2019年5月に投稿した古い記事です。参考にする場合は注意してください。
最初に言っておくと、普通は1年もかかりません。
3回目の受験で、やっと合格できました。
① 2018年8月に本試験を受験→不合格
② 2018年10月に模擬試験を受験→不合格
③ 2019年3月に本試験受験→不合格
対象の読者
- インフラ経験不足だけど、資格をとりたい方
- 勉強方法が決めきれていない方
逆に、インフラ経験が豊富、AWSも業務でバリバリ使っている方には、有益な情報にならないかと思います。
このような方は、AWS BlackBeltや現在販売中の対策本を読めば合格できると思います。
勉強開始前の能力
- AWS業務未経験
- オンプレも含めて、実務でインフラ構築経験なし
- EC2とS3というサービスがある事は知っている
- 現在も、業務でAWSはおろか、インフラを触ることはない
学習期間
学習期間は、2018年5月~2019年5月です。
本気でやったのは、合計で4ヶ月くらいです。
勉強方法を振り返る
勉強方法と教材をおすすめ度に分類して紹介します。
- 星3:おすすめ
- 星2:普通
- 星1:やらなくてもよい
- Extra:おすすめしたいけど・・・
★★★:おすすめ
これだけでOK! AWS認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト試験突破講座(初心者向けの20時間完全コース)
Udemyの学習コースです。
模擬試験が3回分付属しています。
各サービスの概要→ハンズオン→まとめ、章末問題(1章あたり全5~20問) と、かなり内容が濃いです。
他の対策本などに比べても、「ここまで試験ではいらないのでは…」と思うところまで解説してくれています。
なによりハンズオンがかなり良く、概念でしか理解できていなかったサービスも、自分で操作してみることで記憶に定着させることができました。
詳細なハンズオンとこの豊富な問題数のセットは、他ではなかなか手に入れられないと思います。
定価12000円なのですが、自分はセール中に1600円で購入しました。
一番安くなると、1,200円になります。
購入する方は、タイミングをみて購入しましょう。定価で購入してはいけません。
欠点は、問題の解説が他の教材に比べて少ない、足りないところです。
解説読んでも分からないところは、ググって深掘りする必要があると思います。
徹底攻略 AWS認定 ソリューションアーキテクト – アソシエイト教科書
2018年2月リリースの新バージョンに対応した日本語の対策本です。
みなさん、一度はお世話になったことがある黒本です。
3回ほどすべて読んで、模擬試験を中心に2~3回ほど練習問題を解きました。
試験に出題される重要なサービスは、この本一冊で網羅できると思います。
(選択肢で知らないサービス名が出てくることはある。。。)
各章末に問題がついており、模擬試験が1回分付属しています。
(本ではなく、PDFでダウンロードするものです。)
欠点は、各章の構成がサービス単位ではなく、「AWSサービスの概要」「高可用性」「高パフォーマンス」「セキュリティ」「コスト最適化」「運用管理」となっていることです。
「EC2を重点的に調べたいなぁ」と思ったら、色んなページを行き来することになります。
個人的な感覚としては、ある程度AWSを知っている人向けかもしれません。
最短突破 AWS認定ソリューションアーキテクト アソシエイト 合格教本
こちらも、2018年2月リリースの新バージョンに対応した日本語の対策本です。
「 徹底攻略 AWS認定 ソリューションアーキテクト – アソシエイト教科書」ほどではないですが、問題がついています。
こちらも模擬試験が1回分付属されています。
1回だけ読んで、模擬試験を2周しました。
こちらは、各サービス、機能ごとに各章が構成されています。
AWSを全く知らない、触ったことない方は、黒本よりこちらのほうが良いかもしれません。
問題(模擬試験)の難易度は、黒本と遜色ない印象です。
欠点は、黒本より若干情報量が少ないかもしれない点です。
登場するサービス数は同じくらいですが、各サービスの詳細な解説量は、黒本のほうが多い印象でした。
★★☆:時間があるならばやったほうがよい
AWS WEB問題集で学習しよう
非公式の問題集サイトです。
ソリューションアーキテクトの問題が750問以上、用意されています。
これほどの問題数を用意しているものはないと思います。
スマホなどを使って、通勤時間などのスキマ時間に勉強することができるのは、人によってはかなり嬉しいのではないでしょうか。
確実に合格したい方は、取り組んでみても損はしないかと思います。
問題は本試験より簡単な印象を受けました。
各サービスの仕様、特徴を答える問題が多かった印象で、サービスを組み合わせて何ができるか、お客さんの要件や現状の問題点に対するペストプラクティスはなにか、などの知識がつきづらいかと思います。
これは他の勉強法でカバーしたいところです。
Amazon AWS 資格取得のための演習問題集(完全無料、オリジナル)
非公式の問題集サイトです。
こちらは完全無料です。
2019年6月時点で、238問用意されています。
通勤時間を使って、暇があれば解いて、解説を読んでを繰り返していました。
解説もわかりやすく、AWS公式のリンクを貼ってくれているので、学習はしやすいと思います。
こちらも各サービスの仕様、特徴を答える問題が多かった印象で、別途対策が必要かもしれません。
1週間もあれば、238問すべて解いて、間違えた問題を復習できると思います。
せっかく無料なので、時間があれば取り組んでみたほうがよいと思います。
AWS BlackBelt
AWS公式の活用集です。
合格した人の勉強法を見ると、必ずと言っていいほど出てきます。
自分の場合、
