はじめに
こんにちは、QAエンジニアのヨシナです。
AIによって実行作業は効率化され、人はより「タスクを管理する側」の役割が求められています。そこでタスク管理の体系的な理解を深めるため、Jeff Patton著『ユーザーストーリーマッピング』を読みました。
本記事では、日常の「朝の支度」を例にしながら、ストーリー・タスク・サブタスクの考え方を整理し、最後にBacklogでの業務管理にどのように応用できているかを紹介します。
人生は沢山のストーリーでできている
本書では、ユーザーストーリーを 人の行動の流れ として捉えることを推奨しています。考えてみると、私たちの生活は「朝の支度」「ケーキ作り」「ごみ出し」など、様々なストーリーの集合です。そして、これらのストーリーは複数のタスクで構成されています。
例えば、私の「朝の支度」というストーリーは以下のタスクでできています。
起きる → ベッドを整える → 着替える → 身支度する → 朝と昼ごはんを作る → 家を出る
これらを順番に達成することで「朝の支度」というストーリーが完了します。このタスクの並び順を本書では 「ナラティブフロー(物語の流れ)」 と呼びます。
タスクの分割
「朝の支度」は六つのタスクで構成されていますが、さらに細かく分解できます。
【例:身支度する】
- 顔を洗う
- 髪を整える
- ひげをそる
- 歯を磨く
これらがタスクの 「サブタスク」 になります。どこまで分解するかは人の考え方や状況によって変わります。
ここまでの内容をまとめると以下のように定義できます。
ストーリー:大きな目的のまとまり(例:朝の支度)
タスク:ストーリーを構成する行動の単位(例:着替える、身支度する)
サブタスク:タスクを実行するための具体的作業(例:顔を洗う)
状況によってストーリーは変わる
しかし、私の「朝の支度」はいつも同じナラティブフローになるわけではありません。例えば寝坊した日には、食事の準備をする余裕がないので次のようになります。
起きる → ベッドを整える → 着替える → 身支度する → 家を出る
逆に、早起きした日は余裕があるため、以下のようにタスクが増えることがあります。
起きる → ベッドを整える → 着替える → 身支度する → 朝と昼ごはんを作る → メールを確認する → 家を出る
このように 「朝の支度」 ストーリーには分岐があり、状況によって進む道が変わります。
ストーリーの望ましい結末
「朝の支度」の目的は 「会社に遅刻せずに出社すること」 です。しかし、その中でも 「望ましい結末」 があります。それは、身支度を整え、朝と昼ごはんを準備した上で家を出ることです。
起きる → ベッドを整える → 着替える → 身支度する → 朝と昼ごはんを作る → 家を出る
ストーリーには「望んでいる結末」があり、それを実現するために必要最低限のタスクが存在します。この 「望ましい結末」 から逆算することで、何を行うべきかを明確にできます。
一般的なユーザーストーリーマッピング
一般的には、ユーザーストーリーマッピングは次のようなボード形式で表現されます。
タスクは左から右へ流れ、その下に サブタスク が並びます。
この形式により、ストーリー全体の流れや必要なタスクが可視化され、 望ましい結末に至るための最低限の作業 が把握しやすくなります。
業務への応用:Backlog運用
弊社では Backlog を使ってタスク管理をしています。案件ごとに QA チケットが作成され、切り方は人によって異なりますが、私は以下のように整理しています。
- 親チケット:プロジェクト・業務
- 子チケット:タスク
- 子チケットのTODO:サブタスク
以下は、ユーザーストーリーマッピングを Backlog の構造に合わせて表現した例です。
[親チケット:プロジェクトA]
├─ [子チケット:タスク]
│ ├─ TODO:サブタスク1
│ ├─ TODO:サブタスク2
│ └─ TODO:サブタスク3
├─ [子チケット:タスク2]
│ ├─ ...
└─ [子チケット:タスク3]
├─ ...
まず親チケット内でストーリー完了までのタスクフローを作成し、その後タスク単位で子チケットを切ります。そして、各タスクを実現するためのサブタスクを TODO リストとして整理し、チェックリスト形式で進捗を管理しています。
全体の流れはガントチャートで確認でき、ユーザーストーリーマップのような視点で進捗を把握できます。サブタスクはガント上には表示されませんが、ナラティブフローの把握 には有効です。
まとめ
ユーザーストーリーマッピングは 「目標達成までの行動の流れを見える化する」 強力な手法です。しかし初めて取り組むと、
- ストーリーの結末を正しく設定できない
- タスクが細かくなりすぎる
- すべてを実行しようとして詰まる
といったつまずきが発生しやすいです。
重要なのは ストーリー全体の流れが理解しやすいか という点です。ストーリーは柔軟に描けます。まずは日常の小さなストーリーを分解してみることで、業務への応用もしやすくなります。
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