7
11

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

More than 5 years have passed since last update.

Fast CompanyでNASAの宇宙船のロケットを
発射するプログラムを開発しているロッキード・マーティンという会社の記事が書いてありました。

[リンクはこちらです(英語)]
(https://www.fastcompany.com/28121/they-write-right-stuff)

結構面白かった記事でしたので、英語が読めない方に紹介したいと思います。

もしも、宇宙船のコードにバグがあったら、一瞬で「4千億円」が爆発するのです。
ですから、この会社の宇宙船のコードは「バグフリー」にならなければなりません。
最初のコードレビューのとき、420,000行のコードの中に発生していたバグは、たった17個しかありませんでした。
そんな量で17個しかありませんでした!ものすごいでしょ?
ちなみに、普通社内用ソフトの同じコード量があるソフトになったら、バグは5000個もあります。

しかも、その会社のライフワークバランスは非常に優れています。
宇宙船の開発者のワーキングタイムは9時から5時で、残業は年に数回、しかもコーダーの半分は女性です。
デッドラインに余裕を持って間にあわせることができるし、予算が超えることもありません。
病気になれば、もちろんきちんと休むことができます。
それらを備えた上で、作成されたソフトは「バグフリー」なのです。 
いったいどのふうにこのいいコードが書けますか?

しかしながら、この宇宙船のコードを書く人が超人なわけではありません。
彼れはただ、社内で定められた非常にシンプルなルールを守っているだけです。

彼らに設けられたルールは全部で4つ。
###1. 設計書を完成させていない状態で、開発を始めることはできません。

宇宙船の設計書はおよそ4000ページにのぼります。
設計書が完成すればデザインを一通り書き、あとはひたすら開発を進めていきます。
宇宙船の開発者マンソンさんは言いました。
「我々は開発にお金をあんまりかけません」
「普通の会社はすぐにアプリを開発し始めます。ですから彼らのコードの8割は保守時に書かれていますね。結構お金をかかりますね。それに比べ、我々は確かに設計書を通常よりも長い期間推敲しますが、プログラムを書くのはたった一回だけです」

2. テストに重きを置きます。

宇宙船開発のチームは「開発チーム」と「テストチーム」の大きく2つに分かれます。
開発者は必ずテストチームにバグを見つけられたくない。
テストチームはバグを必ず見つけ出したい。
しかし、もしもバグを見つけたとしても、怒鳴り挙げることはないし、土下座をすることもない。
そのフレンドリーな競争のおかげで、ユニットテスト前に、85%のエラーを発見することができます。
そして、99.9%のエラーがNASAのレビュー前に見つけ出されているのです。
これこそ、「バグフリー」の真髄と言えるでしょう。

###3. コードにおける追加や変更は、資料やデータベースにすべて反映されます。

そのため、コードレビューの際に、すぐにそのコードの「なぜ」がわかるようになっています。
結果的に、バスファクターは非常に大きな数字となりますね。
誰であっても資料を読めば開発を進めることができますし、データベース上にすべてのエラーが記載されていますから、
開発中のどんなエラーもすぐに原因を判明させることができます。

###4. もしもエラーを見つけたら、「なぜ」を5回唱えましょう。

・本当のバグはどこに隠れている?
・なぜこのエラーは出てしまった?
・どのプロセスで間違えてしまった?
・バグの本質は一体何だった?
・この間違いが二度と起きないようにするにはどうしたら良い?
本当の問題が見つけたら、バグフィックスだけでなく、バグが起きた原因の原因まで追求するのです。

###いいコードの書き方のまとめ

  • ちゃんと設計した後、開発する。
  • 開発の経緯をすべて資料にまとめる。
  • 作ったものをきちんとテストする。
  • 問題があれば、その原因を突き止める。
  • 開発についてログを記録しています。問題があったとき、よかったとき、すべてを纏めています。

この4つのルールは決してハードルの高いものではありません。
例えば、自動車業界はすでにそれを実践しています。
だって、自動車に5000個の問題があったら、誰も乗りたがらないでしょう?

では、自分のソフトにも、バグフリーに頑張りましょう!

7
11
2

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
7
11

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?