概要
Windows10 には、Windows Subsystem for Linux (以後、WSL)を使うことで VMWare、VirtualBox、HyperVなどの仮想環境上にLinuxを構築しなくてもLinux 環境が利用できるようになりました。
python、ruby、nodejsなどはバージョンを切替えて実行可能な環境を構築できる ***envというツールがありますが、Linux, Mac などのunix環境でしか利用できませんでした (anaconda や nodist など Windows 環境でも利用可能なものももちらんありました)。
本ドキュメントでは、この WSL 環境に複数の仮想環境をまとめて管理できる anyenv を使って Ruby、nodejsなどの複数開発環境をセットアップする手順について記載します。
前提
Windows10 に WindowsSubsystemForLinux (Ubuntu) がセットアップされていること。
WSL上の Bash を起動し以下のコマンドを実行すること。
事前準備
git をインストールします(インストールしている場合はスキップしてください)。
$$ sudo apt-get update
$$ sudo apt-get install git
Install anyenv
gitを使って home 直下に anyenv をインストールします。
$$ git clone https://github.com/riywo/anyenv ~/.anyenv
Bash 起動時、anyenv が実行できるように環境変数を設定します。
$$ vi ~/.bashrc (エディッタなら何でも OKです)
最後の行に以下を追加
# anyenv setting
export PATH=${PATH}:${HOME}/.anyenv/bin
eval "$(anyenv init -)"
最後に Bash を再起動すると anyenv が実行できる状態になります。
動作確認のために以下のようにコマンドを実行し、ヘルプメッセージを表示することを確認します。
$$ anyenv --help
Setup nodenv
anyenvでは、ruby、pythonなどいろいろな言語の仮想環境を管理できますが、ここでは nodejsの仮想環境 nodenv をセットアップしたいと思います。他の言語も基本的には同じ流れでセットアップできると思います。
セットアップは以下のコマンドを実行するだけです。
$$ anyenv install nodenv
<インストールバージョンの確認 (nodenv とバージョンが表示される)>
$$ anyenv versions
インストールされた nodenvを使って、特定のバージョンの nodejs をインストールしてみます。
<インストール可能なバージョン一覧を取得>
$$ nodenv install -l
<10.1.0 の仮想環境を構築する>
$$ nodenv install 10.1.0
<10.1.0 を通常使用する環境に設定する>
$$ nodenv global 10.1.0
<nodejs の動作を確認する>
$$ node --version
nodenv の簡単な使い方
<インストール可能なバージョン一覧を取得する>
$$ nodenv install -l
<デフォルト versionを変更する>
$$ nodenv install <version>
$$ nodenv global <version>
<特定の開発環境だけバージョンを変更する>
$$ cd <特定の開発環境の root path>
$$ nodeenv install <version> <-- インストール済なら skip
$$ nodeenv local <version>