概要
全体概要は,AWSでJupyterHub (概要) にあるので,参照してください.
12月って,なにかと色々あって大変ですよね?
今回は,JupyterHubを動かすPython周りについて記事にしていきます.
前回同様,ターミナルでの作業は,基本的にec2-user
で行っていきます.
引き続き,権限周りは雑だと思いますので,参考にする際は注意してください.
おしながき
- Pythonのインストール
- Anacondaのインストール
- Anacondaのセットアップ
Python
最近,人気度の高いプログラミング言語です.
Python自体については,ここではあまり触れないことにします.
「標準パッケージが豊富なので,"ちょっと試したい"というときにサクッと作って動かせる」「サードパーティーのパッケージが豊富」「Pythonの構文が自分好み」という点でPythonが好きです.
Pythonのセットアップ
Pythonには2系と3系があり,「これから始める」という場合,特別な理由がない限り3系(最新版)を使いましょう.
今回も,3系で行こうと思います.
まず,PythonをEC2に入れていきますが,現在の状態を確認します.
ターミナルでEC2に接続して,おもむろに以下のコマンドを実行します.
python -V
私の環境では, Python 2.7.16
と返ってきました.
つまりPythonは2系ということになります.3系にしたいので,新たにインストールしていきます.
インストールするには次のコマンドになります.相も変わらずyum
です,便利ですね.
sudo yum install python3
インストール前にパッケージがあるか確認する場合は,install
をsearch
に変えるだけです.
インストールはyum
に任せて,出力された最終行がComplete!
って出ればインストール完了です.
先ほどと同じように,Pythonのバージョンを確認しましょう.対象はPython3なので,コマンドをpython3
に変えてあります.
python3 -V
インストールが正常に終了していれば, Python3のバージョンが返ってきます.
私の環境では,Python 3.7.4
となりました.
これで,Python3のインストールは完了です.
Anacondaのインストール
Pythonはパッケージのバージョン管理が苦手のようです.
mavenやgradleのように,pythonにも専用ツールが存在します.
pyenvなどのツールもあるようですが,Jupyter notebook
,JupyterLab
,JupyterHub
については,Anacondaを使うと便利のようです.
Anacondaをインストールするのに,root
で行っていくのでまず,root
に切り替えておきます.
sudo su -
インストール用のファイルをまず落としてきます.次のコマンドになります.2019年10月時点で最新のものがあったのでそれを使います.
wget https://repo.anaconda.com/archive/Anaconda3-2019.10-Linux-x86_64.sh
次に,落としてきたshファイルを実行します.
sh Anaconda3-2019.10-Linux-x86_64.sh
インストールするときに3つ質問されます.
ライセンスの同意
,インストール先ディレクトリの指定
,condaの初期化
です.
1つ目と3つ目は特に問題ないのですが,2つ目は今回の目的が「ほかのユーザでもAnacondaが使えること」なので間違えると使えなくなります.
質問に答えると,インストールが始まります.
質問1:ライセンスの同意
Do you accept the license terms? [yes|no]
[no] >>>
これについては,yes
以外の回答がないと思いますので,yes
と入力します.
質問2:インストール先ディレクトリ
Anaconda3 will now be installed into this location:
/root/anaconda3
- Press ENTER to confirm the location
- Press CTRL-C to abort the installation
- Or specify a different location below
[/root/anaconda3] >>>
インストール先ディレクトリについては,ここで間違えるとroot
ユーザしか使えなくなってしまいます.(root
ユーザのホームディレクトリにインストールすため)
今回は,ほかのユーザも使えるようにしたいため/opt/anaconda3
と入力します.
インストール時の注意
インストール先ディレクトリを指定して,「いざインストール!」っというときに,「Unpacking payload ...
と出力してから一向に進まない」「プログレスバーが0%から進まない」などがあります.
インストール時に利用するメモリが足りない可能性があります.
足りないメモリはインスタンスタイプを一時的にアップグレードさせてから再実行してみましょう.
※私はt2.micro
からt3a.micro
にしたら通りました.
質問3:condaの初期化
Do you wish the installer to initialize Anaconda3
by running conda init? [yes|no]
[no] >>>
Anacondaもインストールしたての時は,すぐに準備できていないので初期化が必要になります.
今回は,個別にやっていくのでno
と答えておきます.
確認
/opt/anaconda3/bin/conda
と打ち込んで,ヘルプ情報が出力されていれば,インストールは完了です.
まとめ
今回は,ターミナルでぺちぺちとコマンドを打ってPythonとAnacondaのインストールとセットアップをしました.
次回はこれをベースにJupyterHubを組み立てていきます.