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ABC284 A~E問題 ものすごく丁寧でわかりやすい解説 python 灰色~茶色コーダー向け #AtCoder

Last updated at Posted at 2023-01-10

ABC284(AtCoder Beginner Contest 284) A~E問題の解説記事です。
灰色~茶色コーダーの方向けに解説しています。

その他のABC解説、動画などは以下です。

更新時はツイッターにて通知します。
https://twitter.com/AtCoder4

A Dif:10

まず各入力をリストに受け取ります。
次にリストの内容をひっくり返します。
最後にリストの内容を順に出力します。

この問題では
・リストの使い方
・リスト内容をひっくり返す(逆順にする)方法
・リストの内容を順に出力する方法
を知っている必要があります。コンテスト中でもわからなければググりましょう。

・リストの使い方
リストは複数の要素を入れられる箱のようなものです。
まず空のリストを用意しましょう。名前をAとします。

A=[]

次にN回入力を受け取り、順にAへ格納します。
N回処理を行うときはfor i in range(繰り返し回数)と書きましょう。
リストへの追加は.append(追加する要素)と書きます。

for i in range(N):
    S=input()
    A.append(S)

リストの内容をひっくり返す(逆順にする)には
リスト名[::-1]
と書きます。

A=A[::-1]

最後にリストの内容を順に出力します。
for i in range(N)と書くことでi=0,1,2,3,...,(N-1)と順番に代入しながら処理ができます。
Aの最初の要素はA[0]、次がA[1],...となっているので、A[i]を出力すればOKです。

入力の受け取り、出力がわからない方は以下の記事を参考にしてください。

【提出】

# 入力の受け取り
N=int(input())

# 空のリストを用意
A=[]

# i=0~(N-1)
for i in range(N):
    # 入力の受け取り
    S=input()
    # SをAに追加
    A.append(S)

# Aの内容をひっくり返す
A=A[::-1]

# i=0~(N-1)
for i in range(N):
    # A[i]を出力
    print(A[i])

B Dif:14

まず制約を確認しましょう。
Nは最大100なので、Aそれぞれの要素が奇数かどうか確認する方法だとテストケース1個あたり100回の計算が必要になります。
更にテストケースは最大100個なので計算量は最大で100*100=10000回になります。

pythonでは制限時間2秒以内にだいたい10^6=1000000回の計算ができますのでこれなら余裕で間に合います。

Aの各要素が奇数かどうかは2で割った余りが1になっているかで確認します。

【提出】

# 入力の受け取り
T=int(input())

# T回
for i in range(T):
    # 入力の受け取り
    N=int(input())
    A=list(map(int, input().split()))

    # 答え
    ans=0

    # i=0~(N-1)
    for i in range(N):
        # A[i]を2で割った余りが1ならば
        if A[i]%2==1:
            # 答えにカウント
            ans+=1
            
    # 答えの出力
    print(ans)

C Dif:193

BFS(幅優先探索)で解きます。
BFSは幅優先探索(breadth first search)の略称で、グラフを探索するアルゴリズムです。

BFSの解説動画を作りましたので、本問が難しいと感じた方は是非御覧ください。

(1)つながっている頂点を記録する
(2)各頂点が訪問済みかどうかを記録するリストを作る
(3)頂点i=1,2,3,...について訪問済みでなければ答えにプラス1してBFSを開始
(4)キューに頂点iを入れ、訪問済みにする
(5)キューの左端から頂点の番号を取り出す=今いる頂点
(6)今いる頂点から行ける頂点が未訪問ならば、訪問済みにしてキューへ追加
(7)キューが空になるまで(5)~(6)を繰り返し、空になったら(3)へ戻る
※キューについてわからない人は下部の「dequeについて」を御覧ください。

実際にやってみましょう。

以下のようなグラフを考えます。
ABC284C1.png

(1)つながっている頂点を記録する
これはconnectという二次元配列に記録します。
例えば頂点①と頂点②がつながっているので
connect[1]=[2]
となります。
頂点②は頂点①,頂点④とつながっているので
connect[2]=[1,4]
となります。
これらの関係を全て記録します。

