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GitHub Copilotのコード補完・チャット・Agentの違いと使い分け

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Last updated at Posted at 2026-09-17

GitHub Copilotのコード補完・チャット・Agentの違いと使い分けのアイキャッチ

はじめに

GitHub CopilotをVS Codeに入れると、コードの続きが表示されたり、チャットで質問できたり、Agentにファイルを修正してもらえたりします。

「どれを使えばいいのか」と迷ったら、 自分で書き進めたいのか、理解したいのか、作業を任せたいのか で考えると選びやすくなります。

この記事は、Copilotへログインできた人向けの使い分け編です。「商品の合計金額を求める」という同じ題材で、依頼の仕方と確認するポイントを比べます。

2026年9月16日のGitHub・VS Code公式資料をもとにしています。対象はデスクトップ版VS CodeのCopilotです。GitHub上で動くクラウドエージェントなどは扱いません。画面名や利用できる機能は、バージョン・契約・組織の設定で変わります。

この記事の使い方は、無料枠から試せる

有料契約は必須ではありません。 個人向けのCopilot Freeは、GitHubアカウントがあればクレジットカード登録なしで始められます。

  • コード補完は月2,000回まで使えます。
  • チャットでの質問と、VS Code内のAgentによる編集・テストの依頼も、制限付きの利用枠で試せます。
  • Freeのモデル選択は自動です。この記事のために有料モデルを指定する必要はありません。
  • GitHub側で作業するクラウドエージェントはFreeの対象外ですが、この記事では使いません。

出典: GitHub公式料金ページ、GitHub Docs — Copilotのプラン

チャットの上限は、公式FAQの「50チャットリクエスト」と、現行プラン説明の「制限付きAIクレジット」で記載が分かれています。固定回数を前提にせず、VS CodeのCopilot使用量画面で残量を確認してください。小さな依頼から試し、足りなくなった場合に有料プランを検討する進め方で構いません。

会社からCopilotを提供されている場合は、そのプランと利用方針に従います。Agentがテストを実行するには、無料・有料にかかわらず、実行環境と操作権限も必要です。

まず押さえる違い

最初に一つだけ整理します。 チャットは「会話する画面」で、Agentは「ツールを使って作業を進める役割」です。 Agentへの依頼もチャット画面から行えます。「チャットだからファイルを書き換えない」とは限りません。

以下はVS Codeの公式概要をもとに、筆者が利用場面で整理した表です。全機能を三つに分類した公式一覧ではありません。この記事では、説明や相談を中心に使う場面を「チャットで質問する」と呼びます。

やりたいこと 使い方 Copilotに頼むこと 自分が確認すること
書く内容は決まっている。入力を手伝ってほしい コード補完 入力中のコードの続きを提案する 提案が意図に合うか
コードやエラーの意味を理解したい チャットで質問 説明、原因の候補、実装方針を返す 説明が実際のコードや仕様に合うか
方針が決まった。修正とテストまで頼みたい Agentに作業を依頼 関連ファイルを調べ、編集やコマンド実行を組み合わせる 変更範囲、実行した操作、テスト結果

Agentは「必ず正解を出す上位版」ではありません。任せる操作が増えるぶん、確認する範囲も広がります。

1. コード補完:書いている途中を手伝ってもらう

コード補完は、エディターで入力しているときに、続きの候補を薄い文字などで表示する機能です。必要な処理が分かっているときの入力補助に向いています。

試し方

機密情報のない学習用フォルダで、sample.py を作ります。次のコメントと関数の先頭を入力し、改行してインデントした位置で候補を待ちます。これは書きかけの例なので、この状態では実行しません。

入力途中のsample.py
# 商品の価格の一覧を受け取り、合計金額を返す
def total_price(prices):

候補が表示されたら、内容を読みます。既定のキー設定では、Tab で候補を採用できます。意図に合わなければ、その候補を採用せず自分で書き続けて構いません。

出典: VS Code — Inline suggestions from GitHub Copilot

たとえば、次のような実装なら価格を合計できます。これは筆者が用意した完成例です。Copilotが必ずこのコードを提案するという意味ではありません。

sample.pyの完成例
def total_price(prices):
    return sum(prices)

sum は、渡された数値を合計するPythonの組み込み関数です。total_price([100, 200, 300]) は 600、total_price([]) は 0 になります。この計算はPythonで実行確認しています。

出典: Python公式ドキュメント — sum

補完で決めてもらわないこと

この関数は、負の価格もそのまま足します。「マイナスの価格を許すのか」「税や送料を含めるのか」は、コードが短くても別の判断です。

補完は入力の助けになりますが、業務のルールまで決めてくれるわけではありません。

なお、現在位置の続きを出す補完のほかに、次に編集しそうな位置と内容を提案する Next edit suggestions もあります。最初は、入力中に出る候補の確認から始めれば十分です。

2. チャット:変更する前に理解する

コードを読んでも意味が分からないときや、修正する方針を相談したいときは、チャットで質問します。

試し方

VS Code上部の Chat メニューから Open Chat を開きます。入力欄の # から候補を選んで sample.py を参照に追加するか、短い学習用コードを質問へ貼り付けます。

AIに判断材料として渡すコード、ファイル、エラーメッセージなどを「コンテキスト」と呼びます。「これを説明して」だけでなく、 何を見て答えてほしいか も渡すのがポイントです。

出典: VS Code — Chat画面の開き方、チャットとコンテキスト

次は、先ほどの sample.py を添付して送る質問の例です。

理解するための質問例
添付したsample.pyのtotal_priceを、初心者向けに説明してください。

知りたいこと:
- pricesとsumの役割
- [100, 200, 300]を渡したときの戻り値
- 空のリストと、負の価格を含むリストではどうなるか

今回は理解することが目的です。
回答はチャット内だけで行い、ファイル変更やコマンド実行はしないでください。

回答では、通常の入力だけでなく、空のリストや負の数にも触れているかを確認します。たとえば、今の実装に [100, -1] を渡すと 99 です。自動でエラーにはなりません。

