キーエンスプログラミングコンテスト2022(AtCoder Beginner Contest 274) A~D問題の解説記事です。
灰色~茶色コーダーの方向けに解説しています。
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A Dif:23
単純にB/Aを四捨五入して3桁目までを出力すればいい・・・だけなのですが四捨五入の処理は意外と難しいです。
こういうときはあまり考え込まずにさっさと「python 四捨五入」で検索しましょう。
やりかたはいくつかありますが、公式解説の通りfを使うのが楽です。
f"{(数字):.(小数点以下の桁数)f}"
というように指定します。「:」以下がオプション、「.」が少数の意味で、後ろに桁数というイメージです。
入力の受け取り、出力がわからない方は以下の記事を参考にしてください。
【提出】
# 入力の受け取り
A,B=map(int, input().split())
# (B/A)を少数第4位を四捨五入して3桁まで出力
print(f"{B/A:.3f}")
B Dif:48
入力を二次元配列として受け取り、各列ごとに「#」の数を確認します。
まずマス目を記録するGridという空のリストを用意します。
Grid=[]
各行ごとに入力を文字列で受け取ります。C="#..#"であるとしましょう
C="#..#"
list(文字列)とすることで1文字ずつリストへ格納することができます。
list(C)=["#" , "." , "." , "#"]
更にそれをGridに格納していくことで二次元配列が出来上がります。
Grid=[["#" , "." , "." , "#"]]
これを全ての行について行うことで全ての要素をGridへ記録できます。例えばこんな感じです。
Grid=[["#" , "." , "." , "#"],["#" , "#" , "." , "#"],["." , "." , "." , "#"]]
Grid[行番号][列番号]とすることで(行番号,列番号)の要素を確認する事ができます。(ただし番号は0から始まることに注意してください)
後はfor文で列ごとに「#」を数えるだけです。
【提出】
# 入力の受け取り
H,W=map(int,input().split())
# 要素を記録するリスト
Grid=[]
# H回
for i in range(H):
# 文字列として受け取り
C=input()
# 1文字ずつリストへ展開
C=list(C)
# 記録
Grid.append(C)
# 答えの記録
ans=[]
# w=0~(W-1)
for w in range(W):
# 「#」の個数
count=0
# h=0~(H-1)
for h in range(H):
# Grid[h][w]=「#」ならば
if Grid[h][w]=="#":
# カウント
count+=1
# 答えの記録
ans.append(count)
# 答えの出力(「*」をつけると[]なしで出力できる)
print(*ans)
C Dif:315
0代目(アメーバ1)から生まれたアメーバは1代目(1代親を遡るとアメーバ1になる)
1代目から生まれたアメーバは2代目
2代目から生まれたアメーバは3代目
...
となるので、アメーバが生まれた瞬間に(親アメーバの代数+1)を代数として記録していけばいいということがわかります。
すなわちアメーバ2i,(2i+1)は(Aiの代数+1)を記録していけばいいということです。
Aをそのまま受け取ると0インデックス、すなわちA1=A[0],A2=A[1],...となり、ややこしいので入力の受け取りのとき、先頭に0などてきとうな値でA[0]を埋めてしまうと楽です。
【提出】
# 入力の受け取り
N=int(input())
# 先頭をてきとうな数字(=0)で埋める
A=[0]+list(map(int,input().split()))
# 答え
ans=[0]*(2*N+2)
# i=1~N
for i in range(1,N+1):
# (親の代+1)を記録する
ans[2*i]=ans[A[i]]+1
ans[2*i+1]=ans[A[i]]+1
# i=1~(2N+1)
for i in range(1,2*N+2):
# 答えの出力
print(ans[i])
D Dif:916
x座標の動きだけを考えてみましょう。
以下を例にします。
A:6 10 4 1 4 9 8 6 5 1
p1の時点ではx座標は0です。
p2の時点でx座標がA1=6になります。
p3はy座標方向への移動なのでx座標は変わりません。
p4のx座標は+A3か-A3になります。もともと6にいたので6+4=10,6-4=2のどちらかになります。
p5はy座標方向への移動なのでx座標は変わりません。
p6は+A5か-A5になります。もともと10または2にいたので10+4=14,10-4=6,2+4=6,2-4=-2のどれかになります。ここで6が被っているので実質的には14,6,-2のどれかになります。
...
これを繰り返すことでx座標の到達点としてあり得るものを計算することができます。
このやりかたは一見到達箇所の数が2,4,8,16,...とどんどんふえていく気がします。Nは最大1000なので最終的に2^500個到達箇所ができそうです。
しかしAiの最大値が10であることから、どれだけ進んでもx座標は-5000~5000くらいの範囲に収まります。
よって重複を記録しないようにすれば、一回あたりの計算量は大した量にはなりません。
実装は以下のように行います。
(1)x座標の到達先をセット(Sx)に記録する。初期値はA1のみ。
(2)i=3,5,7,...について、Sxの要素に順に+A[i],-A[i]したものを新しいセット(NewSx)に記録する。
(3)Sx=NewSxと更新する。
y座標についても同様です。
記録したSx,Syにx,yが含まれていれば「Yes」、そうでなければ「No」を出力します。
【提出】
# 入力の受け取り
N,x,y=map(int,input().split())
# 先頭A[0]を適当な数字(=0)で埋めておく
A=[0]+list(map(int,input().split()))
# 到達可能なx座標のセット
Sx=set()
# 到達可能なy座標のセット
Sy=set()
# p2の時点でx座標はA1
Sx.add(A[1])
# y座標は0
Sy.add(0)
# i=2~N
for i in range(2,N+1):
# 偶数番目(y座標方向への移動)
if i%2==0:
# 新しい到達先のy座標
NewSy=set()
# yi:Syの要素を順に代入
for yi in Sy:
# 新しい到達先を記録
NewSy.add(yi-A[i])
NewSy.add(yi+A[i])
# Syを更新
Sy=NewSy
# 奇数番目(x座標方向への移動)
else:
# 新しい到達先のx座標
NewSx=set()
# xi:Sxの要素を順に代入
for xi in Sx:
# 新しい到達先を記録
NewSx.add(xi-A[i])
NewSx.add(xi+A[i])
# Sxを更新
Sx=NewSx
# xがSxにある かつ yがSyにある
if x in Sx and y in Sy:
# 「Yes」を出力
print("Yes")
# そうでなければ
else:
# 「No」を出力
print("No")
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