本記事では2つのテーマを扱います。
- スマホからGoogle Cloudコンソールにアクセスし、BigQueryにクエリしてみる
- プレビュー公開されたばかりのAI.AGG関数を利用してみる
執筆時にPCを利用できない状態だったため、スマホからBigQueryを利用してみました。
スマホでSQLを全部書くのはしんどいので、BigQueryスタジオのGeminiによるSQL作成機能を利用しました。
スマホは紛失したり、覗き見されたりする恐れがあるため、スマホから商用環境のGoogle Cloudにアクセスするのはおすすめしません。
(特に重要なデータの参照や環境の構成変更ができる操作は危険です)
大事な環境はVPCSCで特定のネットワークからのみアクセスできるようにすることをおすすめします。
AI.AGGとは
集約されたBigQueryのデータをインプットに生成AIを利用する機能です。
集約されたレコードをインプットとするため、Group Byとセットで利用します。
類似機能として、AI.GENRATE_TEXTがありますが、こちらは単一レコードを対象にしています。
AI.AGGは内部的に多段階での生成を行うことで、集約後の文字列がモデルのコンテキスト上限を超えていても機能するそうです。
参考
なお、AI.AGGは2026/4/6に一度プレビュー公開されたものの、2026/4/13に一度非公開化されていました。
2026/5/20に改めてプレビュー公開されたばかりの機能です。
AI.AGGで国別のGoogleトレンドを分析させてみる
BigQueryの公開データセットにGoogleトレンドのデータがあります。
今回はこちらのデータセットを使って、2026/5の国別トレンドを集計してみます。
BigQueryスタジオでGeminiにSQLを作ってもらう
SQLクエリのタブを開いて、左側にある鉛筆マークをタップします。
すると、プロンプトの入力モーダルが表示されるので、やりたいことを簡単に伝えてみました。
以下のようなSQLが生成されました。
しかし、AI.AGGが使用されていないので、以下のプロンプトで修整指示をします。
country_nameでgroup byして、termをAI.AGGでサマリして
すると、以下のように修整してdiffを表示してくれました。
生成結果を受け入れると、クエリエディタに貼り付けられます。
SQLを一部手直しする
生成したもののままでも実行できますが、下記2点を修整しました。
- プロンプトを日本語で作り直す
- 生成結果はに日本語にしてほしい
- どういう文脈のデータなのかをAIに伝えたい
- 2026年5月以降のトレンドに絞る
Googleトレンドのデータセットは日次で過去を含むデータがインサートされています。
refresh_dateはデータセットにインサートされた日を表します。
重複排除するためにもrefresh_dateは=で指定が必要です。
一方、トレンドに表れたタイミングはweekです。
そのため、5月以降のトレンドに絞るにはweekに対する条件追加が必要になります。
修整後のSQLは以下の通りです。
実行すると1分弱で以下のように結果が表示されました。
スマホからではこの画面だと見づらいのでスプレッドシートに出力します。
結果を保存 > Googleスプレッドシート を選択すると、Googleドライブ上にスプレッドシートが作成されます。
これで、スマホからでもある程度見やすくなりました!
各国のトレンド分析結果を眺めてみる
全体的に眺めてみると各国異なっていて面白かったです。
いくつかの国のGoogleトレンド分析結果をピックアップして紹介します。
以降にコードブロックで記載している文章はAI.AGGがGoogleトレンドに基づいて生成した文章そのままです。
日本
Googleトレンドのデータ分析から、日本のユーザーは多岐にわたる分野に強い関心を持っていることが明らかになりました。
特に顕著なのはスポーツへの関心で、プロ野球の試合(「中日 対 広島」「ソフトバンク 対 日本ハム」「巨人 対 阪神」「楽天 対 ロッテ」「西武 対 オリックス」)が頻繁に検索されており、サッカーの「町田 対 浦和」も高い検索数を示しています。これは、スポーツ観戦が国民的な娯楽として深く根付いていることを示唆しています。
エンターテイメント分野では、著名人(「中尾 彬」「山口 百恵」「松本 梨香」「鈴木 紗 理奈 あの ちゃん」「間宮祥太朗」)やフィギュアスケート関連の話題(「宇野昌磨 本田真凜」「中田璃士」)が注目を集めています。これは、芸能人や有名人の動向、そして人気のあるスポーツ選手の活躍が人々の関心を集めやすいことを反映しています。
社会的な話題としては、国内外の要人(「チャールズ3世」「皇后」)や社会的に注目される人物(「井上邦雄」「田村真子」「倉田大誠」)に関する検索が多く見られます。これは、ユーザーが社会情勢や公的な人物の動向にも敏感であることを示しています。
また、日常的な関心事として、飲食物(「アサヒビール」「チューハイ」「ドーナツ」)や生活関連(「ヤマト」「編み物」「破産」)に関する検索も活発です。これは、日々の生活に密着した情報や趣味、経済的な事柄にも関心が向けられていることを示しています。
総じて、日本のユーザーはスポーツ、エンターテイメント、社会情勢、そして日常生活といった幅広いテーマに対して高い情報収集意欲を持っていると言えるでしょう。
他国には少ない特徴として、日本は野球に関する検索ワードが多いようでした。
オーストラリア
この国のGoogleトレンドを分析すると、国民の関心は大きく分けて以下の3つの特徴が挙げられます。
まず、**経済や社会問題への関心**が非常に高いことがわかります。「cost of living(生活費)」、「economy(経済)」、「australian federal budget(オーストラリア連邦予算)」、「interest rate(金利)」といったキーワードが頻繁に検索されており、生活費の高騰や経済状況、政府の政策、金利の動向といった実生活に直結する経済的な問題に強い関心を持っていることがうかがえます。
