Windows 11 + AppleデバイスでiPhoneのアップデートがエラー(1109)06B4.0000になる場合の対処法
はじめに
iPhone本体の空き容量が足りず、iPhone単体ではiOSをアップデートできないことがあります。
そのような場合、Windows PCの「Appleデバイス」アプリ(↓)を使用して、PC経由でiPhoneをアップデートできます。
https://apps.microsoft.com/detail/9np83lwlpz9k?hl=ja-JP&gl=JP

ところが今回、Windows 11のAppleデバイスからアップデートしたところ、途中で次のエラーが発生しました。
iPhone “iPhone”をアップデートできませんでした。不明なエラーが発生しました(1109)。06B4.0000
さらに厄介なのが、エラーが出るだけでは終わらないことです。
アップデート途中で失敗したiPhoneは通常起動できなくなり、アップデート画面(↓)のまま停止してしまいました。

今回は、
- iPhone SE(第3世代)
- Windows 11
- Windows版「Appleデバイス」アプリ
- USBケーブルによる接続
という環境で発生しました。
結論から書くと、Windowsのファイアウォールを一時的に無効化してから再度アップデートを実行することで復旧できました。
症状
今回の流れは次のようなものでした。
- iPhoneの空き容量不足により、本体からiOSをアップデートできない
- Windows 11の「Appleデバイス」アプリからアップデートを開始
- アップデート途中でエラー1109が発生
- iPhoneがアップデート画面のまま止まり、通常起動できなくなる
- リカバリモードで起動し直す(↓)
https://support.apple.com/ja-jp/118106
- Appleデバイスから再度「アップデート」を実行
- またエラー1109
- 以降、同じ状態を繰り返す
この状態になると、Appleデバイス側では基本的に
- アップデート
- iPhoneを復元
のどちらかを選択することになります。
「iPhoneを復元」を選択するとデータが消去されるため、できれば「アップデート」で復旧したいところです。
しかし「アップデート」を選択しても1109で失敗するため、
アップデート → 失敗 → リカバリモード → アップデート → 失敗
というループに入ってしまいました。
一見すると、いわゆる「文鎮化」したような状態です。
ただし、リカバリモードには入れるため、完全に故障しているわけではありません。
結論:Windowsファイアウォールを一時的に無効化する
今回の環境では、Microsoft Defender ファイアウォールを一時的に無効化した状態でアップデートをやり直すことで、最後まで正常にアップデートできました。
重要なのは、Appleデバイスアプリ自体やUSB接続ではなく、
PC → Appleのソフトウェアアップデートサーバ
の通信がWindows側で妨げられていた点です。
エラー1109は何のエラーなのか
Appleの公式サポートでは、エラー1109について、
コンピュータがAppleのソフトウェアアップデートサーバと通信できない場合に発生する可能性があるエラー
として案内されています。
さらにAppleは、ネットワーク関連の確認項目として、
- インターネット接続
- ファイアウォール
- セキュリティソフト
- プロキシ
- ネットワーク環境
などを挙げています。
つまり、
AppleデバイスアプリがiPhoneを認識している
アップデートファイルもある程度までは処理できている
それでも途中で1109になる
という場合でも、Appleのアップデートサーバとの通信部分で失敗している可能性があります。
今回の環境では、その原因がWindowsのファイアウォールだったようです。
実際に行った手順
1. Appleデバイスを最新にする
まずMicrosoft Storeから「Appleデバイス」が最新版になっていることを確認します。
Apple公式でも、Windows PCを使用する場合はAppleデバイスアプリを最新版にするよう案内されています。
2. iPhoneをPCに直接接続する
iPhoneをUSBケーブルでWindows PCに接続します。
可能であれば、
- USBハブ
- モニターのUSB端子
- ドッキングステーション
などを経由せず、PC本体のUSBポートへ直接接続した方が安全です。
アップデート中はケーブルを抜かないでください。
3. Windows セキュリティを開く
スタートメニューから、
「Windows セキュリティ」
を検索して起動します。
その中の、
「ファイアウォールとネットワーク保護」
を開きます。
4. 使用中のネットワークを選択する
以下のような項目が表示されます。
- ドメイン ネットワーク
- プライベート ネットワーク
- パブリック ネットワーク
現在接続しているネットワークを選択します。
通常は画面上に「アクティブ」などと表示されているものです。
5. Microsoft Defender ファイアウォールを一時的にOFFにする
選択したネットワークの
「Microsoft Defender ファイアウォール」
を一時的にオフにします。
