NEC セキュアシステムプラットフォーム研究所では、生体情報を利用した署名技術の研究を進めています。この研究は、ブロックチェーンにおける取引の真正性を保証するための署名技術への適用を目指しています。また、製造業分野における、トレーサビリティの向上に寄与することも視野に入れています。
デジタルウォレットへの応用
デジタルウォレットを利用した仮想通貨取引や資格証明が主な適用分野です。近年、ユーザー自身が署名用秘密鍵を管理するウォレットが普及していますが、セキュリティに詳しくない一般ユーザによる秘密鍵の管理に課題があります。
そこで、なくさない・忘れない生体情報を秘密鍵の代替として利用する私たちのアプローチにより、鍵の漏洩や不正利用リスクを大幅に低減することが期待されます。私たちは同じ課題に取り組む様々なウォレットの鍵管理形態に関する調査を行い、生体情報を活用したウォレットの利点を明らかにするとともに、この技術をどのように実際のデジタルウォレットの設計や運用に取り入れるかを探求しています。
この取り組みに関連し、国際社会研究所(IISE)に上下二部構成で寄稿していますので、下記リンクよりご覧ください。
・デジタルウォレットに関する普及促進活動(上):普及促進活動の概要 https://note.com/nec_iise/n/ne17805112743
・デジタルウォレットに関する普及促進活動(下):BGINで議論進むウォレットガバナンス:https://note.com/nec_iise/n/n1f66e6d7ed11