この記事は、OculusやVIVE等のVRデバイスを持っている人を対象としています。
(6Dof以上、VRコントローラーがあるのが望ましい)
また、個人の主観による実験結果のため、学術的な価値はありません。
#はじめに
今回は習慣の力という本の説明と、それに自分なりにの解釈を加えた内容になっています。
習慣の力〔新版〕 ((ハヤカワ・ノンフィクション文庫)) チャールズ デュヒッグ
https://www.amazon.co.jp/dp/415050542X/ref=cm_sw_r_tw_dp_U_x_h0EFDb0A9WTDT
習慣の力では以下のような、“きっかけ”からスタートする“ルーチン“の繰り返しが、習慣に変わっていくと説明されています。
(詳しくは本を読んでください)
- きっかけ
- ルーチン
- 報酬
- 以下繰り返し
#結論
私は、習慣のループを続けると以下のような状態になると考えています。
- 欲求が満たされいない状態
- きっかけ
- ルーチンを実行したいという欲求
- ルーチンの実行
- 報酬
- 以下繰り返し
このループは身体感覚を伴っていて、VR上でも十分機能します。
#説明
私は参考文献にあった習慣のループに“欲求”という概念を追加しました。
理由は、この「欲求」がVRにとって重要なのではないかと感じたからです。
分かりやすく、動物の例を挙げます。
先日、上野公園で鴨を見つけました。
足を止めて鴨を見つめると、鴨が私に向かって歩いてきました。
ある程度近づきましたが、私が何もしないでいると鴨は離れていきました。
この鴨の行動を前述の手順に当てはめてみます。
- きっかけ(人間に見つめられる)
- ルーチン(人間に近づく)
- 報酬(餌をもらえる)
鴨はこのようなループを何度か繰り返していたはずです。
しかし、実際にはもっと複雑な手順(人間がバッグを開ける、しゃがむ等)があるためか、鴨はそれ以上接近してきませんでした。
では何故、鴨はルーチンを繰り返すのでしょうか?
そこには欲求があるからです。
- 欲求が満たされいない状態(空腹、低血糖など)
- きっかけ(人間に見つめられる)
- ルーチンを実行したいという欲求(「人間に近づくことで餌をもらえる」というイメージが喚起される)
- ルーチン(人間に近づく)
- 報酬(餌をもらえる)
- 以下繰り返し
詳しく見てみましょう。
1.欲求が満たされない状態
最初に欲求が満たされない状態があります。
もし満腹の場合や、食欲より緊急度が高い欲求(「喉が渇いている」、「襲われる危険性がある」等)があった場合は、手順2以降に行かないこともあります。
3.ルーチンを実行したいという欲求
次にルーチンを行う直前、鴨は餌の事をイメージします。
習慣ができる前は「人間に見つめられる」と「餌が手に入る」は何の関係もないので、その想像は発生しませんでした。
しかし、ループが発生すると途端にそれらが結びつき、さらに何度も繰り返すことでどんどん強くなります。
6.以下繰り返し
さらにループを繰り返すと「人間に見つめられる」だけで「餌を食べたい」という欲求が生まれるようになります。
それは最初のブログにも書いた「ヨダレが出る」等の情動反応を伴うものです。
#これから
VRに話を戻しましょう。
習慣がVRにとって重要なのは、以下の3つです。
・”きっかけ“は割と何でもいい(他に優先度が高い欲求がなければ)
・「見つめられる」という視覚情報だけでも発生条件になりえる
・情動、つまり身体的な反応を伴う感情が発生する
これらを条件を満たすVRコンテンツを作る事で、現実には存在しない新しい習慣を作ることも可能です。
2.1. VRChatでワールドを作った
[2.2. チャンキングについて]
(https://qiita.com/pipe_render/items/7f53f2cbe2fe677811ec)