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はじめに

こんにちは、QAエンジニアのヨシナです。

毎月、QAチームで情報共有とスキル向上を目的にした勉強会を実施しています。内容は「ソフトウェアテストの手法」や「過去のテスト経験成功談・失敗談」など多岐にわたり、先月はOrthogonal Defect Classification(ODC)分析について議論しました。 今月は体験談の情報共有として「QAは何でも屋?」をテーマに発表しました。

本記事では、その勉強会で発表した内容を共有します。

とある企業でのQA業務

私が勤めていたとある企業では、QAが「何でも屋」のような存在になっていました。他のQAエンジニアの方々に話を聞いたところ、同じような状況に陥っているケースが少なくありません。

具体的には、以下のような業務を担当していました。

業務内容 説明
テスト設計・実施 テストケースの設計や実施
自動テスト テスト自動化の構築
ISO関連業務 ISO取得や運用サポート
製品の運用と監視 製品の動作状況の監視
製品リリース リリース準備や管理
お問い合わせ対応 ユーザからの問い合わせ対応
インフラ管理 テスト環境やサーバの管理

これらの業務は一見すると「品質管理」に関連しているように思えますが、果たしてすべてがQAの本来の業務と言えるのでしょうか。

QA業務の本質とは?

QAの業務範囲を明確にするため、以下の定義を参考にしました。

プロダクトがユーザの望んでいるものであることを保証すること
(引用:What Is a QA Engineer and What Do They Do?

この定義に基づけば、QAの本来の業務は以下のように整理できます。

業務内容 説明
テスト関連業務 テスト設計、実施、自動化など
問い合わせ対応 ユーザ視点での品質向上
製品の監視 ユーザ体験の保証

これらは、ユーザが求める品質を保証するための活動であり、QAの本質的な役割と言えます。

なぜ「何でも屋」になってしまうのか?

以下のような要因があると考えられます。

  1. リソース不足
    開発チーム全体のリソースが不足している場合、QAが他の業務を肩代わりすることが多い

  2. 業務範囲の不明確さ
    QAの業務範囲が明確でないため、「品質管理」という名目で雑多なタスクを引き受けてしまう

  3. 立場の低さ
    QAの重要性が十分に認識されていない組織では、業務範囲や役割が軽視されがち

これらの要因が重なることで、QAが本来の業務から離れ、「何でも屋」として扱われるようになってしまうのです。

まとめ

QAは「何でも屋」ではありません。プロダクトの品質を保証し、ユーザが望む体験を提供するための重要な役割を担っています。そのため、QAが業務を行う上で以下のポイントを意識することが重要です。

  • 業務範囲の明確化
    QAの本来の役割を開発チームで共有し、業務範囲を明確に定義する
  • リソース管理
    QAが本来の業務に集中できるよう、QAチームでリソース配分を見直す
  • QAと品質の価値を共有
    プロダクトの品質保証がいかに重要であるかを、組織で理解する

QAが本来の役割を果たすためには、開発チームと組織全体の協力が欠かせません。今回の勉強会を通じて、改めてQA業務の本質を見直す良い機会となりました。


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