- クラウド設計・運用のベストプラクティス集"AWS Well-Architected Framework"
- 失敗例を成功に変えるAWSアンチパターン
は参考になりました。
公式なだけあって情報量はかなりのものです。
すべてのサービスの全資料を読めればいいのでしょうが、そんなに時間を確保できないと思います。
いまいち理解できていないサービスを学習するときに、参照するくらいでよいかと思います。
私はPDFで読んでもサッパリだったので、YouTubeで見ました。
AWS Black Belt Online Seminar
問題解いて覚えるタイプの自分は、あまりやらなかった勉強法でした。
★☆☆:やらなくてよかった
合格対策 AWS認定ソリューションアーキテクト - アソシエイト
2019年1月に新しい対策本が発売されるまで、日本語で書かれた唯一のソリューションアーキテクト(SAA)対策本でした。
2018年2月リリースの新試験に対応しておらず、この1冊だけで合格するのは、現状かなり難しいと思います。
他の対策本をおすすめします。
Amazon Web Services 基礎からのネットワーク&サーバー構築
インフラの知識が不足している方にはオススメできますが、ほとんどのITエンジニアには不要な勉強法です。
どこかの試験対策に書いてあり、AWSに関する基礎を固めたくて取り入れました。
AWSだけでなく、インフラの基礎知識と合わせて学習することができます。
一通り構築、実践してみましたが、試験に合格するためにはあまりにも情報不足です。
EC2、NAT、VPCなどを使ったインフラ構成で、AWSがいま推しているサーバレスはありません。
CloudFormationなどの管理サービスについても、特に説明はありません。
(試験対策本ではないので当たり前ですが。。。)
AWS-CloudDesignPattern
2015年最終更新で情報が古すぎるので、参考にしないことをおすすめします。
クラウドを使ったインフラ構成の知識が足りないと思い、こちらを2回ほど読みました。
ただ、ベストプラクティスではないのでは?というのが目につきます。
たとえばCDP:Queuing Chainパターンで、疎結合の手法を紹介しています。
本ページでは、EC2+SQSが推奨されています。
しかし、いまならばLambdaを使用することが最適解では?と思います。
Lambdaは、記事が最終更新された日より後(2015年4月9日)に一般公開されたサービスです。
そのため、いまAWSが推しているLambdaに関して、一切書いていません。
いまの試験が2018年2月リリースなので、参考にしないほうが無難です。
公式の模擬試験
個人的には、めちゃくちゃいらなかったです。
他の方が書いている記事にも書いてあることですが、答えは教えてくれません。
問題と回答をスクショすることをオススメします。
テストが終わったあとに、スコアを見ながら間違えた問題を推理して、答えを調べる必要があります。
しかし、調べたって確実に答えが分かるわけでもないです。
本試験と同じ画面、インターフェースを試すことができるというメリットもありますが、2,000円の価値はないかなと個人的には思います。
個人の感覚ですが、現在発売されている対策本についてくる模擬試験で十分でした。
Extra:おすすめしたいけど・・・
AWS Innovate Online Conference
4月8日から5月7日にかけて行われた、AWS公式のオンラインカンファレンスです。
試験対策のセッションが全5部構成ありました。
各セッションの数問ではありますが、サンプル問題がありました。
また、試験において重要なポイントを解説してくれたので、非常に有益でした。
どこかで本セッションの内容が公開されているか探しましたが、見つけることができませんでした。
なので、いまは閲覧することができません。
(てっきりYouTubeとかで配信されるかと思っていました。。。)
カンファレンス開催中は、資料がダウンロードできたので、自分は資料を何度も見返すことができました。
また、セッションを視聴しながら、重要そうな発言はメモしていました。
Qiitaにも投稿していますので、もし良かったら参考にしてください。
※ あくまでスライド資料を見ながらメモったので、図などが全くなく、読みづらいと思います…
AWS認定資格試験テキスト AWS認定 ソリューションアーキテクト-アソシエイト
2019年4月に発売された対策本です。
本屋で立ち読みしただけですが、かなりの情報量が詰め込まれている印象です。
他の対策本では少ししか書いてない割に、かなり重要なプロビジョニングサービス、アーキテクチャ設計に関しても書いてあります。
私は教材を購入しまくって、これ以上買っても手をつけられる気がしなかったので、本書は購入しませんでした。
個人的には、現時点で販売されている対策本一番のおすすめです。
ただ、立ち読みのみで購入しただけではないので、あまり胸はってオススメできないです…
受験までの流れ
受験会場
2019年4月頃から、AWS試験の会場でピアソンVUEも追加されました。
今回はピアソンVUE経由で、「横浜テストセンター」で受験しました。
余談ですが、ピアソンVUEでも試験が受けられるようになったため、昔に比べて地方の方でも受けやすくなったと思われます。
テストセンター空いてないからなかなか受験できない!なんてことも、解消されているかもしれません。
当日の受験までの流れ
顔写真付きと、自分の署名がある身分証明書の2つが必要です。
私は、クレジットカードと運転免許証を持参しました。
忘れてしまうと、受験できなくなるので忘れないようにしましょう。
受付では
- 身分証明書を出す
- 受験する試験の確認
- 問題なければサイン
- 顔写真の撮影(ピアソンVUE限定?)
