はじめに
前回の記事では、Microsoft Forms・Power Automate・OneNote・SharePointを組み合わせて、“みんなで作るFAQ”を自動公開する構成を試しました。
しかし、SharePoint Onlineでは完全な匿名閲覧による外部公開ができないという仕様上の制約があり、FAQページは社内限定での公開にとどまりました。
そこで今回は、FAQの公開部分だけをOneNoteに置き換える構成を再検討し、Microsoft製品だけでFAQを公開できるか試してみました。
背景と目的
- CWBJ(Code; Without Barriers in Japan)の相談会で出た質問をFAQとして残したい
- Microsoft製品で完結する構成にこだわりたい(Microsoftコミュニティの活動であるため)
- 現在はFormsで質問を収集し、Notionに手動で転記してFAQを公開している
- 手動転記の手間を減らし、Microsoft製品内で完結する構成を模索したい
SharePoint構成の課題
- SharePointでは「リンクを知っている人が表示可能」な設定ができない
- Microsoftアカウントを持たない人には閲覧不可
- 結果として、FAQページは社内限定の運用にとどまる
- 公開性・アクセス性の面で、目的に合わないと判断
OneNoteでの公開構成
構成概要
- Formsで質問を収集(匿名可)
- Power AutomateでExcel Onlineに保存
- OneNoteで回答を記録(複数人で編集可能)
- 回答済ページを「公開用セクション」に移動
- OneNoteノートブックを「リンクを知っている人が表示可能」に設定
- トップページに目次を設置し、カテゴリ別に質問を整理
運用ポイント
- ページタイトルを質問文にすることで一覧性を向上
- 回答はテンプレート化(Q: 質問内容 / A: 回答)して記録
- 公開用セクションは閲覧専用リンクで共有し、編集不可の運用とする
- 誤解を防ぐため、各ページに「編集不可・閲覧のみ」の案内文を明記
- 編集は別セクションで行い、完成後に公開用へ移動
工夫と気づき
- OneNoteの読み取り専用リンクは、Microsoftアカウント不要で閲覧可能
- ページ構成が柔軟で、FAQらしい見せ方ができる
- モバイル表示や目次リンクの動作にややクセがある
- セクション単位での公開制御はできないため、公開用セクションを別ノートブックに分離する運用が有効
今後の展望
- 現在はFormsで質問を収集し、Notionに手動で転記してFAQを公開している
- Microsoft製品で完結する構成を目指し、OneNote+Power Automateによる自動化構成も試行中
- 今後は、Forms→Notion間の自動化や、FAQの検索性・整理性の向上も検討していきたい
まとめ
SharePointでの構成がうまくいかなかったことで、OneNoteという選択肢にたどり着きました。
Microsoft環境内で完結しつつ、できるだけ barrier-free にFAQを届ける構成として、現実的な落としどころだったと感じています。
※この構成は「リンクを知っている人が表示可能」なOneNoteの共有機能を使って、実質的な外部公開を実現しています。
検索エンジンには掲載されず、Microsoftアカウント不要で誰でも閲覧可能です。
より柔軟な自動化や公開構成を目指す場合は、次の記事「Forms→Notionで“みんなで作るFAQ”の自動化を試してみた」も参考にしてください。
参考リンク
※この記事は現在勉強中の内容を整理したものであり、技術的に不正確な点が含まれている可能性があります。
ご指摘や改善案などがあれば、コメントで教えていただけると嬉しいです。