会社での情シス業務用にProxmoxサーバを構築しています。
サクッとインストールできるという前評判どおり簡単に構築出来たと思いますが、いくつかハマりポイントもあったので初心者向けに記録しておきます。
構築環境
ハードウェア
- メーカ:Dell
- 機種名:Optiplex 5070
- CPU:Intel Corei5-9500(6コア、9MB キャッシュ、3.0GHz - 4.4GHz)
- メモリ:DDR4 32GB 非ECC
- メインドライブ:M.2 256GB PCIeNVMeClass 40 SSD(Proxmoxインストール先)
- サブドライブ:3TB HDD
- グラフィックボード:NVIDIA GeForce GT 730, 2GB, Low Profile
- NIC:オンボード1枚
Proxmox VE
- Ver. 9.4
サーバ実機には会社に転がっていたPCの中で一番若かったDell 5070を選択しました。
Proxmox インストールメディア作成
特別なことはしていません。公式から最新のイメージを取得、Rufasでブート用のUSBストレージを作りました。
ISO取得
ブートUSB作成
- WindowsでRufusを利用して作成しました
- パーティション方式:GPT
- ターゲット:UEFI
Proxmoxインストール
BIOS / UEFI 設定
PC起動時にF2キーでBIOSに入ります。設定についてはChatGPTセンセイに尋ねて構築していきました。
- Boot
- Boot Mode:UEFI
- Secure Boot:Disabled
*Proxmox は Secure Boot 非対応
- SATA Operation
- AHCI
- Virtualization
- Intel Virtualization Technology:Enabled
- VT-d:Enabled(将来 PCI Passthrough するかは別としてONにしておきます
- Power Management
- AC Recovery:Power On(停電復旧で自動起動させます)
- POST Behavior
- Fast Boot:OFF
設定後、Save & Exitして起動させます(USBストレージを刺しておきます)。
Proxmox VEインストール
NVIDIAのボードが悪さして、GRUBの後でフリーズすること数回。ここがハマりポイント①でした。
- GRUBメニューが表示されたらeキーを押して編集モードに入る
- 矢印キーでlinuxで始まる行まで移動
- vga=788を見つけて削除し、代わりにnomodesetを追加
- 変更前:
linux /boot/linux26 ro ramdisk_size=16777216 rw quiet splash=silent - 変更後:
linux /boot/linux26 ro ramdisk_size=16777216 rw quiet splash=silent nomodeset
- 変更前:
-
Ctrl-xを押して、修正した設定で起動 - END USER LICENSE AGREEMENT (EULA) :
I agree -
ディスク選択
- Filesystem:ext4(今回はZFSは選択しませんでした)
- Disk:NVMeを選択します
- Proxmox Virtual Environment (PVE) → Target Harddisk
- /dev/nvme0n1 (238.47GiB, PC601 NVMe SK hynix 256GB)
-
Options→ Filesystem: ext4, hdsize: 238.0GB
-
利用場所・タイムゾーン設定:Location and Time Zone selection
- Country: Japan
- Time zone: Asia/Tokyo
- Keyboard Layout: Japanese
-
パスワード設定:Administration Password and Email Address
- Password: (強いPWを設定します)
- Email: (業務管理用のもので…)
-
ネットワーク設定:Management Network Configuration
- Management Interface: nic0
- hostname (FQDN): おこのみ.local(社外公開しないのでドメインは
localとします) - IP Address (CIDR): XXX.XXX.X.XXX(サーバなので社内NWに固定IPで置きます)
- Gateway: XXX.XXX.XXX.XXX
- DNS Server: XXX.XXX.XXX.XXX
- Pin network interface names: Interface Name Pinning Options (XXX): nic0
以上でインストール完了です。ハマりポイントを抜けば手順通り、サクッと終わりました 🎉
ここでサーバは再起動します。
サーバへのアクセス
ProxmoxはブラウザからGUIで利用できます。とっても便利。
Chromeなどで以下にアクセスします。
https://<ProxmoxのIP>:8006
初回ログイン
- ID: root(そういえばインストール時にユーザ作成画面がありませんでした。初回アクセスはrootで行います)
- PW: 設定した管理者PW
- Proxmoxの管理画面に入ります
- アラート「有効なサブスクリプションがありません」が表示されますが、無視してOKです
ここからはGUIと、必要な際にCLI(コンソール)で設定していきます
*CLIを利用する際は、ノードを選択すると画面右上部に現れるボタンから呼び出します。
HDDドライブのセットアップ
とりあえずバックアップ用に仕立てました(ここは変更予定です)。
- Proxmox GUIから
- 左ペインでインストール時に設定したノード(サーバ)を選択
- 右ペインで
ディスクを選択 -
/dev/sdaが認識されているので選択 -
ディスクの消去をクリックして消去 -
GPTでディスクを初期化をクリックして初期化 - ディスクサブメニュから
ディレクトリを選択 -
作成:ディレクトリをクリック- Disk:
/dev/sdX(3TBのもの) - Filesystem:
ext4 - Directory:
/mnt/backup - Options:チェックなし
- ここでfstab登録も自動実施されます
- Disk:
