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ABC246 A~D問題 ものすごく丁寧でわかりやすい解説 python 灰色~茶色コーダー向け #AtCoder

Last updated at Posted at 2022-04-04

ABC246(AtCoder Beginner Contest 246) A~D問題の解説記事です。
灰色~茶色コーダーの方向けに解説しています。

その他のABC解説、動画などは以下です。

A - Four Points

答えの座標を(x4,y4)とします。

まずは図を描いてみましょう。
ABC246_A_1.png

この図の場合だと
x4=x1
y4=y3
となります。
このときx2=x3、y1=y2となっていることがわかります。

長方形ではx座標、y座標について、2つの組が必ず同じになるわけですから、答えは以下のように計算できます。
x1=x2の場合:x4=x3
x2=x3の場合:x4=x1
x3=x1の場合:x4=x2

y1=y2の場合:y4=y3
y2=y3の場合:y4=y1
y3=y1の場合:y4=y2

これをifで条件分岐して答えを出力します。
print(x4,y4)と書くことで空白区切りで出力できます。

入力の受け取り、出力がわからない方は以下の記事を参考にしてください。

【提出】

# 入力の受け取り
x1,y1=map(int,input().split())
x2,y2=map(int,input().split())
x3,y3=map(int,input().split())

# x1=x2の場合
if x1==x2:
    x4=x3
# x2=x3の場合
elif x2==x3:
    x4=x1
# x3=x1の場合
elif x3==x1:
    x4=x2

# y1=y2の場合
if y1==y2:
    y4=y3
# y2=y3の場合
elif y2==y3:
    y4=y1
# y3=y1の場合
elif y3==y1:
    y4=y2

# 答えの出力
print(x4,y4)

B - B. Get Closer

座標から図を描くと以下のようになります。

ABC246_B_1.png

内側の水色の三角形と外側の大きな三角形は相似です。
三平方の定理から外側の大きな三角形の斜辺の長さは√(A^2+B^2)ということがわかります。

求めるx,yは比を作って以下のように計算できます。
x:A=1:√(A^2+B^2)⇔x=A/√(A^2+B^2)
y:B=1:√(A^2+B^2)⇔y=B/√(A^2+B^2)

ルートの計算はmathライブラリからインポートして行います。
from math import sqrt
と書くことで、xのルートを
sqrt(x)
と計算できます。(sqrtはsquare rootの意味)

【提出】

# 入力の受け取り
A,B=map(int,input().split())

# mathからsqrtをインポート
from math import sqrt

# 計算
x=A/sqrt(A**2+B**2)
y=B/sqrt(A**2+B**2)

# 答えの出力
print(x,y)

C - Coupon

どの商品にクーポンを使うべきか、まず例を考えてみましょう。
X=8のとき、10円の商品と6円の商品どちらにクーポンを使うべきでしょうか。
10円の商品に使う→2円になる(8円マイナス)
6円の商品に使う場合→0円になる(6円マイナス)
となりますので当然10円の商品にクーポンを使うほうがお得です。

具体的にはまずX円以上の商品がX円未満になるまでクーポンを使い、余ったクーポンをX円未満の商品に使う(=0円になる)という順番が最も効率的です。
ところがa円の商品がX円未満になるまでクーポンを一枚ずつ使うようシミュレーションしているとTLEします。

クーポンを一枚ずつでなく、まとめて使いましょう。
a円の商品をX円未満にするには(a//X)枚のクーポンを使えばいいです。
(例:X=5,a=12なら12//5=2枚使うと2円(=X円未満)になる)

各Aの要素について、(Ai//X)枚のクーポンを使います。
次に割引後のAを大きい順に並び替えて、余ったクーポンを使っていきます。

【提出】

# 入力の受け取り
N,K,X=map(int,input().split())
A=list(map(int,input().split()))

# i=0~(N-1)
for i in range(N):
    # A[i]//X≤Kならば
    if A[i]//X<=K:
        # (A[i]//X)枚クーポンを使う
        K-=A[i]//X
        # 割引する
        A[i]-=(A[i]//X)*X
    # K<A[i]//Xならば(クーポンが足りなくてX円未満にできない場合)
    else:
        # 残りのクーポン(K枚)を全て使う
        A[i]-=K*X
        # クーポンを全て使ったので0枚になる
        K=0
        
# 大きい順に並び替え
A.sort(reverse=True)

# i=0~(N-1)
for i in range(N):
    # クーポンが残っている限り
    if 1<=K:
        # A[i]にクーポンを使う=0円になる
        A[i]=0
        # クーポンを1枚使った
        K-=1
    # クーポンがなくなったら
    else:
        # 終了
        break

# Aの合計=答え
print(sum(A))

D - 2-variable Function

a^3+a^2*b+a*b^2+b^3のa,bに数値を代入して実際に値を計算していきます。

まずbは固定されているものとして考えましょう。
f(a)=a^3+a^2*b+a*b^2+b^3とすると、この関数は単調増加です。
N≤f(a)となるもののうちで最小の値を探します。
「単調増加/減少で条件を満たすものの最大/最小」といえば二分探索です。

左端:-1(常にf(左端)<N)
右端:10^6+100(常にN≤f(右端)、最初は大きめの数にしておく)

中央=(左端+右端)/2として、
f(中央)<N→左端=中央と更新
N≤f(中央)→右端=中央と更新
これを(右端-左端)=1となるまで続けます。

(右端-左端)=1となったらf(右端)がN≤f(a)となるもののうちで最小の値となります。

b=0,1,2,...10^6まで二分探索で一番小さい値を確認し、答えを更新していきます。
※a,bは最大10^6まででいいのですがギリギリだとなにかうっかりしていた時にWAとなるのが怖いので、実装では10^6より少し大きめにしています)

pythonでは間に合わないのでpypyで提出します。

【提出】

# pypyで提出

# 入力の受け取り
N=int(input())

# 関数にする
def f(a,b):
    return a**3+a**2*b+a*b**2+b**3

# 答え
ans=10**20

# b=0,1,2,...10^6
# (10^6より少し大きめにしています)
for b in range(10**6+100):

    # 左端
    l=-1
    # 右端
    r=10**6+100

    # 1<(右端-左端)の間
    while 1<r-l:
        # 中央
        c=(r+l)//2
        # 計算結果がN未満なら
        if f(c,b)<N:
            # 左端=中央と更新
            l=c
        # 計算結果がN以上なら
        else:
            # 右端=中央と更新
            r=c

    # f(r,b)がそこまでの答えより小さければ答えを更新
    ans=min(ans,f(r,b))

# 答えの出力
print(ans)

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