先日、1週間のハッカソン形式のインターンシップに参加し、スクラム開発を経験しました。今回、私はチームのスクラムマスター(SM)という役割を担い、チームが円滑に開発を進められるようリードすることに挑戦しました。
この記事は、インターンの具体的な内容を記すものではなく、スクラム開発の経験を通じて**「私が何を意識し、どのような取り組みをしたのか」、そして「役割や技術選定、得られた学び」**について、自分自身のアウトプットを目的としてまとめたものです。
1. 私の役割とチームづくりの核
スクラムマスターとして、私が最も重視したのは**「チームワークの円滑さ」**です。短期間で成果を出すためには、メンバーそれぞれが持つスキルを最大限に発揮できる心理的安全性の高い環境が不可欠だと考えました。
そのために、毎日の朝会・夕会といった公式なコミュニケーションはもちろん、チーム全員で食事に行くなど、オフラインでの親睦を深めることを意識しました。技術的な議論と同じくらい、チームの「絆」を育むことが、プロジェクトの成功に繋がると信じていました。
2. 「プロセス」を重視した具体的な取り組み
今回のインターンでは、プロダクトの完成度だけでなく、**「どのようなプロセスで開発を進めたか」**が重要視されていました。そこで、私は以下の3つの取り組みを実践しました。
2-1. ホワイトボードを活用した"徹底的な可視化"
チームの認識齟齬をなくし、常に同じ方向を向くために、ホワイトボードを使った情報の可視化を徹底しました。
- 議事録やUIの構成案
- タスク管理(ToDo, Doneなど)
- スプリントごとの振り返り(続けること、改善することなど)
これらを全員が見える場所に書き出すことで、「今、チームがどこに向かっているのか」を常に共有し、一体感を持って開発を進めることができました。
2-2. 日々のスプリントレビューによる軌道修正
開発の実働時間終了時には、毎日スプリントレビューを行いました。ここでは、
- 設定したスプリントゴールに対する達成度の確認
- 次スプリントで取り組むタスクの細分化と工数見積もり
などを話し合いました。日々の細かな軌道修正が、手戻りを防ぎ、最終的なアウトプットの質を高めることに繋がりました。また、手が空いたメンバーにタスクを再分配したり、次のスプリントの構想を一緒に練ったりと、チーム全体のリソースを効率的に活用することを意識しました。
2-3. POとの連携でブレない軸を作る
プロダクトオーナー(PO)とは密に連携し、プロダクトの軸がぶれないよう、常に俯瞰的で冷静なアドバイスをもらいました。
また、分析を得意とするPOには、プロダクトのターゲットや見込める成果の分析に集中してもらい、私はチーム運営に徹するという役割分担を行いました。時にはPOにもSMのような視点でチームに安心感を与える言葉をかけてもらうなど、役職に捉われない柔軟な協力関係を築くことができました。
3. 技術選定と役割分担
今回の開発では、技術スタック(Flask, AWS, Docker)の雛形が提供されていました。そのため、ゼロからの技術選定というよりは、**「この雛形を元に、どうすればチームのパフォーマンスを最大化できるか」**という視点でソフトウェアエンジニア(SWE)の役割を細分化しました。メンバーの得意分野やスキルセットを考慮し、適材適所のタスク割り振りを心がけました。
4. 経験から得た学びと次の課題
4-1. 評価軸を意識することの重要性
前回のハッカソンでは、「プロダクトの魅力」を伝えるプレゼンが求められましたが、今回は「開発プロセス」の共有が評価の肝でした。この違いを意識し、発表内容をアジャストできたのは、前回の敗北経験があったからこそだと思います。開発そのものだけでなく、「何が求められているのか」を的確に捉える視点の重要性を学びました。
4-2. 今回の反省点と、得られた新たな視点
一方で、課題も見つかりました。DB設計において、ER図をしっかりドキュメント化している他のチームを見て、自分たちの爪の甘さを痛感しました。計画段階での丁寧な設計とドキュメント作成が、後の開発を楽にすることを再認識しました。
また、メンターの方からいただいた「君がプロダクトオーナーだったら、もっと要件提案をしてスプリントを細分化できたかもしれない」というフィードバックは、大きな気づきとなりました。チームを円滑に回すSMの視点に加え、プロダクトそのものに踏み込み、より良いものにしていくPOの視点。この両方を持つことの重要性を学びました。
おわりに
スクラムマスターとしてチームをリードしたこの1週間は、チームビルディング、プロセス改善、そして自分自身の課題と、多くの学びを得られた貴重な経験でした。今回得た「POとしての視点」を忘れずに、今後の開発では、チームを支えながらも、プロダクトの価値向上に積極的に貢献できるエンジニアを目指していきたいと思います。