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ABC245 A~D問題 ものすごく丁寧でわかりやすい解説 python 灰色~茶色コーダー向け #AtCoder

Last updated at Posted at 2022-03-28

ABC245(AtCoder Beginner Contest 245) A~D問題の解説記事です。
灰色~茶色コーダーの方向けに解説しています。

その他のABC解説、動画などは以下です。

A - Good morning

・A<C→高橋くんのほうが早い
・C<A→青木くんのほうが早い
ということがわかります。

A=Cならば
・B≤D→高橋くんのほうが早い
・D<B→青木くんのほうが早い
となります。

AとCの比較、BとDの比較をifで行い、対応する結果を出力します。

入力の受け取り、出力がわからない方は以下の記事を参考にしてください。

【提出】

# 入力の受け取り
A,B,C,D=map(int,input().split())

# A<Cならば
if A<C:
    # 「Takahashi」を出力
    print("Takahashi")

# C<Aならば
elif C<A:
    # 「Aoki」を出力
    print("Aoki")

# それ以外(A=C)
else:
    # B≤Dならば
    if B<=D:
        # 「Takahashi」を出力
        print("Takahashi")
    
    # そうでなければ(D<B)
    else:
        # 「Aoki」を出力
        print("Aoki")

B - Mex

0,1,2,...,2000について、順番にAに含まれるか確認していきます。
リストにxが含まれるか? は
if x in (リスト):
と書きます。
含まれない場合はnotをつけて
if x not in (リスト):
となります。

【提出】

# 入力の受け取り
N=int(input())
A=list(map(int,input().split()))

# x=0,1,2,...,2000
for x in range(2001):
    # xがAに含まれないならば
    if x not in A:
        # xを出力
        print(x)
        # 終了
        exit()

C - Choose Elements

DPで解きます。

DPとは「ある状態までの答えがわかっていれば→その次の状態の答えも出せる」という手続きを何度も行って最終的な答えを出す方法です。

DPの解説動画を作りましたので、本問が難しいと感じた方は是非御覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=gVJ16ThsJYs

具体的な手順は以下です。
(1)表を作る
(2)すぐにわかるところを埋める
(3)表の小さい方から答えにたどり着くまで埋める
(4)答えを出力する

実装に合わせ、0インデックスで説明します。
すなわちA1=A[0],A2=A[1],...AN=A[N-1]とします。

例として以下のような入力を考えます。
N:5
K:3
A:1 6 3 7 2
B:2 3 9 5 5

(1)表を作る
各iについて「A[i]/B[i]をX[i]とできるか?」を表にします。
厳密に言うと「条件を満たすようなX[0]~X[i]までの数列を作る時、X[i]=A[i]/B[i]とすることは可能か?」となります。
表の名前はdpとします。
ABC245_C_1.png

結論から先にいうとこの表は最後以下のようになります。
ABC245_C_2.png

この○がついているところを適切な順番でたどるとXが作れます。
例えば
B[0]→B[1]→A[2]→B[3]→B[4]
の順にたどると
X:2 3 3 5 5
となります。

ABC245_C_3.png

最後の列がA,Bともに「×」になっていればXは作れませんので、答えは「No」となります。

(2)すぐにわかるところを埋める
X[0]の部分はA[0],B[0]どちらでも良いので両方○になります。
よって
dp[A][0]=「○」
dp[B][0]=「○」
とします。

ABC245_C_4.png

(3)表の小さい方から答えにたどり着くまで埋める
i=1の列を考えましょう。
まずdp[A][0]=「○」、dp[B][0]=「○」なのでX[0]にはA[0]=1またはB[0]=2が来ているはずです。
X[1]は|X[i]-X[i+1]|≤Kという条件より|X[0]-X[1]|≤3でなければなりません。

・X[0]=A[0]=1の場合
「A[1]を使えるか?」
 |X[0]-A[1]|=|A[0]-A[1]|=|1-6|=5となります。3<5なのでA[1]は使えません。
「B[1]を使えるか?」
 |X[0]-B[1]|=|A[0]-B[1]|=|1-3|=2となります。2≤3なのでB[1]は使えます。

・X[0]=B[0]=2の場合
「A[1]を使えるか?」
 |X[0]-A[1]|=|B[0]-A[1]|=|2-6|=4となります。3<4なのでA[1]は使えません。
「B[1]を使えるか?」
 |X[0]-B[1]|=|B[0]-B[1]|=|2-3|=1となります。1≤3なのでB[1]は使えます。

結局A[1]はどちらのパターンでも使えず、B[1]は使えるパターンがあるので
dp[A][1]=「×」
dp[B][1]=「○」
となります。

ABC245_C_5.png

i=2の列を考えます。
dp[A][1]=「×」、dp[B][1]=「○」なのでX[1]には必ずB[1]=3が来ています

・X[1]=B[1]=3
「A[2]を使えるか?」
 |X[1]-A[2]|=|B[1]-A[2]|=|3-3|=0となります。0≤4なのでA[3]は使えます。
「B[2]を使えるか?」
 |X[1]-B[2]|=|B[1]-B[2]|=|3-9|=6となります。3<6なのでB[3]は使えません。

