そろそろIETF124の開催が近づいてきてきましたね！
GMOコネクト 菅野（かんの）です。
10月14日に公開した「【徹底分析】IETF 124 Side Meeting まとめ」から、Trelloボード上の構成が複数更新されました。
本記事では、Trello公式ボード・前回Qiita記事をベースに、件数・差分を整理してましたのでご覧いただけたら幸いです。
参照元
- IETF公式サイト（IETF 124 Montréal, 2025年11月1–7日開催）
- IETF 124 Side Meeting Scheduling (Trello)（公式フォーム指定ボード）
前回記事：「【徹底分析】IETF 124 Side Meeting まとめ
開催情報
| 項目 | 内容 | 出典 |
|---|---|---|
| 会期 | 2025年11月1日（土）〜11月7日（金） | IETF公式サイト |
| 開催地 | カナダ・モントリオール（Fairmont The Queen Elizabeth） | 同上 |
| 参照ボード | IETF 124 Side Meeting Scheduling (Trello) | 公開フォーム記載 |
前回との主な差分（10月14日 → 10月19日）
| 項目 | 前回（10/14） | 今回（10/19） | 差分内容 |
|---|---|---|---|
| 登録セッション数 | 19件 | 27件 | ＋8件（新規追加・再分類含む） |
| Confidential Computing 関連 | 2件 | 3件 | Identity Crisis, Attestation, Zero-Trust拡張 |
| AI関連 | 3件 | 6件 | AI Network, AI Agent Discovery, SIMAP 他 |
| Routing/Infra | 1件 | 3件 | SONiC, AIDC, ONIONS Follow-up |
新規追加セッション一覧（Trello 10/19時点）
| 日時・部屋 | セッション名 | 概要 | エリア |
|---|---|---|---|
| 11月3日（月）Duluth 11:15–12:45 | AI Network | AIサービスに最適化されたネットワークアーキテクチャを検討。I-D “Data & Agent Aware Inference and Learning Network” を基に議論。 | ART, WIT |
| 11月3日（月）Duluth 16:00–17:00 | AI Agent Discovery | AIエージェントを自動的に広告・発見するメカニズムを検討。DNSを活用した発見手法を中心に議論。 | WIT, ART |
| 11月4日（火）McGill 11:00–12:30 | Model-Based Testing of Non-Deterministic Systems: The Case of TLS | TLS 1.3の非決定的挙動を題材に、モデルベーステスト（MBT）の適用事例を共有。 | SEC |
| 11月4日（火）McGill 16:30–18:00 | SIMAP Modelling Discussion | RFC 8345整合のYANGモデリング要件・ギャップを議論。draft-ietf-nmop-simap-yangを参照。 | OPS, RTG |
| 11月5日（水）McGill 14:45–15:45 | SONiC Routing Workshop | OCP/SONiC Routing WGの取り組みを紹介。IETFとの連携可能性を議論。 | RTG |
| 11月6日（木）Duluth 10:00–12:00 | AIDC | AI主導運用とDCインフラ自動化のためのフレームワークを議論。 | OPS, RTG |
| 11月6日（木）Duluth 17:15–18:15 | ONIONS (Follow-up) | ONIONSチャーター草案のフィードバックを共有。フォローアップ議論。 | OPS |
名称変更・統合・削除
| 種別 | 旧名 | 新名／統合先 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 名称変更 | HOLD for Model-Based Testing | Model-Based Testing of Non-Deterministic Systems | プレースホルダから正式タイトルに更新。 |
| 統合 | AI Security & Privacy Interoperability | AI Network | 一時存在。相互運用課題がAI Networkセッションに吸収。 |
| 削除 | PARCEP: A Network Protocol for Parental Controls | – | Trelloから削除。Datatracker上に発表資料あり。 |
| 統合 | Attestation Interop Session | Attestation in Confidential Computing | Confidential Computing議論に統合。 |
動向の整理
-
AI × ネットワークが加速
「AI Network」「AI Agent Discovery」など、AIエージェントを中心とした通信・識別・自動発見の議題が拡大。
WIT/ART エリアで標準化方向を議論。 -
Confidential Computingの深化
「Attestation」「Identity Crisis」に加え、Zero-Trust環境における信頼連携や相互運用課題が新規カードで補強。 -
Routingと運用の融合
SONiC や AIDC など、クラウド／DC 運用寄りのセッションが増加。運用標準化の色が濃くなっている。
まとめ
- IETF 124（2025年モントリオール開催）のサイドミーティングは、AIネットワーク化・Confidential Computing・DC運用標準化 が三本柱となりつつある。
- 短期間でセッションが増加しており、正式BoFやWG化に向けた前哨戦の様相を呈している。
最後に、GMOコネクトでは研究開発や国際標準化に関する支援や技術検証をはじめ、幅広い支援を行っておりますので、何かありましたらお気軽にお問合せください。
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