この記事は ハンズラボ AdventCalendar2021 25日目の記事です。
はじめに
メリークリスマス！どうもこんにちわ、ハンズラボの@satorongaiです
クリスマスになると、もう今年も終わりなんだと実感しますね
みなさんはどんな一年を過ごされたでしょうか？
良かった人も悪かった人も来年はもっといい年になるようにお祈りしています！
さてハンズラボ AdventCalendar2021も本記事が最終日となりますが
今回の記事では私ことスクラム大好き@satorongaiと愉快な仲間たちが行なった社内への
スクラム布教活動の簡単な紹介とスクラムを導入する前の予行演習としておすすめな
素振りイベントを紹介します
※本題の素振りイベントを早く知りたいんじゃ！！って人は素振りイベントやってみよう！！から読んでみてください
スクラムの布教活動をLTや言葉からラジオ放送に！
昨年度、私を含めて数人が認定スクラムマスターまたは認定プロダクトオーナーの資格を取得させていただきました
我々への会社からの勅命はアジャイルを社内に浸透させること！！
我々は悩みました！！
時にはスクラムガイドを朝から晩まで読み耽り、
時にはスクラムの神への礼拝を行い、
時にはウォーターフォール信者との抗争を行い
(※若干フィクション(妄想)を含みます)
我々がたどり着いたのは。。。ラジオであった
ということでハンズラボのスクラムラジオが爆誕しました
大まかにどんなものかをまとめると
放送日程
- 毎週金曜日 12:30~録画放送を配信
通常会放送内容
- スクラムについての説明(啓蒙活動)
- スクラム体験談（スクラムを導入した時の実体験紹介）
- ハンズラボにあったアジャイルとは？討論会
- スクラム質問
- 良書紹介
- メンバーの恋愛事情 などなど
5回ごとのスペシャル放送会
- 公開スクラムラジオふりかえり：ふりかえり手法の紹介とスクラムラジオ自体のふりかえりを配信
こんな感じで毎週毎週コツコツとスクラムラジオを放送しております
※年明けごろから始めてなんと先週で41回放送の長寿番組へと成長することができました（やったね！）
毎回楽しくラジオ放送をさせていただいておりますが
今回のメインの内容となります、素振りイベントやってみよう！！はそのラジオ放送の中でも特に力を入れた会でした
初心者でもスクラムのフレームワークの大まかな流れを理解できるようになっております
ぜひ最後まで、お付き合いいただけると幸いです
素振りイベントやってみよう！！
そもそも素振りイベントって何？
まずはじめに素振りイベントとは？なんぞや？ですが一言でいうと
スクラムの各イベントを仮想のプロジェクトを見立てて体験してみる
です.
ご存知の方も多いかもしれませんが、
紙飛行機の制作や、レゴブロックを活用してスクラムイベントを体験し、
スクラムを身につける研修やワークショップなどもあったりします。
それをハンズラボのスクラムラジオでは、
自分たちの手でオリジナルのワークショップを素振りイベントとして作成しました！
素振りイベントの全体像とルール
○ 全体像
スクラムラジオにて作成した素振りイベントの全体像を一枚絵に現したのがこちらです！
○ ルール
・素振りイベントのストーリー
(※ 何を言っているかわからないかもしれませんが、お付き合いください)
あなたたちは珠玉の文章をプロダクトとする組織です。
市場に合った、特定の感情または複数の感情を表現した文章が、価値とされています。
その珠玉の文章を構築するチームは、スクラムを適用して活動します。
・大まかに素振りイベントの内容を説明すると
- 市場が望んでいる素晴らしい文章はどの感情が大きいかを決める1
- チームは市場に合うようにスクラムイベントを通して素晴らしい文章を考えてプロダクトとする
- 仮想の顧客(感情判定ツール)を使用して評価をもらう
- スプリントを何度か繰り返してプロダクトの価値を高める
・素振りイベントを始める前の準備
- まずはスクラムガイドを参加者は読む
- 必要なツールを準備する
- サイコロツールと出目のルール決め
- 例
- 出目が1の場合：悲しみ
- 出目が2の場合：喜び
- など
- 例
- 市場判断とするツール
- 今回はユーザーローカル様のテキスト感情認識AIを活用させていただきました
- 完了の定義の尺度とするツール(感情判定ツール)
- Google Colabによる感情分析を参考にさせていただきました
- （オンラインで行ったため）ドキュメント共有ツール
