ABC246(AtCoder Beginner Contest 246) A~D問題の解説記事です。
灰色~茶色コーダーの方向けに解説しています。
その他のABC解説、動画などは以下です。
A - Four Points
答えの座標を(x4,y4)とします。
この図の場合だと
x4=x1
y4=y3
となります。
このときx2=x3、y1=y2となっていることがわかります。
長方形ではx座標、y座標について、2つの組が必ず同じになるわけですから、答えは以下のように計算できます。
x1=x2の場合:x4=x3
x2=x3の場合:x4=x1
x3=x1の場合:x4=x2
y1=y2の場合:y4=y3
y2=y3の場合:y4=y1
y3=y1の場合:y4=y2
これをifで条件分岐して答えを出力します。
print(x4,y4)と書くことで空白区切りで出力できます。
入力の受け取り、出力がわからない方は以下の記事を参考にしてください。
【提出】
# 入力の受け取り
x1,y1=map(int,input().split())
x2,y2=map(int,input().split())
x3,y3=map(int,input().split())
# x1=x2の場合
if x1==x2:
x4=x3
# x2=x3の場合
elif x2==x3:
x4=x1
# x3=x1の場合
elif x3==x1:
x4=x2
# y1=y2の場合
if y1==y2:
y4=y3
# y2=y3の場合
elif y2==y3:
y4=y1
# y3=y1の場合
elif y3==y1:
y4=y2
# 答えの出力
print(x4,y4)
B - B. Get Closer
座標から図を描くと以下のようになります。
内側の水色の三角形と外側の大きな三角形は相似です。
三平方の定理から外側の大きな三角形の斜辺の長さは√(A^2+B^2)ということがわかります。
求めるx,yは比を作って以下のように計算できます。
x:A=1:√(A^2+B^2)⇔x=A/√(A^2+B^2)
y:B=1:√(A^2+B^2)⇔y=B/√(A^2+B^2)
ルートの計算はmathライブラリからインポートして行います。
from math import sqrt
と書くことで、xのルートを
sqrt(x)
と計算できます。(sqrtはsquare rootの意味)
【提出】
# 入力の受け取り
A,B=map(int,input().split())
# mathからsqrtをインポート
from math import sqrt
# 計算
x=A/sqrt(A**2+B**2)
y=B/sqrt(A**2+B**2)
# 答えの出力
print(x,y)
C - Coupon
どの商品にクーポンを使うべきか、まず例を考えてみましょう。
X=8のとき、10円の商品と6円の商品どちらにクーポンを使うべきでしょうか。
10円の商品に使う→2円になる(8円マイナス)
6円の商品に使う場合→0円になる(6円マイナス)
となりますので当然10円の商品にクーポンを使うほうがお得です。
具体的にはまずX円以上の商品がX円未満になるまでクーポンを使い、余ったクーポンをX円未満の商品に使う(=0円になる)という順番が最も効率的です。
ところがa円の商品がX円未満になるまでクーポンを一枚ずつ使うようシミュレーションしているとTLEします。
クーポンを一枚ずつでなく、まとめて使いましょう。
a円の商品をX円未満にするには(a//X)枚のクーポンを使えばいいです。
(例:X=5,a=12なら12//5=2枚使うと2円(=X円未満)になる)
各Aの要素について、(Ai//X)枚のクーポンを使います。
次に割引後のAを大きい順に並び替えて、余ったクーポンを使っていきます。
【提出】
# 入力の受け取り
N,K,X=map(int,input().split())
A=list(map(int,input().split()))
# i=0~(N-1)
for i in range(N):
# A[i]//X≤Kならば
if A[i]//X<=K:
# (A[i]//X)枚クーポンを使う
K-=A[i]//X
# 割引する
A[i]-=(A[i]//X)*X
# K<A[i]//Xならば(クーポンが足りなくてX円未満にできない場合)
else:
# 残りのクーポン(K枚)を全て使う
A[i]-=K*X
# クーポンを全て使ったので0枚になる
K=0
# 大きい順に並び替え
A.sort(reverse=True)
# i=0~(N-1)
for i in range(N):
# クーポンが残っている限り
if 1<=K:
# A[i]にクーポンを使う=0円になる
A[i]=0
# クーポンを1枚使った
K-=1
# クーポンがなくなったら
else:
# 終了
break
# Aの合計=答え
print(sum(A))
D - 2-variable Function
a^3+a^2*b+a*b^2+b^3のa,bに数値を代入して実際に値を計算していきます。
まずbは固定されているものとして考えましょう。
f(a)=a^3+a^2*b+a*b^2+b^3とすると、この関数は単調増加です。
N≤f(a)となるもののうちで最小の値を探します。
「単調増加/減少で条件を満たすものの最大/最小」といえば二分探索です。
左端:-1(常にf(左端)<N)
右端:10^6+100(常にN≤f(右端)、最初は大きめの数にしておく)
中央=(左端+右端)/2として、
f(中央)<N→左端=中央と更新
N≤f(中央)→右端=中央と更新
これを(右端-左端)=1となるまで続けます。
(右端-左端)=1となったらf(右端)がN≤f(a)となるもののうちで最小の値となります。
b=0,1,2,...10^6まで二分探索で一番小さい値を確認し、答えを更新していきます。
※a,bは最大10^6まででいいのですがギリギリだとなにかうっかりしていた時にWAとなるのが怖いので、実装では10^6より少し大きめにしています)
pythonでは間に合わないのでpypyで提出します。
【提出】
# pypyで提出
# 入力の受け取り
N=int(input())
# 関数にする
def f(a,b):
return a**3+a**2*b+a*b**2+b**3
# 答え
ans=10**20
# b=0,1,2,...10^6
# (10^6より少し大きめにしています)
for b in range(10**6+100):
# 左端
l=-1
# 右端
r=10**6+100
# 1<(右端-左端)の間
while 1<r-l:
# 中央
c=(r+l)//2
# 計算結果がN未満なら
if f(c,b)<N:
# 左端=中央と更新
l=c
# 計算結果がN以上なら
else:
# 右端=中央と更新
r=c
# f(r,b)がそこまでの答えより小さければ答えを更新
ans=min(ans,f(r,b))
# 答えの出力
print(ans)
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