作成後のディスク構成(ノードには設定したノード名が入ります)
リポジトリ周りの設定
システムのアップデートなどに利用するリポジトリを設定していきます。
エンタープライズリポジトリの無効化
エンタープライズリポジトリは有償モデルのためのリポジトリとなります。無償で利用するので、以下設定しました。
私は設定ファイルをリネームしてから再作成しましたが、複製を取っておいてからの方が楽だったな。
設定ファイルを退避させる
なにかあったら元に戻せるので、直にファイルを書き換えずに退避させました)
mv /etc/apt/sources.list.d/pve-enterprise.sources \
/etc/apt/sources.list.d/pve-enterprise.sources.disabled
no-subscription(無償版用)リポジトリの設定
有償版を止めたので、無償版のリポジトリを設定します。
touch /etc/apt/sources.list.d/pve-enterprise.sources
nano /etc/apt/sources.list.d/pve-enterprise.sources
pve-enterprise.sourcesファイルの中身:
Types: deb
URIs: http://download.proxmox.com/debian/pve
Suites: trixie
Components: pve-no-subscription
Signed-By: /usr/share/keyrings/proxmox-archive-keyring.gpg
保存して閉じます。
ceph.sources を無効化する
利用しないものを止めておきました。
mv /etc/apt/sources.list.d/ceph.sources /etc/apt/sources.list.d/ceph.sources.disable
その他のリポジトリのアクセス先の変更
弊社UTMではhttp利用時にUTM内でチルダ文字化けが発生します。対策としてhttpsで通信できるリポジトリに変更しました。
ここもだいぶ苦労しましたが、以下で通りました。
nano /etc/apt/sources.list.d/debian.sources
# Types: deb
# URIs: http://deb.debian.org/debian/
# Suites: trixie trixie-updates
# Components: main contrib non-free-firmware
# Signed-By: /usr/share/keyrings/debian-archive-keyring.gpg
#
# Types: deb
# URIs: http://security.debian.org/debian-security/
# Suites: trixie-security
# Components: main contrib non-free-firmware
# Signed-By: /usr/share/keyrings/debian-archive-keyring.gpg
Types: deb
URIs: https://deb.debian.org/debian
Suites: trixie
Components: main contrib non-free non-free-firmware
Signed-By: /usr/share/keyrings/debian-archive-keyring.gpg
Types: deb
URIs: https://deb.debian.org/debian
Suites: trixie-updates
Components: main contrib non-free non-free-firmware
Signed-By: /usr/share/keyrings/debian-archive-keyring.gpg
Types: deb
URIs: https://security.debian.org/debian-security
Suites: trixie-security
Components: main contrib non-free non-free-firmware
Signed-By: /usr/share/keyrings/debian-archive-keyring.gpg
Proxy有効
合わせてプロキシを有効化しておきます。GUIから行きます。
データセンターからオプションを辿り、プロキシサーバのアドレスとポートを入れます。
*UTMとはhttpsでなくてhttpで喋っているのでうっかりhttpsにしないように。
HTTPプロキシ:http://XXX.XXX.XXX.XXX:XXXX
CUIでも念押ししました。GUIでの作業は不要だったのかもしれません。
touch /etc/apt/apt.conf.d/90proxy
nano /etc/apt/apt.conf.d/90proxy
Acquire::http::Proxy "http://XXX.XXX.XXX.XXX:XXXX/";
Acquire::https::Proxy "http://XXX.XXX.XXX.XXX:XXXX/";
aptが通るか確認します。コンソールから:
apt update
通りました! やったね!
合わせて念押しの確認をします:
apt policy pve-manager
ここに
download.proxmox.com
が出ていれば成功です。
なお、リポジトリ設定の画面にpve-no-subscriptionの警告が出ていますが、できるだけ金を払ってくれということらしいです。ごめんなさい・ありがとう。
立ち上げるまでの感想
インストール時、NVIDIAのボード周りの設定ができるまでかなりググりました。以下の記事に助けられてなんとかなりました。先人の記録、ありがたいです。
Proxmox VE 8.3のインストール時にNVIDIA GPUがあるとエラーになる
また、UTM / プロキシでの文字化けについては別作業で引っかかりまくって往生しました。文字化けか…頼むよ…という感じです。
とりあえずProxmoxは立ち上がりましたので、ここからが本番のVM・コンテナ建立です。趣味なのか仕事なのかという感じで、これでおちんぎんをいただけるのは本当に嬉しいですね。
以上、何かの参考となれば幸いです。
また、誤りや改善ポイントなどあればご指摘いただけると嬉しいです(泣いて喜びます)。是非!



