12/15日の長野からの帰りの新幹線でこの記事を書いています。
そう。無事にLIG SHIP NAGANO#2が終わったのです。
こんにちは。バックエンドエンジニアのリョウタです。
隣ではづやさんとかつきさんが気持ち良さそうに寝ています。
(LIG SHIP NAGANOとは?という方はこちらの記事をどうぞ)
梅雨の気だるさを吹き飛ばせ!LIG SHIP NAGANO #1 を開催します!
年の瀬に制作を見直してみませんか。LIG SHIP NAGANO #2 を開催します!
LIG SHIP NAGANOは6月に開催した#1の後も、運営メンバーでKPTをしたりと、結構真面目に取り組んでいるイベントなんですよ。
今回も30cmほど雪が積もる中、多くの方にお越しいただけました。
イベントレポートはづやさんにおまかせして、今回は私の管轄である「音響・ライブ配信」周りのあれこれについて書こうと思います。
私自身、音響屋をやっていたこともありますし、今所属するバンドでもプリプロ(レコーディングのリハーサルのようなもの)などは私が録音、ミックスをしていますので、こういうのはお手のものです。
まずは前回の反省点です。
第一回の開催ということで手探りだったものの、トラブルなく終えられた前回の音響ですが、マイクは東京本社からの借りものだったり、私の私物をいくつか混ぜ込んでいたりと、継続的に続けていくにはいくつか乗り越えなければならないことがありました。 目立った点を挙げると、- プロジェクターをWEBカメラで撮影しても全然見えない
- マシンの切り替え(HDMIの抜き差し)時に色々途切れる
- EQ(イコライザー)をかませないと思ったより音が飛ばない
今回はそれらを踏まえて機材も増やし(コスパ重視)、このようにセッティングしました。
機材
- ワイアレスマイク:AKG - WMS40 PRO MINI2 VOCAL SET DUAL
- ミキサー:BEHRINGER - XENYX Q1202 USB
- オーディオインターフェース:BEHRINGER - LINE 2 USB
- Apple TV
- HDMIキャプチャー:I-O DATA - GV-HUVC
- HDMIスプリッター:2000円くらいの1in3outのもの
- D/Aコンバーター:2000円くらいのoptical→RCA*2のもの
- WEBカメラ:2000円くらいのもの
- スピーカー:あり物を四発
- パワー・アンプ:あり物の25w*4chの物
回線図
映像信号の流れ
- 登壇者のmacからApple TVにAir Displayで接続します。映像・オーディオ信号ともにAppleTVに流れてきます。
- 登壇者が繋いでいない時には配信用のmacからタイムテーブルなどのアナウンスを流すなどとともに、BGMを送ります。
- Apple TVのHDMIアウトからHDMIスプリッター(分配器)に繋ぎ、プロジェクター用とライブ配信用に信号を分けます。
- プロジェクターに入力された映像信号はスクリーンに投影します。
- ライブ配信用に分岐されたHDMIはHDMIキャプチャを通して配信用macに入力されます。
- WEBカメラの映像も配信用macに入力されます。
- many camというアプリケーションを使い、スライド画面とWEBカメラの映像を混ぜたり、切り替えたりします。大抵はスライドを全画面に、そしてWEBカメラで撮影している登壇者を小窓に写します
オーディオ信号の流れ
- ワイヤレスマイクはレシーバー(受信機)からミキサーに入力します
- 登壇中は映像と同様、登壇者macからAppleTVにAir Displayで接続され、Apple TVのopticalアウトからD/Aコンバーターに光ケーブルで入力されます。
- D/Aコンバータでアナログになった信号はRCA→フォンの変換ケーブルを通ってミキサーに接続されます(RCAインはミキサーのルーティングで配信用macに入力されないという誤算・・・)
- アイドルタイムのBGMは配信用macからオーディオI/Oを通ってミキサーに入力されます。
- ミキサーはオーディオI/Oの機能をもっていますので、ミキサーから配信用macに繋ぎます。配信する音はミキサーのメインアウトと同一になります。
- ミキサーのメインアウトからはパワーアンプ->スピーカーと繋がれます
非常に細々していますね。
さて、これで一体何ができるのでしょうか?
- 映像が途切れない(登壇者の画面orイベントのアイドルタイム用の画面)
- 配信用マシンの操作のみで映像・BGM・配信までできる
- セッション終了時にすっとBGMを入れられる
前回の反省をどう解決したのか
- プロジェクターをWEBカメラで撮影しても全然見えない
→ 配信は登壇者のスライド画面そのものにした。空気感を出すためにWEBカメラも併用。 - マシンの切り替え(HDMIの抜き差し)時に色々途切れる
→ Apple TVによって登壇者はワイアレスで完結することができるようになり、コードの抜き差しなど煩雑な工程がなくなった。 - EQ(イコライザー)をかませないと音が飛ばない
→ ミキサーの3バンドEQでマイクの帯域を調整。スピーカーを高い位置に設置。
などの施策により、おおよそ解決できたかと思います。
マイクもmacもワイヤレスになり、進行自体が随分とスムーズになりました。
安価なワイアレスでも実戦で使えるクオリティになったのだなあ。と感心しました。
次回の課題
とはいえ、やはりまだ2回目。トライアンドエラーは続きます。- 配信用mac一台でアイドルタイムのスライドも担当するので、どのタイミングでどのスライドにしておくのかなどの確認が必要。
- 配信する都合上、事前に配信可能なライセンスの曲でプレイリストを作っておく。
- 配信用macには有線LANで別系統を確保しておく。
- セッション毎に配信を分ける
その他にも会場の照明の調整や、登壇者の講演台の高さ・位置・向きなど細かいところは多々ありますが、一つづつ解決していこうと思います。
ライブ配信のメリット
野尻湖オフィスには長野北部という地理的難点があり、「参加したくても来れない人のため」というのがライブ配信の第一の目的になるわけですが、特に継続的なイベントの場合はそのアーカイブ性こそが最大の利点ではないかと思います。 同僚・友人へ共有したい内容があったときに、それが明瞭な映像・音声で届けられることは非常に重要です。せっかくのイベント。
登壇者もそれぞれに力を込めてスライドを作っていると思います。
であれば勿体無いので、是非良い状態で残しておきましょう。
何かの参考になれば嬉しいです。
それでは。