「負の価格を受け付けたくない」と分かったら、ここで初めて修正方針が決まります。意味を理解したい段階で、いきなりコードを書き換える必要はありません。

チャットに「変更しないで」と書いても、ツールの権限設定は変わりません。選択中の役割・権限・自動承認設定を確認してください。顧客コードや秘密情報を添付してよいかも、会社のルールを優先します。

3. Agent:範囲を決めて、修正と確認を任せる

Agentは、目標に沿ってファイルを調べ、編集し、テストなどのコマンドを実行できます。結果を見て再度修正するような、複数の手順を含む作業に向いています。

ただし、実行できることは許可されたツールや権限に依存します。Pythonがない環境で、必ずPythonのテストまで動かせるわけではありません。

出典: VS Code — エージェントの概要

試し方

  1. 学習用フォルダに先ほどの sample.py だけを用意します。作業前の内容を保存し、戻せる状態にします。
  2. Chat画面の入力欄にある選択項目で、対象を Copilot、役割を Agent にします。
  3. 権限は Manual permissions から始め、自動承認される操作も確認します。
  4. 次のように、対象・変更内容・テスト・禁止する操作を指定します。
範囲を限定したAgentへの依頼例
学習用のsample.pyにあるtotal_priceを修正してください。
入力は整数の価格だけを含むリストとし、他の型の対応は不要です。

変更内容:
- 負の価格が一つでもあればValueErrorにする
- 空のリストは0を返す
- それ以外は、これまでどおり合計を返す

作業範囲:
- 変更するのはsample.py
- テストはtest_sample.pyとして追加する
- テストにはPython標準のunittestを使う
- 外部パッケージの導入や、他のファイルの変更はしない
- ネットワークへのアクセス、コミット、pushはしない

確認するケース:
- [100, 200, 300] → 600
- [] → 0
- [100, -1] → ValueError

最初に作業予定を説明してください。
Pythonが使える場合はテストを実行し、実行コマンドと結果を示してください。
Pythonがない場合はインストールせず、実行できなかったことを報告してください。

ここでの整数価格や例外のルールは、この教材用に筆者が決めたものです。実務では、割引・返金・通貨・端数処理などの要件を確認してから決めます。

「完了しました」の後に確認すること

確認するもの この例で見るポイント
変更差分 sample.py と test_sample.py 以外を変えていないか
処理の内容 負の数が途中にあっても検出できるか。正常な合計処理は残っているか
テスト結果 指定したケースを実際に実行したか。コードを作っただけで終わっていないか
実行できなかったこと Python未導入などの理由が、成功した確認と区別されているか

変更差分とは、編集前と編集後の違いです。Chatの回答に表示される変更ファイルを選ぶと、差分を確認できます。

出典: VS Code — Chat画面で変更を確認する

テストが通っても、すべての入力や業務要件を確認したことにはなりません。AIが書いた説明、変更差分、テスト結果を照らし合わせて判断します。

Manual permissions でも、既存の設定で自動承認される操作はあります。Allow all は確認なしでツールを動かす設定です。プロンプト内の禁止事項を、OSやツールの権限制限の代わりにしないでください。

出典: VS Code — Manage approvals and permissions

同じ作業でも、途中で使い方を変えてよい

たとえば、次のように使えます。これは筆者が提案する練習の順番で、毎回守る必要はありません。

  1. 自分で合計関数を書き始め、コード補完で入力を手伝ってもらう。
  2. チャットで、空のリストや負の価格の扱いを確認する。
  3. 仕様を決めたら、Agentに小さな修正とテストを依頼する。
  4. 自分で差分と結果を確認して採用する。

「1行だから補完」「複数ファイルだから必ずAgent」と、行数やファイル数だけで決める必要はありません。 何を任せ、何を自分で確かめるか が判断の軸です。

クレジットの消費も同じではない

2026年9月16日時点の公式説明では、コード補完と次の編集候補はAIクレジット課金の対象外です。ただし、Copilot Freeのコード補完には月2,000回の制限があります。

一方、チャットやAgentのAI処理は、モデルと処理したトークン量に応じてクレジットを使います。トークンは、AIが文章やコードを処理する際の細かな単位です。

Agentへの依頼は、1回送っても内部で何度かAI処理が走る場合があります。ただし「Agentなら必ず高い」「1回なら必ず何クレジット」とは決められません。まず範囲の小さい依頼を出し、使用量の表示を確認してください。

出典: GitHub Docs — Copilotのプラン、個人向けの利用量課金、組織向けの利用量課金

この例を試すときの前提と確認範囲

コードの説明を聞くだけなら、Pythonのインストールは不要です。Pythonでの実行やAgentによるテストには、Python 3が使える環境が必要です。外部パッケージは使いません。

掲載したコードと質問文は筆者が作成した学習例です。完成例の合計計算はPython 3.9.6で検証しました。Copilotの画面操作、実際の候補表示、Agentによる編集・テストは実機確認していません。AIの出力は毎回同じになるとは限りません。

試し終わったら、作成した sample.py と、Agentが追加した場合の test_sample.py が学習用のものだと確認して片付けます。作成前からあったファイルを削除しないでください。

関連記事

AIの出力を検証へつなげる考え方は、次の記事でも整理しています。

おわりに

まずは同じ短い関数で、「補完を読む」「説明を聞く」「小さな修正を頼む」を試してみてください。全部を一度に任せるより、自分が結果を確認できる範囲から広げると、使い分けを身につけやすくなります。

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