Windowsから警告が表示されますが、今回の作業中だけ一時的に無効化します。
注意
ファイアウォールを無効化すると、その間PCのネットワーク保護が弱くなります。
そのため、
- 信頼できる自宅ネットワークなどで実施する
- 不要なWebサイトを開かない
- アップデート作業以外を行わない
- iPhoneのアップデート完了後、すぐにファイアウォールをONへ戻す
ことを推奨します。
会社や学校などの管理PCでは、勝手にファイアウォールを無効化せず、管理者へ確認してください。
6. Appleデバイスから再度「アップデート」を実行する
ファイアウォールを無効にした状態で「Appleデバイス」に戻ります。
リカバリモードのiPhoneが認識されると、
- アップデート
- 復元
などの選択肢が表示されます。
データを消去せずに復旧したい場合は、まず**「アップデート」**を試します。
今回はこちらを選択しました。
7. アップデート完了まで待つ
筆者環境では、ファイアウォールを無効化した状態で実行したところ、それまで毎回発生していたエラー1109が発生せず、最後までアップデートが完了しました。
アップデート後、iPhoneも正常に起動しました。
8. Windowsファイアウォールを必ずONに戻す
iPhoneのアップデートが完了したら、
Windows セキュリティ
→ ファイアウォールとネットワーク保護
→ 使用しているネットワーク
→ Microsoft Defender ファイアウォール
を再度オンにします。
ここは忘れないようにしてください。
「Windows 10やMacなら直る」と言われる理由
この問題を調べると、
- Windows 10のPCでやり直したら成功した
- Macで実行したら成功した
- 別のPCなら成功した
といった報告を見かけます。
そのため、一見すると「Windows 11版Appleデバイスの不具合」のようにも見えます。
しかしエラー1109自体はApple公式でもネットワーク通信関連のエラーとして扱われています。
そのため、別PCに変えて成功する理由も、
PCを変えることでファイアウォール・セキュリティソフト・ネットワーク設定などの通信条件も変わるため
と考えることができます。
少なくとも今回のWindows 11環境では、OSをWindows 10へ変更したりMacを用意したりする必要はなく、Windowsファイアウォールを一時的に無効化するだけで突破できました。
それでも1109が出る場合
ファイアウォールを無効化しても直らない場合は、1109にはほかのネットワーク要因も考えられます。
確認する候補としては、
- Appleデバイスアプリを最新版にする
- Windowsを再起動する
- PC本体の別のUSBポートを使用する
- 別のUSBケーブルを使用する
- VPNを無効化する
- プロキシ設定を確認する
- サードパーティ製セキュリティソフトを確認する
- 別のネットワークを使用する
- 別のPCまたはMacからアップデートする
などがあります。
特にNorton、ウイルスバスターなど、Windows標準以外のセキュリティソフトを使用している場合は、Microsoft Defender ファイアウォールをOFFにしても、そのソフト独自のファイアウォール機能が通信を遮断している可能性があります。
復元を選ぶ前に注意
リカバリモードになると、「もう初期化するしかない」と思ってしまうかもしれません。
しかし、
「アップデート」と「復元」は別物です。
「アップデート」で復旧できる場合は、iOSを再インストールしつつユーザーデータを保持できる可能性があります。
一方、「iPhoneを復元」を選択するとiPhoneが消去され、工場出荷時に近い状態へ戻ります。
そのため、データを残したい場合は、すぐに「復元」を選択するのではなく、まず通信環境を確認したうえで「アップデート」を再試行する価値があります。
もちろん、作業前にバックアップを取れる状態であれば、バックアップしておくことを強く推奨します。
まとめ
今回の環境は以下でした。
| 項目 | 環境 |
|---|---|
| iPhone | iPhone SE 第3世代 |
| PC | Windows 11 |
| ソフト | Appleデバイス |
| 接続 | USB |
| エラー | 1109 / 06B4.0000 |
| 症状 | アップデート途中で失敗し、リカバリモードから抜けられない |
| 解決方法 | Microsoft Defender ファイアウォールを一時的に無効化して再アップデート |
特に重要なのは、
「1109が出たからiPhoneが壊れた」とは限らない
という点です。
エラー1109はAppleのアップデートサーバとの通信失敗によって発生する場合があります。
筆者環境では、
Windows 11のファイアウォールを一時的に無効化
→ Appleデバイスから「アップデート」を再実行
→ 正常完了
→ ファイアウォールを再度ON
という手順で、初期化せずにiPhoneを復旧できました。
Windows 10のPCやMacを別途用意する前に、一度確認してみる価値はあると思います。
※ 本記事の方法で必ずエラー1109が解消することを保証するものではありません。ファイアウォールの無効化にはセキュリティ上のリスクがあるため、作業中だけ一時的に実施し、終了後は必ず有効に戻してください。
