Remove multi language page from official site. #160
というパッチを今日マージしました.
背景
fluentd-docsはdocs.fluentd.orgのリポジトリです.前は英語しかなく,各言語の翻訳バージョンが欲しいという要望があったので(特に日本語),複数言語を表示出来るように少し前にしました.
ただ,Fluentdの開発者達は基本英語でドキュメントを書くのと,逐一日本語へ翻訳するのはかなりのコストなので,日本語への翻訳はコントリビューションベースという感じになりました.
サポートした最初の頃は良かったんですが,Fluentd本体の進化にともない英語のドキュメントが更新される一方,日本語への翻訳ペースは全然追いつかないようになっていました(ほぼmazgiさん一人に頼り切りになってました).
問題点
分かるとは思いますが,日本の方は日本語で書かれたドキュメントがあれば大抵そちらをまず読みます.で,さらにそれが本家にあればそれを最新だと思います.TwitterやWebに上がる記事を見ていると,古い日本語のページを見て「こういう機能ないのか」と外部プラグインを探したりなど,「今ならこういうのがあります!」と指摘することがちょくちょくありました.
コアの部分とかは大きく変わっていないので,その辺の翻訳された記事は問題がない一方で,運用や使いやすさに関わるパラメータなどの更新が全然追いついてないのがかなり悩ましい問題でした.
解決策がない
実のところ,ソフトウェアに慣れてくるとそれらに関わる説明とかは英語でも問題がなくなるというのがよくあります.実際さまざまなソフトウェアのドキュメントは基本的に英語版が最新で,正確性を求めてそちらを読む人が多いのも事実です(ドキュメントが簡単な表現でベタに書かれているのも一因だとは思いますが).
Fluentdみたいな規模が大きくないソフトウェアで,翻訳系のコントリビューションが維持されないのはこの辺の難しさがあるからだと思います.fluentd-docsも,他の言語をサポートしていれば削除はしなかった可能性はありますが,実際非英語圏で専用ページが出来たのは日本だけで,他の人達は英語ページで問題がない感じです.
ブログとかであれば書かれた日が載ってますし,最新だとどうだろうと公式ドキュメントを参照するという流れが期待できますが,公式ドキュメントが古いとそこから次に行くところはありません.
ということで,今後の無用なトラブルを避けるためにも,本家からは日本語のドキュメントを削除しました.企業から選任をつけずにこの手の翻訳でうまく行っている所って,あるのであればどういう仕組みで運用しているのか気になるところです.
日本語ページの作り方
docs.fluentd.orgからは日本語ページを削除しましたが,他言語対応のコードそのものはまだ残っています.なので,app.rb
内にある$DEFAULT_LANGUAGE
をen
以外にすれば,その設定されたディレクトリ内のコンテンツを読むため(例えばja
にすればja
ディレクトリ),リポジトリをforkしてそこを変更すれば,簡単に日本語版を立ち上げることはできるはずです.
この辺のコードに問題があれば,issueを立ててもらえれば対応します.
まとめ
docs.fluentd.org/jaにアクセスしても英語ページにリダイレクトするだけになりました,ということでした.