Simscape Electrical の Switch ブロックのパラメータ設定画面
各パラメータの意味
1. 閉状態の抵抗 R_closed
- スイッチが「オン」になったときの抵抗値。
- 小さいほど理想的に「導通」する。
- ここでは
Ron = 1e-6 Ωと設定 → ほぼ理想スイッチ。 - ただし完全に 0 Ω にすると数値計算が不安定になるため、有限の小さい値にしている。
2. 開状態のコンダクタンス G_open
- スイッチが「オフ」のときのコンダクタンス(導電性の逆数が抵抗)。
- デフォルトは 100 (1/Ω) なので、抵抗に直すと 0.01 Ω となり、実は「オフ時に結構電流が流れる」設定になってしまう。
- 理想スイッチに近づけるには、この値を 非常に小さく(例: 1e-12 など) するのが普通。
3. しきい値
- 入力信号がこの値より大きいか小さいかでスイッチを「オン」「オフ」に切り替える。
- ここでは 0.5 に設定。
- 例:制御入力が 0.5V を超えるとオン、下回るとオフ。
補足: 理想スイッチに近づける設定例
R_closed = 1e-6 % オン抵抗(ほぼゼロ)
G_open = 1e-12 % オフ導通性(ほぼゼロ、抵抗換算で1e12 Ω)
Threshold = 0.5 % 制御しきい値
Simscape Electrical の Capacitor ブロックのパラメータ設定
各パラメータの意味
1. 静電容量
- コンデンサの容量 $C$。
- ここでは 8e-08 F = 80 nF。
- モデル上のキャパシタサイズを決定する重要なパラメータ。
2. 直列抵抗
- コンデンサの直列抵抗(ESR: Equivalent Series Resistance)。
- 実コンデンサには必ず存在し、充放電時の損失や応答速度に影響する。
- ここでは変数 Rpar が指定されており、値は 1e12 Ω(ほぼ理想的に直列抵抗なしに近い)。
3. 並列コンダクタンス
- コンデンサのリーク電流を表す導電性。
- デフォルトが 0 (1/Ω) = 完全にリークなし。
- 数値安定化のために小さな値(例: 1e-12)を設定することもある。
4. 初期ターゲット
-
シミュレーション開始時に、キャパシタにどのような状態を与えるかを指定。
- 電流
- 電圧
- コンデンサ電圧
-
チェックを入れて値を与えると、初期条件が固定される。
5. ノミナル値
- 正規化や数値安定性のための目安値。通常はデフォルトで問題ない。
理想キャパシタとしての設定例
- 静電容量 C = 1e-8 ~ 1e-12 F(用途に応じて設定)
- 直列抵抗 ESR = 0(あるいはごく小さい値 1e-6 Ω)
- 並列コンダクタンス = 0(または 1e-12)
C = 8e-8; % 80 nF
Rpar = 1e12; % 直列抵抗 → ほぼ無限大(理想化)
Gpar = 0; % 並列リークなし


