この記事は、オープンソース半導体 Advent Calendar 2025 1 の24日目の記事です。
11月に北九州市で実施された「チップレットSoC(システム・オン・チップ)設計セミナー」 2 に参加したので、僭越ながら簡単にご紹介します。
※本記事の筆者は、セミナーを主催および共催されている団体とは関係のない一般参加者です
はじめに
今回参加したセミナーでは、日本 IBM さんが開発された "The Game Chiplet" という、チップレット SoC の設計を学べる教育プログラムのパイロット版を体験することができました。元々、"The Game" という、半導体設計について学べるカードゲーム教材を使った教育プログラムを開発されていて、そちらの発展版が "The Game Chiplet" ということのようです。3
日本 IBM さんがこれらの教育プログラムを考案されたのは、半導体の重要性が高まるなか、日本における半導体のアーキテクチャ開発の人材不足が懸念されている、という背景があるそうです。4
チップレット(Chiplet)について
チップレットの説明をセミナーのチラシ 5 から引用します。
大規模な半導体を複数の小さな機能ブロック(チップ)に分割し,パッケージ内で高密度に接続して一体化する技術です.設計や製造コストを抑え,性能と歩留まりを向上させます.
下記の記事の説明も、個人的にわかりやすいと感じました。
セミナーの概要
セミナーの詳細については北九州市さんの資料 3 5 を参照いただくとして、ここではネタバレしない程度に概要をご説明します。
「IBM九州DXセンター」にて、2日間のスケジュールで開催されました(1日目の終わりには懇親会があり、もちろん参加しました)。
一般参加者は30名ほどで、4チームに分かれました。セミナーの進行ですが、講師の方の解説を聞く「講義」と実際に手を動かしたり、チームメンバーとディスカッションする「ハンズオン」を交互に実施するスタイルでした。
最終成果物とそのプレゼンテーションの得点で順位を競う「ゲーミフィケーション」の要素も取り入れられていました。
スケジュール
Day 1
| 13:00〜 | 開始 |
|---|---|
| イントロダクション | |
| Chipletとは | |
| 設計導入 | |
| 18:00〜 | 懇親会 |
Day 2
| 9:00〜 | 開始 |
|---|---|
| アーキテクチャとパッケージング | |
| 設計・設計レビュー | |
| 16:00〜 | 総括・表彰式 |
whoami
セミナーの感想を後述しますがその前に、参考までに筆者について簡単にご紹介します。
- 半導体初心者
- ソフトウェアエンジニア
- 趣味で簡単な電子工作を嗜むが、電磁気学の理解については「オームの法則」も怪しいレベル
- FPGA で RISC-V の CPU を作りたくて、ハードウェア記述言語の Veryl 8 を勉強中
- 「ISHI会」9 というオープンソース半導体コミュニティが主催する下記のハンズオンに参加した経験あり
-
2025年06月イベント:NT金沢でのハンズオン 10
- 半導体設計ではないが、有機半導体太陽光パネルを作成
-
2025年07月イベント:初めての半導体設計・製造体験!一日で作るインバータ回路ハンズオン 11
- 単純な回路だが、環境構築、回路設計、レイアウト、テープアウトまでを一通り体験
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2025年09月イベント:二日でOPAMP回路ハンズオン 12
- 予定が重なり1日目のみ参加
-
2025年06月イベント:NT金沢でのハンズオン 10
- 「チップレット」については、知識ゼロの状態でセミナーに参加
セミナーの感想
箇条書きでセミナーの感想を書いていきます。
- 講師陣のとてもわかりやすい「講義」
- チップレットを知らない半導体初心者でも理解できました
- ちょうどよい難易度の「ハンズオン」
- 自然とチームメンバーの協力が促される内容でした
- 講師の方々からフィードバックをいただける
- ハンズオンの成果物について専門家の意見を頂戴できる
- 講義とハンズオンが交互に実施される
- 解説いただいたテーマについて、直後にディスカッションしたり、手を動かす構成だったので知識が定着しやすいと感じた
- ゲーミフィケーションのおかげで集中できる
- セミナーの最後に最優秀チームが表彰されるのですが、あわよくば優勝しようと、チームディスカッションが活発になる
- すてきな懇親会
- 参加者・講師の方々と交流でき、料理(ふぐ、蕎麦など)も大変おいしかったです
おわりに
チップレットの知識以外にも半導体の設計について学ぶことができた有意義な2日間でした。セミナーを運営していただいた方々に心より感謝申し上げます。
機会があれば、"The Game Chiplet" の元になった "The Game" にも参加したいです。
おまけ
セミナー以外にも北九州市を満喫したので見せびらかします。






