0. はじめに
ChatGPT に Excel や CSV のデータを投げてグラフを作らせてみたら、
タイトルや軸ラベルが「□□□」のような豆腐文字になる
という 日本語の文字化け に遭遇したので、対処方法をまとめます。
まず最初に結論です。
- ChatGPT のグラフが日本語で文字化けするのは 実行環境に日本語フォントが入っていない ため
- Noto Sans JP などの 日本語フォント（TTFファイル）をアップロードし、利用を指示すれば解消できる
- 実際の対処は以下の 2 ステップだけ
- 日本語フォント（例：Noto Sans JP）をダウンロード
- ChatGPT にフォントをアップロードして「このフォントを使う」と伝える
- 頻繁に使うなら、カスタムGPT（GPTs）にフォントを登録しておくと便利
以下では、この内容を具体的な手順と一緒に説明します。
1. なぜ日本語が文字化けするのか
原因は、ChatGPT側の Python(matplotlib)実行環境に日本語フォントが入っていない ためです。
ChatGPT自身もそのように回答しています。
その結果、
日本語を描画しようとしても適切なフォントが見つからず豆腐文字「□」になる
という現象が発生します。
2. 解決方法
解決方法は次の 2 ステップです。
- 日本語フォント（例：Noto Sans JP）の TTF ファイルを用意する
- そのフォントファイルを ChatGPT にアップロードし、「このフォントを使ってグラフを描画して」と指示する
本記事では Google Fonts で配布されている Noto Sans JP を使用します。
3. 手順①：日本語フォント（Noto Sans JP） をダウンロードする
1. 次のリンクを開きます（Google Fonts）
2. 検索バーにnoto sans jpと入れて検索し、「Note Sans Japanese」をクリック
（Japaneseと検索しても上位に出てきます）
3. Get fontをクリック
4. Download all をクリック
5. Noto_Sans_JP.zip がダウンロードされるので展開する
6. フォルダ内にある *.ttf ファイルをどれか1つを使う（今回は、NotoSansJP-VariableFont_wght.ttfを使用）
4. 手順②：ChatGPT にフォントファイルをアップロードする
ChatGPT の画面で、先ほどの *.ttf ファイルをアップロードします。
- 「＋」ボタンからファイルを選択
- もしくはチャット欄にドラッグ＆ドロップ
アップロードが成功すると、チャットの横にファイル名が表示されます。
5. 手順③：フォントを使ってグラフを描画するように指示する
あとは、データと一緒にフォントの利用を指示するだけです。
例えば、Excelを読み込ませて棒グラフを描く場合：
このように指示すると、次のようなグラフが作成できます。
日本語が文字化けせず、問題なく表示されています。
ただ、タイトルやラベルのフォントが細く感じたので、
別のフォント（NotoSansJP-Bold.ttf）も試してみます。
＜別のTTFファイル( NotoSansJP-Bold.ttf )を使用した場合＞
より見やすくなりました。
6.GPTsにフォントを「知識」として登録する
グラフ生成を頻繁に行う場合、毎回 TTF をアップロードするのは手間です。
ChatGPT の GPTs（カスタムGPT）機能を使えば、
- 日本語のTTF を GPT の「知識」として永続的に保存
- システムプロンプトに「このフォントを常に使うこと」と記述
といった設定ができます。
これにより、
いつ呼び出しても日本語フォント入りのグラフが作れる 「日本語グラフ専用 GPT」
を構築することが可能です。
※2025年11月現在、GPTsは無料プランでは作成（設定）できません。
7.まとめ
冒頭の繰り返しとなりますが、以下まとめです。
- ChatGPT のグラフが日本語で文字化けするのは 実行環境に日本語フォントが入っていない ため
- Noto Sans JP などの 日本語フォント（TTFファイル）をアップロードし、利用を指示すれば解消できる
- 実際の対処は以下の 2 ステップだけ
- 日本語フォント（例：Noto Sans JP）をダウンロード
- ChatGPT にフォントをアップロードして「このフォントを使う」と伝える
- 頻繁に使うなら、カスタムGPT（GPTs）にフォントを登録しておくと便利
対処方法はシンプルですが、知っているかどうかで作業効率が大きく変わります。
この記事がどなたかの参考になれば幸いです。