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日常から始めるユーザーストーリーマッピングとBacklog運用

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Last updated at Posted at 2026-03-09

はじめに

こんにちは、QAエンジニアのヨシナです。

AIによって実行作業は効率化され、人はより「タスクを管理する側」の役割が求められています。そこでタスク管理の体系的な理解を深めるため、Jeff Patton著『ユーザーストーリーマッピング』を読みました。

本記事では、日常の「朝の支度」を例にしながら、ストーリータスクサブタスクの考え方を整理し、最後にBacklogでの業務管理にどのように応用できているかを紹介します。

人生は沢山のストーリーでできている

本書では、ユーザーストーリーを 人の行動の流れ として捉えることを推奨しています。考えてみると、私たちの生活は「朝の支度」「ケーキ作り」「ごみ出し」など、様々なストーリーの集合です。そして、これらのストーリーは複数のタスクで構成されています。

例えば、私の「朝の支度」というストーリーは以下のタスクでできています。

起きる → ベッドを整える → 着替える → 身支度する → 朝と昼ごはんを作る → 家を出る

これらを順番に達成することで「朝の支度」というストーリーが完了します。このタスクの並び順を本書では 「ナラティブフロー(物語の流れ)」 と呼びます。

タスクの分割

「朝の支度」は六つのタスクで構成されていますが、さらに細かく分解できます。

【例:身支度する】

  • 顔を洗う
  • 髪を整える
  • ひげをそる
  • 歯を磨く

これらがタスクの 「サブタスク」 になります。どこまで分解するかは人の考え方や状況によって変わります。

ここまでの内容をまとめると以下のように定義できます。

ストーリー:大きな目的のまとまり(例:朝の支度)
タスク:ストーリーを構成する行動の単位(例:着替える、身支度する)
サブタスク:タスクを実行するための具体的作業(例:顔を洗う)

状況によってストーリーは変わる

しかし、私の「朝の支度」はいつも同じナラティブフローになるわけではありません。例えば寝坊した日には、食事の準備をする余裕がないので次のようになります。

起きる → ベッドを整える → 着替える → 身支度する → 家を出る

逆に、早起きした日は余裕があるため、以下のようにタスクが増えることがあります。

起きる → ベッドを整える → 着替える → 身支度する → 朝と昼ごはんを作る → メールを確認する → 家を出る

このように 「朝の支度」 ストーリーには分岐があり、状況によって進む道が変わります。

ストーリーの望ましい結末

「朝の支度」の目的は 「会社に遅刻せずに出社すること」 です。しかし、その中でも 「望ましい結末」 があります。それは、身支度を整え、朝と昼ごはんを準備した上で家を出ることです。

起きる → ベッドを整える → 着替える → 身支度する → 朝と昼ごはんを作る → 家を出る

ストーリーには「望んでいる結末」があり、それを実現するために必要最低限のタスクが存在します。この 「望ましい結末」 から逆算することで、何を行うべきかを明確にできます。

一般的なユーザーストーリーマッピング

一般的には、ユーザーストーリーマッピングは次のようなボード形式で表現されます。

Designer.png

タスクは左から右へ流れ、その下に サブタスク が並びます。
この形式により、ストーリー全体の流れや必要なタスクが可視化され、 望ましい結末に至るための最低限の作業 が把握しやすくなります。

業務への応用:Backlog運用

弊社では Backlog を使ってタスク管理をしています。案件ごとに QA チケットが作成され、切り方は人によって異なりますが、私は以下のように整理しています。

  1. 親チケット:プロジェクト・業務
  2. 子チケット:タスク
  3. 子チケットのTODO:サブタスク

以下は、ユーザーストーリーマッピングを Backlog の構造に合わせて表現した例です。

[親チケット:プロジェクトA]
 ├─ [子チケット:タスク]
 │     ├─ TODO:サブタスク1
 │     ├─ TODO:サブタスク2
 │     └─ TODO:サブタスク3
 ├─ [子チケット:タスク2]
 │     ├─ ...
 └─ [子チケット:タスク3]
       ├─ ...

まず親チケット内でストーリー完了までのタスクフローを作成し、その後タスク単位で子チケットを切ります。そして、各タスクを実現するためのサブタスクを TODO リストとして整理し、チェックリスト形式で進捗を管理しています。

全体の流れはガントチャートで確認でき、ユーザーストーリーマップのような視点で進捗を把握できます。サブタスクはガント上には表示されませんが、ナラティブフローの把握 には有効です。

image.png

まとめ

ユーザーストーリーマッピングは 「目標達成までの行動の流れを見える化する」 強力な手法です。しかし初めて取り組むと、

  • ストーリーの結末を正しく設定できない
  • タスクが細かくなりすぎる
  • すべてを実行しようとして詰まる

といったつまずきが発生しやすいです。

重要なのは ストーリー全体の流れが理解しやすいか という点です。ストーリーは柔軟に描けます。まずは日常の小さなストーリーを分解してみることで、業務への応用もしやすくなります。


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