こんにちは。元幼稚園教諭のりゆです。
最近は生成AIやテクノロジー分野で技術を幅広く触りながら、プロトタイピングの領域で研修講師をしていたり、自分のキャリアを模索して生きています。
保育士さんたち!保護者からの「うちの子今日なにしてました?」にヒヤヒヤしてませんか?
幼稚園では、子どもが降園するときに保護者の方が園までお迎えにきてくれます。
お迎えに来た保護者の方には、1人ずつ順番にお子さんの1日の様子を一言伝えて引き渡しており、怪我があった場合もその場ですぐに状況と処置も話していました。
私は35人以上の子どもがいるクラスの担任をしていたので、覚えておかないといけない話の数が多すぎて、保護者の方からの「今日うちの子なにしてました?」に毎日ヒヤヒヤしていました。
👧毎日子どもたちの様子を堂々と話せるアプリを作りました
そこで、保育中に子どもから目を離さず音声入力だけで今日の様子を記録し、降園時に子どもそれぞれの様子を検索して把握できるアプリを作成しました。
保護者の方の少し淋しそうな表情に気づいている?
同じ職場には「今日も〇〇ちゃん元気に過ごしていましたよ〜!」と言って保護者に引き渡す先生もいます。
きっとその先生は気づいていないと思いますが、その言葉を聞いた保護者の方は少し淋しそうな表情をする方が多いです。
きっと背景には「今日自分の子は何して遊んでいたんだろう?」と期待感を持ってお迎えに来てくれていたのだろうと私は感じています。
保護者の方からすると極論他の子は関係なく、「今日自分と離れている時に、自分の子が何をしていたのか」という部分が重要なのです。
なので私は保育中子どもたち1人ずつと、引き渡し時にはなるべく遊びの中での様子や具体的な言葉をそのまま伝えるためにメモをとっていました。
📝紙のメモだと抜け漏れが多すぎる
紙のメモ帳で記録をとっていましたが、保育中や引き渡し時に課題がありました。
特に、引き渡し時に自分の記憶を辿る時間の間は、待っている子どもたちがいるわけです。
子どもたちに寂しい想いをさせたくない気持ちと、降園時という疲れとストレスも溜まっている時間でトラブルが起きやすいので、安全に園生活を送ってもらうためにもなるべく待ち時間は避けたいのです。
そのためスムーズな引き渡し時間で伝えることを確実に話せるような機能も欲しいと感じていました。
🤖安全な園生活を見守り、保護者と保育者にとって嬉しい機能とは?
まず前提条件として、子どもから目を離す時間を減らすことが大切になります。
そこで目を離さずメモするには、声が使えそうだ!と閃き、音声入力の方向で進めることにしました。
音声入力で子どもの様子を裏側でAIが適切に要約しながら記録して、名前を検索するだけでその子の今日の様子がわかったら、まずは保育中の事故リスクも下げられる・スムーズな引き渡しが実現できると考えました。
特に怪我の対応をしている時など手を離せない環境では、声の記録が大活躍しそうですね。
✍️使ったツール
- Dify:アプリのバックエンド(裏側)の開発
- Stein:裏側の記録用シートをAPI化するために利用
- CodePen:アプリのフロント(表側)開発
✍️アプリどうやって作ったでしょう?
1. Difyで音声入力で記録できるアプリを開発
- Difyのチャットフローで作成する
- 音声入力をしてGoogleスプレッドシートに記録をする
2. Difyで記録した情報を検索できるアプリを開発
- Difyのチャットフローで作成する
- Steinを使って裏側の記録用GoogleスプレッドシートをAPI化する
3. Webアプリを作ってフロントとバックエンドを繋げる
- ClaudeのArtifacts機能を使ってWebアプリを作成して、CodePenにコピペする
- Difyで開発した2つのフローをそれぞれAPI化する
- API化したDifyフローとWebアプリを繋げる
今回はプロトタイプなのでサクッと作るためにこの方法で作りましたが、実運用する場合にはセキュリティ上おすすめはできません!
保育士さんたちが実際に体験してくれるらしい!
現場の保育士さんたちが私の作ったプロトタイプを1週間触ってみてくれるそうです。嬉しい!
明日から2学期が始まるそうなので、気長にフィードバックを待ちたいと思います!
Xでも嬉しい声をたくさんもらいました!
今後作りたい機能がたくさんある
保育時間中までに全員分の様子が見られるようにして抜け漏れを防ぎたい
→全員の名前を入れておき、様子が登録されていない子どもをリマインドする機能を作る
子どもの言葉は要約せず、保護者にそのまま伝えられるように表示したい
→裏側のAIの要約機能を制限する機能を作る
子どもに聞かれたくない内容のときは文字を入力できるようにしたい
→音声入力以外に文字入力できる入り口を作る
詳しい作り方など気になる方はコメント欄やX(Twitter)からお気軽に声かけてください😊