次に、**スポーツへの熱中度**が際立っています。ラグビーリーグ、オーストラリアンフットボール、クリケットといった複数のスポーツ、特に国内リーグの試合や国際試合に関する検索が非常に多く見られます。例えば、「bulldogs vs storm」や「richmond vs essendon」といった具体的な試合名が上位に挙がっており、国民がスポーツ、特に国内の主要なスポーツリーグや国際大会に熱狂的な関心を持っていることが強く示されています。イングランドのワールドカップ代表チームへの関心も高く、国際的なスポーツイベントにも注目しているようです。
最後に、**著名人やメディア、そして環境問題への関心**も見て取れます。「andrew rutter nine news resignation」のようなニュースキャスターの辞任や、スポーツ選手、歌手、レーシングドライバーといった著名人の名前が頻繁に検索されており、メディアやエンターテイメント、スポーツ界の人物に対する関心が高いことがわかります。また、「el nino(エルニーニョ)」や「reneweconomy」といったキーワードからは、気候変動や再生可能エネルギーといった環境問題への意識の高さも示唆されています。特定の飲食店チェーン「guzman y gomez」の検索は、食文化や消費トレンドの一端を示している可能性があります。
総合すると、この国の国民は、経済状況や生活費といった実生活に密接な問題に敏感であると同時に、スポーツ、特に国内の主要なスポーツリーグや国際大会に熱狂的な関心を持っています。さらに、メディアで話題になる人物やエンターテイメント、気候変動や環境問題といった幅広いトピックにも関心を寄せている多面的な特徴が見て取れます。
オーストラリアで人気のスポーツは日本と全然違いますね。
気候変動や環境問題の検索が多いのは影響をたくさん受けているからなのでしょうか。
イギリス
このデータはイギリスのGoogleトレンドを示しています。
トレンドのキーワードからは、スポーツ、エンターテイメント、政治、社会問題など、幅広い分野への関心がうかがえます。
**スポーツ関連:**
* **F1、Fiorentina vs Atalanta、Lens vs Nice、Usyk vs Rico、SRH vs RCB、Ulster Rugby:** サッカー、ボクシング、クリケット、ラグビーといった様々なスポーツイベントやチーム、選手への関心が高いことがわかります。特に「Fiorentina vs Atalanta」や「Lens vs Nice」は特定の試合への注目を示しており、スポーツファンが多いことを示唆しています。
* **Sandro Tonali:** サッカー選手に関する検索であり、個別の選手への関心も高いようです。
**エンターテイメント・有名人関連:**
* **Danny Go、Danny Rohl、Judith Chalmers、Mike Tindall、Rick Stein、Grace Dent:** 有名人や著名人、特定の人物への関心が見られます。テレビ出演者、スポーツ関係者、料理人など、多様な分野の人物が含まれています。
* **Mandalorian and Grogu Rotten Tomatoes:** 人気のテレビシリーズ「マンダロリアン」とそのキャラクターへの関心、特に評価サイトでの評価を気にしている人がいることがわかります。
* **Radio 1 Big Weekend:** 音楽イベントへの関心を示しています。
**政治・社会問題・経済関連:**
* **Eviction:** 立ち退きに関する社会問題への関心が見られます。
* **Motor fuel sales collapse UK:** イギリス国内の燃料販売に関する経済的なニュースへの関心を示しています。
* **Rachel Reeves investment ISA levy:** 政治家レイチェル・リーブス氏と投資に関する政策への関心です。
* **Tulsi Gabbard:** アメリカの政治家への関心が見られます。
* **James Watt new beer brand:** 企業家や新しいビジネスに関する関心です。
**その他:**
* **Disregard:** 特定の文脈で使われる言葉ですが、一般的な検索トレンドとして出現しています。
* **El Nino:** 気象現象への関心です。
* **Riat cancelled 2026:** イベントの中止に関するニュースへの関心です。
* **Ladies First、Mobland:** 特定のフレーズや固有名詞への関心ですが、文脈が不明なため詳細は不明です。
全体として、イギリスのユーザーは、国内外のスポーツイベント、有名人の動向、政治・経済ニュース、そして人気エンターテイメント作品など、多岐にわたる情報に高い関心を持っていると言えるでしょう。特に、具体的な試合名や人物名が多く見られることから、特定の事柄に対する深い興味がうかがえます。
イギリスはやはりサッカーとF1が人気のようです。
これはイギリスに限らずヨーロッパ各国で同じ特徴が見られました。
最後に
BigQueryスタジオのSQL生成があればスマホからでも手軽にクエリを作れました。
たくさん文字を入力しなくて済む点が助かりますね。
今回はAI.AGGを使ってみましたが、とても簡単に利用できるので便利でした!
まだプレビューなのでGAが待ち遠しいです。
そして、Googleトレンド分析は面白かったです。
どの国もスポーツやエンタメ、政治、生活に関する検索が多いものの、それぞれのジャンルにおける具体的な検索ワードは各国固有のものが多かったです。
よかったら皆さんも公開データセットのGoogleトレンドを眺めてみてください。










