このブログは、大国魂(ITブログ) Advent Calendar 2018 の16日目です。
書いた人について
普段はサーバ、ネットワーク周りのインフラ運用をしています。
この記事の内容について
サーバ、ネットワーク周りのインフラ運用で利用しているツールを紹介します。
よくある Windows Server の踏み台から各機器にアクセスする構成を想定して、
Windows Server でどんなツールを利用しているかを、利用頻度の高い RLogin、ExPing、WinShot の3点に絞って紹介します。
RLogin
概要
Tera Term や PuTTY 等と同じターミナルソフトです。
基本的な使用方法は以下の記事が詳しいです。
Windowsターミナルソフト + Rlogin が最高すぎる!!
ターミナルソフトウェア RLogin のよく使う機能
本家は以下となります。
不明点はほぼこちらの説明で理解できるかと思います。
RLogin
機器に直接(コンソール)接続する際も利用可能なため、
ここ数年はよほどの事情がない限り RLogin 以外を使っていません。
便利な点
作業効率、操作の観点での利便性
ソフトを複数起動することなく複数の接続先に対する作業をタブで分けたり、画面分割して便利に使えます。
上記に加えて分割・タブの単位で同じコマンドを送信できるので、主に以下のようなシチュエーションでこの機能を使っています。
-
ログを見ながら作業したいとき。
同じホストを縦に2分割で開いて、
片方では作業に関連するログを tail -f しつつもう片方で作業する。 -
同じはずの設定などをざっと目 grep したいとき。
ネットワーク機器含み、設定やログを目grepしたいときに異なるホストを縦分割で作業。 -
複数ホストに対して同じ操作をしたいとき。
個人的な限界は6分割だと思っていますが、
同じ作業を繰り返さず、一括送信で作業回数を減らせます。
ヒューマンエラー(HE)予防
接続ホスト単位で画面の色、フォント、接続先ホストのタブ分けなどが可能です。
-
環境誤りの予防(接続前)
RLogin 起動時に表示される接続先ホスト一覧を、
「本番」「検証」「開発」
などの、危険を回避したい単位のタブで分けておきます。 -
環境誤りの予防(接続後)
上記の接続先ホスト一覧のタブ単位で画面の色を変えておきます。
また、設定画面の カラー -> 背景設定 からテキスト描画の項目を設定すると、
画面上に IP アドレスやホスト名を表示できるため、より分かりやすいです。 -
作業時の予防
用意した設定をコピペしたい時などの HE 予防です。
設定画面の クリップボード から
[右クリックでペースト] と [常にクリップボードからペーストするテキストを確認する]
設定をしておくことで、ペーストしようとしている内容をペースト前に確認可能です。
特にネットワーク機器で conf t した後の作業は安心感を持って進められます。
サーバだと rm -rf hoge するような場合に安心です。 -
コマンド一括送信時の予防
[RLogin メニューの 編集 -> 見えてるだけに制限] で、
コマンド一括送信の対象を見えているタブだけに絞り込みます。
この設定をしないと見えていないタブにも一括送信されてしまうため、後でヒヤッとするかもしれません。
見えているタブについては、タブのチェックを外すことで一括送信の対象から外せます。
引継ぎが簡単
インストールおよびアンインストールに記載されているとおり、RLogin.ini を作成しておくことで、
ぼくがかんがえたさいきょうの設定済みホスト一覧や各種設定を新規参入者に簡単に引き継げます。
同じセットアップをみんなやる、というのは効率悪いですからね。
サーバ接続用の鍵ファイルなどを同梱しないように注意しましょう。
ExPing
概要
かわいいチューリップアイコンの ping 疎通確認用ソフトです。
それほど工夫した使い方はしていないので、詳細は説明しません。
便利な点
複数ホストへの ping 一括送信
-
新規 IP アドレス割り当て時の確認。
便利な点筆頭として、ping の失敗/成功の日時情報が表示されるため、
動かしておけばいつまで ping NG で、いつから ping OK かがはっきりわかります。 -
環境メンテナンスをはじめとした、それなりの規模の作業時などの影響確認。
複数機器にローテーションしながら ping を打てるので、
主要な機器を登録して ping を打ち続けられます。
こうしておくことで、各作業で機器との疎通が止まるような作業がなかったことや、
何らかの問題が発生した際に、いつどの機器に ping が届かなくなったという問題切り分けがしやすいです。
Ping 対象保存機能
RLogin の接続先ホスト一覧のタブと同じように、「対象」タブの中身を作成して保存しておけます。
作業ごとに ping 対象を切り替えられる(同じ機器のIPを何度も書かなくてよい)ので楽ができます。
WinShot
概要
ホットキーの設定をすることで、アクティブウインドウのスクリーンショット(JPEG)の自動生成が可能です。
ターミナルのログが取れない Web GUI での操作時に、どのような作業をしたかエビデンスとして残せます。
※範囲指定をしての画面ショットは Windows + Shift + s が便利だと思います。
mspaint を起動して貼り付けて保存するなどひと手間かかりますが。
便利な点
日時情報を残せる
設定の文字埋め込みタブで キャプチャ画像に文字列を埋め込む にチェックを入れると、
取得したキャプチャ画像の特定の位置(右下で使っています)に取得した日時情報を残せます。
時系列がわかるので、エビデンスとして整理しやすいです。
なお、ファイル名も日時情報に変更可能です。
Windows 10 だと残念ながら(まっとうな手段で)ヘルプファイルを開けないため、
適当にググった情報などを参考に設定いただければと思います。
終わりに
以上、よく使う3点のツールと用例紹介でした。
たまに使う DiskInfo などもあるのですが、こういったものの紹介はまたの機会にできればと思います。
また、こういったツールが便利、使い方が便利、などといったこともご教示いただけますとありがたいです。