfileを使用してNode-REDアプリケーションを構築する方法を紹介しました。
Dockerfileを使用することで簡単にNode-REDアプリケーションを構築できるため、作成したNode-REDアプリケーションを構築する際に参考にしてみてください

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