はじめに
本記事は、
2025 Japan AWS Jr. Champion Qiitaリレー夏
の投稿になります。
株式会社アシスト新卒2年目、駆け出しOracleエンジニアの佐々木です。
業務では主にオンプレOracleの問い合わせ対応や導入、移行案件などを担当しています。
Japan AWS Jr.champions は主業務がAWSという方が大半と思いますので、やや異色かもしれません。だからこそ書ける内容を発信していき、面白いなと感じていただけると嬉しいです。なぜOracle担当が Jr.champions応募に至ったか、なども今後アウトプットとして残しておきたいと思います。
初めてのRDS
早速ですが今回の本題です。
これまでの業務ではLinux上にOracleを立ててという場合がほとんどでしたが、今回検証として初めてRDSを用いてOracleを構築しました。実施したこと、その中で感じたことを記録していきます。
RDS上でのDB構築手順
コンソール上から設定をポチポチと選択するだけでデータベースが構築できてしまいます。おまけとしてLinux上に構築する手順を軽く紹介しますが、比較すると驚きの手軽さです。
構成:拡張構成
エンジン:Oracle
データベース管理タイプ:Amazon RDS
アーキテクチャ設定:マルチテナント
エディション:Enterprise Edition
テンプレート:開発/テスト
DBインスタンス識別子:database-sasaki
マスターユーザー名:admin
認証情報管理:セルフマネージド
マスターパスワード:任意(検証のため簡易なものにしています)
インスタンスの設定:標準クラス
ストレージタイプ:汎用SSD(gp2)
スタンバイインスタンス:作成しない
接続:EC2コンピューティングリソースに接続しない
ネットワークタイプ:IPv4
VPC:社内環境のものを使用したため割愛
パブリックアクセス:なし
VPCセキュリティグループ:社内環境に事前作成したものを使用したため割愛
アベイラビリティゾーン:ap-northeast-1d
末尾のデータベース作成を押下。
数分~数十分待機するだけでデータベースが構築できます!
接続確認
Oracleに少し慣れていても、RDS上に構築した後どのように接続して良いかに戸惑う場合は多いと思います。(私もつまづきました)
しかし、エンドポイントなどを確認すればそれほど身構えることもありません!
・OracleクライアントとSQL*Plus構築済のEC2から接続する場合の例
sqlplus admin/Password@エンドポイント:ポート番号/接続識別子
SQL*Plus: Release 19.0.0.0.0 - Production on 木 7月 10 17:28:53 2025
Version 19.21.0.0.0
Copyright (c) 1982, 2022, Oracle. All rights reserved.
最終正常ログイン時間: 木 7月 10 2025 15:55:34 +09:00
Oracle Database 19c Enterprise Edition Release 19.0.0.0.0 - Production
Version 19.27.0.0.0
に接続されました。
SQL>
参考:データベース⇒接続とセキュリティからエンドポイントとポートを確認できます。
付録:AWSでない場合は?
Linux上にOracleをインストールする場合の手順をざっくりと紹介します。
1.OSの用意、適切な設定
2.Oracleソフトウェアのインストール
3.パッチあてなど
4.リスナー作成
5.DBCAによるデータベース構築
RDSが数十分で接続までたどり着けるのに対し、上記の場合スムーズに進んで3~5時間程度は必要です。
よく言われる「手軽さという観点ではクラウドに分がある」ということを身を持って体感することができました。
まとめ:RDSがおすすめな場合
個人単位で「とりあえず自前で用意したOracle環境に触ってみたい!SQLを叩いてみたい!」という場合に強さを発揮することを実感しました。上記オンプレミスでの構築手順は1.OSの用意と設定でつまづく可能性が大いにあります。(2.Oracleソフトウェアのインストール の手順内でOS起因のエラーが出る場合がかなりあります。)
その点、RDSはOS設定が我々構築者ではないのでそこでつまづく可能性がほぼ無いと言えます。もちろん本番稼働で使用する際には逆にデメリットにもなりえますが、まず触ってみたい場合につまづく可能性が少ないのは大きなメリットです。
おわりに
オンプレミスでの構築経験があったからこそ、クラウドと聞いて真っ先に出てくるメリットであろう手軽さについて実感することができました。
本記事によって、これまでなじみのなかった方もOracleやオンプレミス環境についても興味を持っていただけますと嬉しいです。
※この後スナップショット取得、アカウント間共有、復元などの手順も実施しましたが記事作成の時間が足りませんでした…。またの機会に記事化したいと思います!