デンソークリエイトプログラミングコンテスト2022 Winter(AtCoder Beginner Contest280) A~D問題の解説記事です。
灰色~茶色コーダーの方向けに解説しています。
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デンソークリエイト様について
会社説明動画
A Dif:12
S1に「#」がいくつあるか
S2に「#」がいくつあるか
...
を確認して足していきます。
H回文字列を受け取ると考えます。
for i in range(H)とすることでH回の繰り返し処理ができます。これでH回の受け取りを行いましょう。
文字列.count(文字)とすることで文字列に「文字」がいくつ含まれるかを確認できます。カウントした数を答えに足していき、最後に出力を行います。
入力の受け取り、出力がわからない方は以下の記事を参考にしてください。
【提出】
# 入力の受け取り
H,W=map(int,input().split())
# 答え
ans=0
# H回
for i in range(H):
# 入力の受け取り
S=input()
# Sに含まれる「#」の数をカウントして足す
ans+=S.count("#")
# 答えの出力
print(ans)
B Dif:22
S1=A1
S2=A1+A2
S3=A1+A2+A3
S4=A1+A2+A3+A4
...
から
A1=S1
A2=S2-A1
A3=S3-(A1+A2)
A4=S4-(A1+A2+A3)
...
と計算できます。
ただしpythonではリストの先頭が0番目となり、A1=A[0],A2=A[1],...となります。
よって
A[0]=S[0]
A[1]=S[1]-A[0]
A[2]=S[2]-(A[0]+A[1])
A[3]=S[3]-(A[0]+A[1]+A[2])
...
となります。
A[0]~A[i-1]までの和はsum(A[:i])とすることで求めることができます。
よって一般には
A[i]=S[i]-sum(A[:i])と計算できます。
単純に全てのA[i]を計算して数列を作ればOKです。
【提出】
# 入力の受け取り
N=int(input())
S=list(map(int,input().split()))
# Aを作り、A[0]を埋める
A=[S[0]]
# i=1~(N-1)
for i in range(1,N):
# 計算してAへ追加
A.append(S[i]-sum(A[:i]))
# 答えの出力(「*」をつけるとカッコなしで出力)
print(*A)
C Dif:64
Sの1文字目とTの1文字目
Sの2文字目とTの2文字目
Sの3文字目とTの3文字目
...
と順に確認していき文字が違う部分が答えです。
厄介なのはSの末尾に文字が挿入されたパターンです。
例えば
S=abcd
T=abcdz
だった場合、同様に確認していくと
Sの5文字目とTの5文字目が違う
となるのですが、Sの5文字目は存在しないため、エラーになってしまいます。
そこで予めSの末尾にアルファベット以外の文字(「?」等)を付け加えて文字数を合わせておきます。
こうすればエラーにならずに処理ができます。
pythonは0インデックス、すなわち先頭を0文字目と数えるので、答えを出力するときはプラス1してずらす必要があることに注意しましょう。
【提出】
# 入力の受け取り
S=input()
T=input()
# 末尾に「?」を追加
S=S+"?"