- プロダクトバックログ管理ツール
- スプリントバックログ管理ツール
- サイコロツールと出目のルール決め
- 参加者の役割を決める
- 役割
- スクラムマスター (スクラムラジオでは残念ながら不在でした。。。)
- プロダクトオーナー
- 開発者
- 役割
- 一番最初のプロダクトバックログアイテムを決める
- どの感情に特化したまたは複数の感情を表現する文章か
- 完了（リリースReadyの条件）は何か
・細かいゲームルールについて
- 本ゲームにおける制約
- 市場
-
珠玉の文章に価値があるかを判断する場所（ツール） - どういった感情の、どういった数値を持つことが、価値があるかが定義されている
- 時系列によって、価値がある感情、数値が変化することもある
-
- プロダクト（文章）
- 文章は、100文字以上200文字以下にしなければならない
- スプリント
- スプリントが終わって完了の定義に至らなかった文章は削除しなければならない
- 開発者
- 1人1回の「作業」で、50文字までしか入力することができない
- 作業
- デイリースクラムとデイリースクラムの間の時間
- 市場
実際にやってみた
以下のような時間配分で、2スプリント実施してみました
| イベント名 | タイムボックス |
|---|---|
| スプリント | 25分 |
| スプリントプランニング | 3分 |
| デイリースクラム | 1分 |
| 作業 | 4分 |
| スプリントレビュー | 0分 ※ 今回はスキップしました |
| スプリントレトロスペクティブ | 3分 |
やってみた内容
1スプリント目
- 指定感情：
悲しみ - スプリント内で行ったこと
- スプリントプランニングで必要なスプリントバックログアイテムの洗い出し(前半, 中盤, 後半の3分割)
- タスクに合わせて各自が悲しい文章を50文字以下で考えてみる
- デイリースクラムでここで作るよりモブで作る方が良いと考える
- モブプロしながら文章をみんなで作成
- スプリントレトロスペクティブでテスト用のツールと市場との乖離が激しいことを検知した
- 市場の声を直接聞いてはいなくて、「感情判定ツール」で「完了の定義」を定義して判断していた
- 改善として、市場の声を直接聞こうとの結論になる
2スプリント目
- 指定感情：
怒り - 内容
- スプリントプランニングで必要なスプリントバックログアイテムの洗い出し(前半, 中盤, 後半の3分割)
- 最初からモブプロしながら文章をみんなで作成
- 市場の声を直接聞く
- 市場の声の内容を確認しながらスプリントバックログアイテムにみんなで落とし込む
- モブプロにて修正を加える
- リリース作業
結果
市場の声を直接聞くことにシフトしたおかげで市場にマッチしたプロダクトが出来上がる
価値を生み出したプロダクトは以下の通りです
「なんでこんなことをしたの！」茶君は電話の向こうにいるであろう惣流君に強い言葉をぶつけた。
茶君は、20キロ先にいる惣流君のところへ時速40キロで殴りにいきました。
茶くんは、男塾の門を尋ねる。そこに待ち受けるのはかつて師と仰いだ剣桃太郎であった。
やってみて感じた効果
- スクラムイベントを全体的に体験することができ改めて内容の理解ができた
- スクラムイベント以外でもコミュニケーションによって活動を変化し適応することができた
- 市場のダイレクトな変化を感じることができた
改善点と今後はこうしたい
- スクラムマスターが不在だったので次回は役割を明確に振り分けたい
- スクラムを知っているメンバーのみで行ったため、初心者が入った場合どうなるか検証したい
- 市場の声を直接聞く、はとても素晴らしい気づき・改善だった
- その上で、素振りイベントとしては、「市場の声を直接聞く」ことに何か制約を付け加えたい
終わりに
最後までお付き合いありがとうございました
今回紹介した方法以外にも素振りイベントは色々な形で行うことができると思います
例えば
- 異世界で食堂を開くので市場価値を聞きながら最高のドラゴン料理を作る
- お笑い芸人になるため今人気なコントを調べて爆笑のネタをリリース
などなど色々と考えると面白いと思います
自分に合った素振りイベントを考えてみてください！
大事なのはスクラム経験者も初心者も一通りのスクラムイベントを仮でも良いので経験してみることです
ぜひお試しあれ！！
-
スクラムラジオではサイコロを振って決めました ↩