(2)各頂点が訪問済みかどうかを記録するリストを作る
訪問済みかどうかなので名前をvisitedとします。
例えばvisited[1]=Falseなら頂点①は未訪問、=Trueなら訪問済みです。

(3)頂点i=1,2,3,...について訪問済みでなければ答えにプラス1してBFSを開始
i=1、すなわち頂点①からスタートです。頂点①はvisited[1]=Falseで未訪問なので答えにプラス1してBFSを開始します。
答え:1

(4)キューに頂点iを入れ、訪問済みにする
キューに頂点①を入れます。
キュー:1
訪問済みにします。
visited[1]=True

(5)キューの左端から頂点の番号を取り出す=今いる頂点
キューには頂点①が入っているので取り出します。
キュー:(空)

(6)今いる頂点から行ける頂点が未訪問ならば、訪問済みにしてキューへ追加
頂点①から行けるのは頂点②です。
頂点②は未訪問なので訪問済みにしてキューへ追加します。
キュー:2
visited[2]=True

(7)キューが空になるまで(5)~(6)を繰り返し、空になったら(3)へ戻る
キューはまだ空でないので(5)へ戻ります。

(5)キューの左端から頂点の番号を取り出す=今いる頂点
キューには頂点②が入っているので取り出します。
キュー:(空)

(6)今いる頂点から行ける頂点が未訪問ならば、訪問済みにしてキューへ追加
頂点②から行けるのは頂点①,頂点④です。
頂点①は訪問済みなので無視です。
頂点④は未訪問なので訪問済みにしてキューへ追加します。
キュー:4
visited[4]=True

これを繰り返すと頂点①,②,④,⑤が訪問済みになり、キューが空になります。
空になったら(3)へ戻ります。

(3)頂点i=1,2,3,...について訪問済みでなければ答えにプラス1してBFSを開始
i=2はすでに訪問済みです。(つまり頂点①とつながっている=連結成分の内にあるということです)
i=3は未訪問です。(つまり頂点①,頂点②とつながっていない=連結成分でないということです)
頂点③を含む連結成分を追加するので、答えにプラス1します。

これを繰り返すことで連結成分の数を数えることができます。

dequeについて
dequeはリストのようなものですが、先頭から要素を取り出す操作をO(1)で行うことができます。
(リストだとO(N)かかります)
インポート:from collections import deque
作成:変数名=deque()
先頭(左端)に要素追加【O(1)】:変数名.appendleft(要素)
末尾(右端)に要素追加【O(1)】:変数名.append(要素)
先頭(左端)から要素を取り出して削除【O(1)】:変数名.popleft()
末尾(右端)から要素を取り出して削除【O(1)】:変数名.pop()

【使用例】

# インポート:from collections import deque
from collections import deque

# 作成:変数名=deque()
que=deque()

# 先頭(左端)に要素追加【O(1)】:変数名.appendleft(要素)
que.appendleft(1)

# 末尾(右端)に要素追加【O(1)】:変数名.append(要素)
que.append(3)

# 先頭(左端)から要素を取り出して削除【O(1)】:変数名.popleft()
x=que.popleft()

# 末尾(右端)から要素を取り出して削除【O(1)】:変数名.pop()
y=que.pop

詳しく知りたい人は以下のページを見てください。

【提出】

# 入力の受け取り
N,M=map(int, input().split())

# つながっている頂点の記録
connect=[[] for i in range(N+1)]

# M回
for i in range(M):
    # 入力の受け取り
    A,B=map(int, input().split())
    # A→Bがつながっている
    connect[A].append(B)
    # B→Aがつながっている
    connect[B].append(A)

# dequeのインポート
from collections import deque

# 答え
ans=0

# 訪問済みかどうかの記録
visited=[False]*(N+1)

# i=1~N
for i in range(1,N+1):

    # もし頂点iが訪問済みでなければ
    if visited[i]==0:
        # 答えにプラス1(新しい連結成分)
        ans+=1
        # 頂点iを訪問済みにする
        visited[i]=True
        # キューを作る
        que=deque()
        # キューにiを追加
        que.append(i)