という流れでした。
下敷きのようなもの2枚とペン2本が渡されます。
下敷きのようなものはメモ用紙に使います。
1度書いたら消すことができないため、メモ用紙が足りなくなったら、呼び出しボタンで試験官を読んで、補充してもらう形です。
受付が済んだら、自分が予約した時刻より早く受験開始することができます。
私はギリギリまで勉強していましたが、試験開始5分前になったら、コインロッカーに荷物を入れてくださいと言われました。
コインロッカーに荷物を入れたら、試験会場に入ります。
自分は普段からメガネをかけているのですが、試験会場に入る前に、試験官の方にメガネを確認されました。
メガネを外して試験官の方に渡しただけですが。
試験について
PSI試験とピアソンVUEの違い
PSI試験とピアソンVUEでは、試験画面とUIが違いました。
私はOracle試験などをピアソンVUEで受験したこともあるので、抵抗はありませんでした。
逆にピアソンVUEで受験したことなく、模擬試験のUIを想像している方がいると、戸惑ってしまうかもしれません。
問題で気になったこと
英語をそのままカタカナにしました!!みたいな言葉が数問出てきて混乱しました。
実際の問題書くと違反なので、あくまで例ですが、
例)setting file→セッティングファイル(本当は設定ファイルと訳してほしい)
みたいなイメージです。
ロード中が気になる
PSI試験同様、次の問題を表示しようとするたびに、コンマ数秒のロード画面が表示されます。
問題が簡単になった?
前回受験したときより、格段に問題が簡単になったように感じます。
自分の勉強した成果が出ただけかもしれませんが、単一サービスの特徴を問われる問題が多かったような気がします。
試験が完了した瞬間、合否が表示される
試験終了したあと、AWSのアンケートを回答することになります。
たしか、9~10個ほどのアンケートです。
それが完了すると、合格か不合格か表示されます。
見逃さないように注意しましょう。
数日後に、メールで詳細なスコアが送られてきますので、最悪見逃しても大丈夫です。
受験結果
2019年6月中旬に受験して、合格しました。
720/1000点が合格ラインです。
結果は788点でした。
回復性の高いアーキテクチャを設計する | 再学習の必要あり |
---|---|
パフォーマンスに優れたアーキテクチャを定義する | 十分な知識を有する |
セキュアなアプリケーションおよびアーキテクチャを規定する | 十分な知識を有する |
コスト最適化アーキテクチャを設計する | 十分な知識を有する |
オペレーショナルエクセレンスを備えたアーキテクチャを定義する | 十分な知識を有する |
勉強した記録
AWS認定ソリューションアーキテクトアソシエイトを合格するまで更新するのをやめないッ! - Qiita
AWS認定ソリューションアーキテクトアソシエイト(SAA)不合格体験記 - Qiita
Amazon Linux 2でmysql-serverがインストールできないときの対処方法 - Qiita
表で対策するAWS 認定ソリューションアーキテクト - アソシエイト(SAA) ※ 随時更新 - Qiita
10ヶ月勉強してもAWS認定ソリューションアーキテクト-アソシエイト-に合格できないので、勉強方法を振り返る - Qiita
終わりに
業務で一切使う予定がないAWSの資格取得に挑戦した理由は、危機感です。
将来的に、インフラもできない、クラウドも触ったことがないITエンジニアなんて市場価値がなくなると思ったからです。
AWSの業務経験がないので、資格でもとっておけば、対外的にも「AWS知ってるぞ!!」アピールができるという軽い気持ちからでした。
そうしたら、勉強方法から分からず、そもそもインフラに関する知識が不足していたり、トレンドとか全然分からず、1年という時間をかけてしまいました。
いま現在、AWS認定ソリューションアーキテクト-アソシエイト-という資格が流行っている?ので、対策本が続々と発売されています。
自分も含めて、色々な方が本資格に関する情報を書いています。
1年前に比べると、かなり対策がしやすくなっていると思います。