よって
dp[A][2]=「○」
dp[B][2]=「×」
となります。

これを一般に考えてみましょう。
dp[A/B][i+1]が「○」か「×」かを判断するにはdp[A/B][i]が○になっているか?差の絶対値はK以下か?を確認します。

i=0~(N-2)について
・dp[A][i]=「○」の場合
 |A[i]-A[i+1]|≤k→dp[A][i+1]=「○」
 |A[i]-B[i+1]|≤k→dp[B][i+1]=「○」
・dp[B][i]=「○」の場合
 |B[i]-A[i+1]|≤k→dp[A][i+1]=「○」
 |B[i]-B[i+1]|≤k→dp[B][i+1]=「○」

(4)答えを出力する
最後に答えを確認します。
dp[A][N-1]=「○」 または dp[B][N-1]=「○」となっていれば「Yes」、両方「×」ならば「No」となります。

実装では表として二次元配列を作って埋めていきます。
dp[A][?],dp[B][?]というような書き方で解説をしていましたが実装ではA=0,B=1となるようにします。
例えばdp[A][2]はdp[0][2]と表現します。

「○」「×」はそれぞれ「True」「False」を入れます。最初は全て「False」にしておきます。

表の作り方は以下のように書きます。
dp=[[False]*N for i in range(2)]

二次元配列を作る時、dp[X][Y]としたいなら
配列名=[[初期値]*(Yの要素数) for i in range((Xの要素数)]
となる、と覚えておきましょう。

【提出】

# 入力の受け取り
N,K=map(int,input().split())
A=list(map(int,input().split()))
B=list(map(int,input().split()))

# (1)表を作る
dp=[[False]*N for i in range(2)]

# (2)すぐにわかるところを埋める
# dp[A][0]=「○」,dp[B][0]=「○」
dp[0][0]=True
dp[1][0]=True

# (3)表の小さい方から答えにたどり着くまで埋める
# i=0~(N-2)
for i in range(N-1):

    # dp[A][i]=「○」ならば
    # ⇔X[i]=A[i]の場合
    if dp[0][i]==True:
        # |X[i]-A[i+1]|=|A[i]-A[i+1]|≤Kならば
        if abs(A[i]-A[i+1])<=K:
            # dp[A][i+1]=「○」
            dp[0][i+1]=True
        
        # |X[i]-B[i+1]|=|A[i]-B[i+1]|≤Kならば
        if abs(A[i]-B[i+1])<=K:
            # dp[B][i+1]=「○」
            dp[1][i+1]=True

    # dp[B][i]=「○」ならば
    # ⇔X[i]=B[i]の場合
    if dp[1][i]==True:
        # |X[i]-A[i+1]|=|B[i]-A[i+1]|≤Kならば
        if abs(B[i]-A[i+1])<=K:
            # dp[A][i+1]=「○」
            dp[0][i+1]=True
            
        # |X[i]-A[i+1]|=|B[i]-B[i+1]|≤Kならば
        if abs(B[i]-B[i+1])<=K:
            # dp[B][i+1]=「○」
            dp[1][i+1]=True

# (4)答えを出力する
# dp[A][N-1]=「○」 または dp[B][N-1]=「○」ならば
if dp[0][N-1]==True or dp[1][N-1]==True:
    # 「Yes」を出力
    print("Yes")
# どちらも「×」ならば
else:
    # 「No」を出力
    print("No")

D - Polynomial division

要するにC/Aの係数を計算しろという問題です。

まずN=1,M=2として方程式を考えてみましょう。
texclip20220328093703.png
なんとなく法則がありそうですね。

一般のN,Mについて、Bは大きい方から以下のように計算できます。
texclip20220328105247.png

これをそのまま実装すればOKです。
A[N-1]B[M-(i-1)]+A[N-2]B[M-(i-2)]+...+A[N-k]B[M-(i-k)]+...A[N-i]B[M]
の部分については=xとして個別に計算しています。
N-k<0になった部分は計算しないようにします。
(例えばN=1であればA[N-2]は存在しないのでbreakで飛ばします)

print(*B)とすることでBを[]なしで出力できます。

【提出】

# 入力の受け取り
N,M=map(int,input().split())
A=list(map(int,input().split()))
C=list(map(int,input().split()))

# Bを作る
B=[0]*(M+1)

# i=0~M
for i in range(M+1):

    # x=A[N-1]B[M-(i-1)]+A[N-2]B[M-(i-2)]+...+A[N-k]B[M-(i-k)]+...A[N-i]B[M]
    x=0
    # k=1~i
    for k in range(1,i+1):
        # A[N-k]が存在すれば
        if 0<=N-k:
            x+=A[N-k]*B[M-(i-k)]
        # 存在しなければ
        else:
            # 次のiへ
            break
    # 計算
    B[M-i]=(C[M+N-i]-x)//A[N]
    
# 答えの出力
print(*B)

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