        # キューが空になるまで
        while 0<len(que):
            # キューの左端から取り出し(今いる頂点)
            now=que.popleft()

            # to:今いる頂点から行ける頂点
            for to in connect[now]:
                # 頂点toが訪問済みでなければ
                if visited[to]==False:
                    # 訪問済みにする
                    visited[to]=True
                    # キューに追加
                    que.append(to)

# 答えの出力
print(ans)

D Dif:658

重要なことは以下の2つです。
・p,qのどちらかがわかれば他方も簡単にわかる
pがわかればq=N//p^2
qがわかればp=√(N//q)
と計算できます。

・p,qのどちらかは必ず10^7より小さい
仮に両方が10^7だと
p^2*q=(10^7)^2*(10^7)=10^21
となるのでNの制約を超えてしまいます。

以上よりx=2,3,4,...と試し割りし、p,qのどちらかを見つければよいということがわかります。

pythonでは間に合わないのでpypyで提出します。

【提出】

# pypyで提出

# 平方根計算用にsqrtをインポート
from math import sqrt

# 入力の受け取り
T=int(input())

# T回
for i in range(T):
    # 入力の受け取り
    N=int(input())

    # x=2~10^7
    for x in range(2,10**7+1):
        # Nがx^2で割り切れる場合
        # ⇔p=x
        if N%x**2==0:
            # q=N//x^2
            print(x,N//x**2)
            # 次のNへ
            break
        # Nがxで割り切れる場合
        # ⇔q=x
        elif N%x==0:
            # p=√(N//q)
            print(int(sqrt(N//x)),x)
            # 次のpへ
            break

E Dif:1043

実際に単純パスを作りながら数えていきます。

pathというsetを作り、DFSで頂点を回りながら経路に含まれる頂点を追加していきます。
進める頂点がなくなったらpathから削除して戻ります。(最も深い場所に来た場合やループの場合)

ちなみに【提出】のコードはpythonだとACしますがpypyだとTLEするので、普段pypyで提出している人は注意してください。

再帰関数やDFSを書いた経験のある人は比較的簡単に理解、実装できると思いますが、そうでない場合は難しいです。
本問の前に簡単なDFS問題で練習することをおすすめします。
ABC213Dがおすすめです。
ABC213D:https://atcoder.jp/contests/abc213/tasks/abc213_d
解説:https://qiita.com/sano192/items/f4e7c64184714dce6ebf#d---takahashi-tour
また、DFSの解説動画もあるのでそちらもぜひご覧ください。

【提出】

# 再帰回数上限を10^6へ変更(再帰関数を使うときは必須)
import sys
sys.setrecursionlimit(10**6)

# 入力の受け取り
N,M=map(int, input().split())

# つながっている頂点の記録
connect=[[] for i in range(N+1)]

# M回
for i in range(M):
    # 入力の受け取り
    A,B=map(int, input().split())
    # A→Bへ行ける
    connect[A].append(B)
    # B→Aへ行ける
    connect[B].append(A)

# 答え
ans=0
# 経路に含まれる頂点
path=set()

# DFS(今いる頂点)
def DFS(now):
    # path,ansを更新できるように
    global path,ans

    # pathに今いる頂点を追加
    path.add(now)
    # 答えにプラス1
    ans+=1
    # もし答えが10^6になったら
    if ans==10**6:
        # 出力
        print(ans)
        # 終了
        exit()

    # to:今いる頂点から行ける頂点
    for to in connect[now]:
        # 行ける頂点が経路に含まれていなければ
        if to not in path:
            # 次のDFSへ
            DFS(to)

    # 今いる頂点から進める頂点がなくなったら経路から削除
    path.remove(now)

# 頂点1からDFSスタート
DFS(1)
# 答えの出力
print(ans)

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