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AIと100万文字書いた話──Claude×Geminiハイブリッド創作フローの結論

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はじめに

長編小説『神愛 ─永遠と刹那─』を書いている。現在100万文字超の超大作。
神愛 ― 永遠の刹那 ―

この記事は、前記事 AIで小説は書けるのか? ――人間とAIで物語を育ててみた結果 の続編となる。

ChatGPT、Gemini、Claudeを実際に使い続けた結果、AIにも「得意な脳の部位」があることがわかった。 この記事はその記録と結論である。


創作手順

AI作家は星の数ほどおれど、それぞれがそれぞれのプロンプトと創作手順を持っていると思う。
筆者の場合は次の通りである。

  1. プロット作成
    どういったエピソードを書きたいのかのおおよその指示を出し、おおまかなシナリオを作成するフェーズ

  2. 台本作成
    プロットに沿った台本の作成。
    台本はセリフ、内心のセリフ、ト書きのみで書かれた、舞台脚本とほぼ同じ形式のようなものである。

  3. 地の文埋め込み
    セリフの頭に書いてある話者名を取り除き、ト書きの指示に従ってセリフとセリフの合間に地の文を埋め込む作業。

  4. 推敲
    出来上がったドラフト稿を見直し、誤字脱字のチェック、設定に破綻がないかなどを確認する。

以上のような工程を通して、1話分のエピソードが完成する。
エピソードが完成したら、次のエピソード作成のために、ざっくりと要約した文章を作る。
要約はプロジェクトファイルに登録し、新規チャット作成時に直近数話分のエピソードを読み込んでもらって、次のシナリオ作成に繋げる。


ChatGPT期(約3ヶ月):限界を感じるまで

連載開始当初はChatGPTしか知らなかったので、それ一択だった。
そもそも ChatGPT5 が登場したことが、小説を書き始めようと思った切欠である。

序盤は問題なかった。
しかし物語が進み、恋愛関係が複雑になってくると一気に使いにくくなった。

  • 複数キャラが絡む人間関係を把握できない
  • R15程度の恋愛描写でもブレーキを踏みたがる
  • 結果、AIに任せるはずが1から10まで自分で台本を書く羽目になった

「AIに頼ってるのに全部自分でやってる」という矛盾。
そこへ追い打ちをかけたのがGPT-5.2の登場だった。

GPT-5.2(2025年12月リリース)はスプレッドシートやプレゼン作成といった実務・知識労働向けに最適化されたモデルで、ビジネス文書としての「整理された文章」を出力しようとする。これが小説には致命的だった。

  • 文章を短くまとめようとする ── 小説的な余白や情緒が削られる
  • 情報を「効率よく伝える」方向に最適化されていて、物語の空気感が消える

約3ヶ月使い続けた末、GPT-5.2への移行を機に完全に見切りをつけた。
モデルを選択できるので、GPT-5.1を選択し続けるという方法も可能だったが、どちらにしても倫理ブレーキにうんざりしていたので見切りをつけた。


GeminiとClaudeを比較してわかったこと

ChatGPTからの移行先として、両方を並行して試した結果、明確な差が見えた。

Gemini

シナリオ作成は苦手。
こちらも人間関係の把握はあまり得意ではないようだ。
ギャグマンガのような破綻したシナリオができあがる。
全然使い物にならなかった。
※プロンプトや使い方が悪いのかもしれません

しかし地の文の埋め込みは異様にうまい。
台本を渡すと、ちょうどいいボリュームで文章を膨らませてくれる。
読み物として気持ちいい仕上がりになる。

ただしProモード限定の話。
高速モードは別物と思った方がいい。

  • セリフを勝手に変える
  • 的外れな解釈で見当違いな地の文を盛り込む

高速モードで満足な結果は一度も出なかった。
地の文起こしにGeminiを使うならProモード一択

その代わり、Proモードは1日の上限が厳しい。
15,000文字くらい出力すると、上限に達してしまう。※Google AI Plus での話。
大量生産には向かないので、ここぞというシーンに絞って使うのが現実的な運用になる。

Claude

シナリオ・台本作成が一番まとも。
複雑な人間関係を把握した上で、一貫性のある展開を作れる。
この話はこうしたいんだよね、と指示を与えると、指示に沿ったまともなシナリオを作ってくれる。

ただしOpusはすぐ利用上限に達する。 ※Proプランでの話。
Sonnetでも十分実用的なシナリオができるとわかり、最終的にSonnetで運用している。

地の文起こしは淡白。
文章最適化の方向に働くのか、論理的には正しいが小説的な豊かさが薄い。
ChatGPTも5.2以降は同様の傾向。


画像生成AIの使い分け

小説の挿絵もたまに作っている。
テキスト生成とは別に、画像生成でも各AIの差が出た。

ChatGPT(画像生成)

1から作るならChatGPT。
迫力ある構図を得意とする。
ゼロからイメージを起こすときの完成度が高い。

Nano Banana 2

既存画像の加工・編集が得意。
Nano Banana 2は、アップロードした画像を自然言語で指示して編集できる。
1から生成するより、手持ちの素材を調整・加工する用途に強い印象。


結論:AIは使い分ける

工程 担当AI 理由
プロット・台本作成 Claude Sonnet 人間関係の把握・一貫性・上限対策
地の文埋め込み Gemini(Pro限定) 文章の豊かさ・ボリューム感(高速モードは不可)
挿絵の新規作成 ChatGPT 迫力ある構図
挿絵の加工・編集 Nano Banana 2 既存画像の編集精度

「シナリオを考える脳」と「文章を書く脳」は別物だった。

AIに万能を求めるのをやめて、工程ごとに役割を分けた途端、クオリティが安定した。


おわりに

100万文字を書いて出た結論は 「AIは道具であり、道具には適材適所がある」 というごもっともなものだった。

ただし、この評価は2026年5月時点のものだということは強調しておきたい。

AIの進化は日進月歩で、1年後にはこの記事の評価がまるごとひっくり返っている可能性もある。
実際、ChatGPTもGeminiもClaudeも、1年前と比べれば別物に近い進化を遂げている。

創作にAIを使うなら、常にアンテナを高くして情報収集し続けることが不可欠だと思う。
ツールは進化する。使い方も、その都度アップデートしていく必要がある。

この試行錯誤の記録が誰かの参考になれば幸いである。

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