# i=0~(「S」の文字数-1)
for i in range(len(S)):
# Sのi文字目≠Tのi文字目
if S[i]!=T[i]:
# (i+1)を出力
print(i+1)
# 終了
exit()
D Dif:880
K=3600を例として考えます。
まず素因数分解してみると
3600=2^4*3^2*5^2
となります。
すなわち
N!がKの倍数となる⇔N!は因数に少なくとも2を4個、3を2個、5を2個持っている
ということがわかります。
因数に2を4個持つにはNが最低いくつになっていないといけないか考えます。
2!なら2が1個あります。
4!なら2と4(=2*2)で2が3個あります。
6!なら2と4(=2*2)と6(=2*3)で2が4個あります。
すなわち最低でもN=6以上でなければならないことがわかります。
同様に考えると3を2個持つためにはN=6以上、5を2個持つためにはN=10以上でなければならないとわかります。
このうち一番大きいのは10なので答えはN=10となります。
これを実装する方法を考えます。
まずKの素因数分解について、やり方がわからない人は以下を読んで下さい。
素因数分解のやり方
素因数分解はi=2,3,4,...でひたすら試し割りを行い、割り切れたらN=N//iと置き換えを行います。これを√N<iとなるまでひたすら続けます。
このやり方は計算量がO(√N)となります。
「例」
N=1260
i=2≤√1260なので試し割りを開始
i=2:1260//2=630(素因数に2を追加)
i=2≤√630なので試し割りを続ける
i=2:630//2=315(素因数に2を追加)
i=2≤√315なので試し割りを続ける
i=2:315は2で割れない→次のi=3へ
i=3≤√315なので試し割りを続ける
i=3:315//3=105(素因数に3を追加)
i=3≤√105なので試し割りを続ける
i=3:105//3=35(素因数に3を追加)
i=3≤√35なので試し割りを続ける
i=3:35は3で割れない→次のi=4へ
i=4≤√35なので試し割りを続ける
i=4:35は4で割れない→次のi=5へ
i=5≤√35なので試し割りを続ける
i=5:35//5=7(素因数に5を追加)
√7=2.64...<i=5となったので、試し割りが終わりです。
最後に残った7を素因数として追加します。結果として1260=2*2*3*3*5*7が得られます。実装ではPrimeFactorizeという関数を作って上記操作を行っています。
自分で実装できるようになるのが一番ですが、慣れないうちは丸々コピペで使ってもよいでしょう。
素因数分解ができたら素因数の種類ごとに処理を行います。
素因数のリストをPとして、重複を消すためにsetにしてしまうと良いでしょう。
ある素因数xがc個ある場合(すなわちKを素因数分解したときにx^cが因数にある場合)について、
x*1
x*2
x*3
...
と順にxがいくつあるかを確認してcからマイナスしていきます。
cが0個になったらNが最低でもいくつ以上であるかがわかります。
例えば例K=3600ではx=2がc=4個ありました。
2*1=2は2が1個ある→c=4-1=3
2*2=4は2が2個ある→c=3-2=1
2*3=6は2が1個ある→c=1-1=0
6の時点でc=0になったのでN=6以上が必要であるとわかります。
同じ処理を全ての種類の素因数について行い、答えを出します。
【提出】
# Nの素因数分解
# N=1の場合は空のリストを返す
def PrimeFactorize(N):
# もしN=1ならば
if N==1:
# 空のリストを返す
return []
# 素因数を格納するリスト
p=[]
# i=2,3,4,...で試し割り
i=2
# i≤√Nすなわちi**2≤Nの範囲で試し割り
while i**2<=N:
# もしiで割り切れたら
if N%i==0:
# iを素因数に追加
p.append(i)
# Nをiで割る
N//=i
# iで割り切れなかったら
else:
# 次のiへ
i+=1
# 試し割りが終わった時Nが1でなければ
if N!=1:
# 素因数にNを追加
p.append(N)
# 素因数のリストを返す
return p
# 入力の受け取り
K=int(input())
# Kを素因数分解したリスト
P=PrimeFactorize(K)
# Pをsetへ展開(重複を消して素因数の種類を確認)
Pset=set(P)
# 答え
N=0
# x:Psetの各要素を順に格納
for x in Pset:
# xがKにいくつ含まれるか(x^cがKの因数)
c=P.count(x)
# i=1~999(=てきとうな大きめの数)
for i in range(1,1000):
# x*iの値を記録
Num=x*i
# Numにいくつxがあるかを確認する
# Numがxで割り切れる間⇔余りが0である間
while Num%x==0:
# xで割る
Num//=x
# cを1減らす
c-=1
# cが0以下になったら
if c<=0:
# 今までの答えより大きければ更新
N=max(N,x*i)
# 次の因数xへ
break
# 答えの出力
print(N)
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