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Zabbix 5.0 クイックリファレンス

Last updated at Posted at 2020-07-25

目的

Zabbix 5.0 がリリースされました。新機能については公式のリリースノートがありますのでそちらをご覧ください。
Zabbix 5.0では、特にUIデザインでの変更が多かったので、
Zabbix 4.0 からの変更点のクイックリファレンスをお送りします。
機種転換訓練の参考になれば幸いです。

メニュー

Zabbix 4.4まではメニューは上段を横に並んでいましたが
Zabbix4.0ダッシュボード

Zabbix 5.0では左サイドに縦に並ぶようになりました。
Zabbix5.0ダッシュボード

監視データ

ウィジェット

Zabbix 5.0では新しく「グラフのプロトタイプ」をウィジェットとして追加できるようになりました。
image.png

障害一覧

フィルターの自由度が高まり使いやすくなりました。

表示する深刻度

Zabbix 4.0では最小の深刻度を選択し、それよりも深刻度が高い障害を表示する方式でした。
Zabbix4.0深刻度

Zabbix 5.0ではチェックボックスで任意の深刻度を選んで表示する事ができるようになりました。
Zabbix5.0深刻度

障害時の最新データ

Zabbix4.0 では「最新の値を表示」というメニューでしたが
Zabbix4.0最新値

Zabbix 5.0では運用データの表示メニューになりました。
運用データはトリガー名とは別にマクロなどを使って表現できる監視データ表現です。
Zabbix5.0 運用データ

ホスト一覧

Zabbix 5.0 では新しく「ホスト」メニューが追加されました。
ホスト一覧からはホスト毎の障害数やグラフ一覧スクリーン一覧に簡単に遷移できるようになりました。
Zabbix5.0ホスト一覧

グラフリンクからはそのホストに設定されたグラフを一覧表示できます。
Zabbix5.0グラフ一覧

Zabbix 4.0ではWEB監視は別メニューとして独立していましたが。
Zabbix 5.0ではWEB監視はホスト設定の一部になりました。
Zabbix4.0WEB
Zabbix5.0WEB

監査ログ

Zabbix 5.0では検索する際にリソースIDを利用できるようになりました。
Zabbix4.0監査
Zabbix5.0監査

設定

設定機能はZabbix5.0 では多くの改善があります。

アイテム設定

Zabbix 5.0ではアイテムを作成する前にアイテムのテストを実施できるようになりました。
2020-07-25_18h13_22.png

また、値の前処理でもテストが使えるようになりました。
値の前処理では処理毎でも、全体を通してでもテストが実施できます。
さらにダミーデータを入力する方法でも実際に値を取得して評価する方法でもテストができるので、テキスト形式やJSON形式の戻り値から数値を取り出す処理を的確に作成できるようになりました。
テストボタン

個別テスト

値欄に値を入力することでダミーデータを使って処理結果を確認できます。
個別テスト

全てのテスト

全てのテストをクリックすると多段処理の結果を確認できます。
「ホストから値を取得」にチェックを入れるとダミーデータでは無く実際に監視対象から値を取得して処理結果を確認することができます。
テスト結果

トリガー設定

トリガー設定に新たに「運用データ」項目が追加されました。
障害時の最新データで紹介した通りトリガー名とは別に障害発生時に表示することができる任意の文字列が設定できるようになりました。
障害名から閾値や測定値の値を運用データに切り出すことによって、障害一覧で値を表示しながら障害名の同一性は維持することで、外部のチケット管理システム等で障害発生頻度の統計処理をする際に簡単にグルーピングができるようになりました。
運用データ

アクション設定

イベントソース

これまでイベントソースの選択は右上でしたが
Zabbix4.0イベントソース

Zabbix5.0ではイベントソースの選択は左上になりました。
Zabbix5.0イベントソース

メンテナンス設定

Zabbix 4.4までは、メンテナンス期間中の通知を抑止するために
「メンテナンス期間中=いいえ」という条件を追加していました。
Zabbix4.0メンテナンス期間

Zabbix5.0では「メンテナンス中の場合に実行を保留」というチェックボックスになったことで、設定がより直感的になりました。
Zabbix5.0メンテナンス期間

実行内容

Zabbix4.4 までは、障害時、復旧時、更新時それぞれの動作を画面を切り替えて設定する必要がありましたが
Zabbix4.0アクション設定

Zabbix5.0では障害時、復旧時、更新時の動作内容が1画面にまとめて表示されるようになったことで、アクションの全体像が把握しやすくなっています。
Zabbix5.0アクション設定

管理

管理機能ではいくつかの新機能が追加されました。

認証

Zabbix 5.0ではSAML認証に対応しました。これで最近のSaaSサービスと同じように
IDaaSによってアクセス管理を行う事が出来るようになりました。
SAML対応

メディアタイプ

Zabbix 5.0ではSlackなど多くのチャットツール、チケットツールに対応しテンプレートが追加されました。
これでCatOpsやSaaS連携が簡単にできるようになりました。
メディアタイプ

まとめ

Zabbix 5.0はメニュー配置が変わったため、大きく変化したように感じますが基本的な機能はこれまでと変わっていません。
これまでもZabbixの知識がそのまま使えます。
そして、設定の一覧性やプルダウンからチェックボックスへの変更により
さらにわかりやすく、素早く設定を行えるようになりました。

Zabbix5.0はChatOpsやSAML連携など最近のクラウドツールの流れを汲んだメジャーバージョンとなります。

ぜひ安心してアップデートをしてみましょう。

参考リンク
本当はすごいZabbix ダッシュボードのグラフウィジェット
Zabbix 5.0 対応 Amazon Linux / Amazon Linux 2 でのZabbix Server自動構築

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