🎄 本記事は ZOZO Advent Calendar 2025 シリーズ 8 の 21 日目です。
はじめに
こんにちは!データシステム部 MA推薦ブロックのるー(@rabbit-313)です。
クラウドエンジニアやバックエンドエンジニアとして働く中で、「自分のスキルを客観的に証明したい」「体系的にクラウド技術を学びたい」と思ったことはありませんか?
本記事では、Google Cloud の認定資格の一つである Professional Cloud Developer(PCD) について、資格の概要と私が実践した合格までの勉強方法をご紹介します。
これからPCDの取得を目指す方、GCPでのアプリケーション開発スキルを高めたい方の参考になれば幸いです。
Professional Cloud Developer(PCD)とは
Professional Cloud Developer(PCD)は、Google Cloud が提供する認定資格の一つで、クラウドネイティブなアプリケーション開発に関する専門知識を証明する資格です。
公式ドキュメントでは以下のように定義されています。
Professional Cloud Developer とは、Google が推奨するツールとベスト プラクティスを使用して、スケーラブルかつ安全で可用性の高いアプリケーションを構築し、デプロイするデベロッパーのことです。クラウドネイティブ アプリケーション、コンテナ化アプリケーション、API、デベロッパー ツール、オーケストレーション ツール、マネージド サービス、テスト戦略、サーバーレス プラットフォーム、次世代データベースに関する経験を有している必要があります。さらに、少なくとも 1 つの汎用プログラミング言語に精通しており、コードに計測機能を追加して指標、ログ、トレースを生成できることが求められます。
つまり、GCPを使って安定稼働できるようなサービスを展開できる人を証明する資格と言えます。
公式サイト:Professional Cloud Developer 認定資格
PCDに必要な4つの能力
試験に合格するには、以下の4つの能力が求められます。
1. スケーラビリティ、可用性、信頼性に優れたクラウドネイティブ アプリケーションの設計
アプリケーションアーキテクチャの設計、マイクロサービスの構成、データストレージの選択など、システム全体を俯瞰した設計能力が問われます。
2. アプリケーションのビルドとテスト
CI/CDパイプラインの構築、テスト戦略の立案、コード品質の担保など、開発プロセス全体に関する知識が必要です。
3. アプリケーションのデプロイ
Cloud Run、GKE、App Engine などへのデプロイ方法、コンテナ化、デプロイ戦略(Blue/Green、カナリアリリースなど)についての理解が求められます。
4. アプリケーションと Google Cloud サービスの統合
各種GCPサービス(Pub/Sub、Cloud Storage、BigQuery、Cloud Spannerなど)との連携方法、認証・認可、モニタリング、ロギングなどの実装に関する知識が必要です。
試験範囲
試験範囲は非常に広く、GCPの基本から応用まで幅広い知識が求められます。
詳細は試験ガイドに記載されていますが、主な出題範囲は以下の通りです。
- クラウドネイティブ アプリケーションの設計
- Google Cloud サービス(Compute Engine、Cloud Run、GKE、Cloud Functions など)
- データストレージとデータベース(Cloud SQL、Firestore、Bigtable、Cloud Spanner など)
- CI/CD とデプロイ戦略
- モニタリング、ロギング、トレーシング(Cloud Monitoring、Cloud Logging など)
- セキュリティとアクセス制御(IAM、Secret Manager など)
- API設計とメッセージング(Cloud Pub/Sub、API Gateway など)
合格への道のり:私の勉強方法
PCDの資格を取得するには、Learning Pathをこなすだけでは不十分です。
私は以下の方法で学習を進め、合格することができました。
1. Udemyの教材を活用
詳解Google Professional Cloud Developer 模擬試験・改訂2版を使用しました。
このコースは全部で 4セット の模擬試験で構成されており、実際の試験形式に近い問題で学習できます。
学習の進め方
Set 1(1周目):基礎固め
- 5問1時間のペースでじっくり取り組みました
- 正解・不正解を問わず、すべての選択肢について理解を深めました
- 分からない用語やサービスがあれば、その都度 Google Cloud のドキュメントを参照してインプットを続けました
Set 2, Set 3, Set 4:知識の定着
- Set 1で得た知識を活かしながら、徐々に難易度の高い問題にも対応できるようにしました
- 不正解だった問題については、ドキュメントを深く読み込み、背景知識まで理解するよう心がけました
2周目:実践力の強化
- 1周目で間違えた問題や理解が浅かった部分を重点的に復習しました
- 実戦形式で時間を計りながら解き、本番を意識した練習を行いました
- 8割以上の正答率を目標にしました
2. Google Cloud ドキュメントの熟読
Udemyの問題を解く中で出てきたサービスや機能については、必ず公式ドキュメントを確認しました。
特に以下のようなサービスは重点的に学習しました。
- Cloud Run、Cloud Functions(サーバーレス)
- GKE(Kubernetes)
- Cloud Pub/Sub(メッセージング)
- Cloud Spanner、Firestore(データベース)
- Cloud Build、Artifact Registry(CI/CD)
- Cloud Monitoring、Cloud Logging(観測性)
3. 模擬試験で最終チェック
Udemyを2周した後、Professional Cloud Developer 模擬試験を受けて、本番前の最終確認を行いました。
この模擬試験で8割以上取れれば、本番でも合格できる可能性が高いです。
学習計画のまとめ
私が実際に行った学習計画は以下の通りです。
-
Learning Path を完了する
- Google Cloud の公式Learning Pathで基礎知識を習得
-
Udemyの教材を繰り返し学習
- 1周目:広く理解する(5問1時間ペース)
- 2周目:深く理解する(間違えた部分を重点的に)
- 目標:8割以上の正答率
-
模擬試験を受ける
- 本番前の最終チェック
-
本番試験に臨む
おわりに
Professional Cloud Developer は、GCPを使ったアプリケーション開発の幅広い知識が求められる資格です。
Learning Pathだけでは不十分で、Udemyの模擬試験を繰り返し解き、分からない部分は公式ドキュメントで深く学ぶことが合格への近道です。
特に重要なのは、問題を解いて終わりにせず、背景にある技術やベストプラクティスまで理解することです。この学習方法を実践すれば、確実に合格に近づけるはずです。
これからPCDを受験される方の参考になれば幸いです。ぜひ頑張ってください!