こちらの記事は Oracle Cloud Infrastructure Advent Calendar 2019 Day 21 の記事となります。
Oracle Cloud Infrastructure Advent Calendar 2019
https://adventar.org/calendars/4516
Oracle Cloud では最初のクラウドアカウント作成のタイミングでクラウドアカウント名(テナント名)を決定します。
しかし、このクラウドアカウント名を後から変更したいことがたまにあります。
クラウドアカウント名に間違えて自分の名前をつけてしまったなどが多いようです。
ドキュメントを参照しても手順を見つけることができませんでしたが、変更する方法はあります。
今回はその方法について記載します。
基本情報
- 変更前のクラウドアカウント名:xxxxxponn
- 一応一部は伏せ字
- 利用するユーザはIDCSでフェデレーションされたユーザが必須
変更前の状態確認
まずはクラウドアカウント名の現在の状態、クラウドアカウントのOCID、その他の影響がありそうな値を確認します。
クラウドアカウント名(テナント名)・OCID確認
ログインをした後、OCIのホーム画面からクラウドアカウント名を確認します。
画面右上のユーザーっぽいマークをクリックします。
テナンシを選択して、テナントの詳細画面に遷移します。
テナント詳細画面に遷移するとテナントのOCIDが確認できます。
自分のテナントのOCIDは 現在ocid1.tenancy.oc1..xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxdskzjhtbqzp4zccq
です。
※一部はマスクしています。
実はこの画面の名前の横にある?にマウスオーバーすると以下のような案内が出てきます。
この案内ではSR(サービスリクエスト)を発行する必要がある旨が表示されますが
SRを発行しなくても名前の変更は可能です。
この案内は現時点ではこの画面からは変更ができないので、この案内が出ているらしく
今後はこの画面からクラウドアカウント名の変更が可能になるとのことです。
これでクラウドアカウント(テナント)のOCIDの確認ができました。
Object StorageのネームスペースとOCIRの名称確認
ある時期以前に作成されたクラウドアカウントについてはObject Storage のネームスペースとOCIRの名称にテナント名が使われていました。
現在はランダムな文字列になっているのでクラウドアカウント名変更の影響は特に受けないと思いますが
一応確認しておきます。
Object Storage のネームスペース
Object Storage のネームスペースは先程のテナント詳細画面から確認できます。
赤枠の部分に表示されていると思います。
OCIRの名称
OCIのホーム画面のハンバーガーメニュー > 開発者サービス > レジストリ(OCIR) をクリックします。
OCIRの画面に名称が表示されていますが、ランダムな文字列になっています。
クラウドアカウント名の変更
では、実際にクラウドアカウント名の変更をしていきます。
クラウドアカウント名変更の流れで実施するのは以下となります。
MyServiceダッシュボードから名前の変更リクエスト → 変更完了のメール受信 → 変更後のクラウドアカウント名でログイン
MyServiceダッシュボードから名前の変更リクエスト
OCIのホーム画面から画面右上のユーザーっぽいマークをクリックし
サービス・ユーザ。コンソールをクリックします。
サービス・ユーザ・コンソールをクリックすると以下のような画面に遷移します。
遷移した画面のInfrastructure Classicダッシュボードをクリックします。
Infrastructure Classicダッシュボードに遷移します。
上記画面のアカウント管理をクリックするとアカウント管理画面に遷移します。
アカウント管理画面に遷移したらアカウント管理タブをクリックします。
クリックすると以下の画面に遷移します。
上記画面でアカウントの名前変更をクリックし、以下の画面を表示させます。
変更したいクラウドアカウント名を入力してOKをクリックします。
クリックするとアカウント名変更処理中であり、処理完了後に確認メールが送信される旨が表示されます。
クラウドアカウント名変更完了のメール受信
待っているとクラウドアカウント名変更完了の通知メールが来ます。
自分の場合は30分ほどでメールが来ました。
新しいクラウドアカウント名でログイン
変更したクラウドアカウント名でのログインを試します。
送付されたメールのリンクをクリックすると以下の画面に遷移します。
ユーザには変更ないので、以前使用していたユーザでログインします。
IDCSのユーザでログインすると以下の画面に遷移します。
これでクラウドアカウント名の変更は完了です。
最後に諸々のID等が変更されていないことを確認します。
テナントのOCIDとObject Storage のネームスペース。
マスクしてしまっていますがテナントのOCIDとObject Storage のネームスペースは変更されていませんでした。
Amazon S3互換APIで指定されたコンパートメントとSWIFT APIで指定されたコンパートメントは正しく変更されていました。
OCIRの名称も変更されていませんでした。
以上になります。
もしみなさんもクラウドアカウント名を変更したい場合は参考にしていただければと思います。