この記事はQiita Engineer Festa 2023 参加記事です。
株式会社PE-BANKさんのエンジニアキャリアについてあなたの考えをシェアしよう!キャンペーンへの参加記事になります。
はじめに
キャリアを形成していく上で、異動・退職・常駐先離任など職場を去ることがありますよね!
私も、SESをやっていた時に現場を離任したことや、事業会社で異動したこと、退職したこと、など新しい職場に移った経験が少なくない回数あります。
そんな私が過去の経験から学んだ、 去り際に気をつけたいたった5つのお作法 についてまとめてみます。
去り際に気をつけたい、たった5つのお作法
実際には去ることになった背景によってお作法が変わったり、残念ながら去る側の思いが伝わらないこともあります。
それでも背景が前向きな理由によるものであれば尚のこと「立つ鳥跡を濁さず」という気持ちで意識したい部分をまとめます。
その1:なるべく早くチームに伝えよう
あなたが去ることは、なるべく早くチームに伝えることを意識しましょう。
ここで気をつけたいのは、
- 顧客や上司の意向とすり合わせること
- チームに話すときはできるだけ口頭で話して細かいニュアンスも伝わるようにすること
という2点です。
顧客や上司の意向とすり合わせること
顧客や上司は、自身の離任・異動・退職が決まった後に、その後のことを考えて体制の見直しや引き継ぎ先の調整を行います。
その際に、「新しい形が決まってから情報公開したい」と「なるべく早く公開することで対策を考えたい」といった大きく2つのケースがあります。
「今回のケースがどちらに当てはまるのか?」を顧客や上司と話しながら、チームへ話せるタイミングを調整していくと良いと思います。
スタンドプレーで勝手に共有はNGです!
チームに話すときはできるだけ口頭で話して細かいニュアンスも伝わるようにすること
あなたがチーム内でよほど問題を起こしている人でない限り、あなたが去ることはチームに対して少なからず衝撃を与えてしまいます。
あなたが去るという事実に対してチームへの伝わり方によっては、チーム不和を生んでしまったり、気持ちよく引き継ぎができなくなってしまったり、悪影響をもたらしてしまいます。
そのため、できるだけ口頭で細かいニュアンスも伝わりやすいように意識しながら伝えると負の影響を最小限に抑えることができると思います。
その2:最後の最後までチームの一員でいよう
異動・退職・離任などは、多かれ少なかれ新しいチャレンジのために発生するものだと思います。
そのため、どうしても新しい環境への興味関心に目が向いてしまいがちです。
そんな時でも、キレイに巣立つために最後までチームの一員でいることを意識しましょう。
なかでも気をつけたいことは
- 無責任と取られる発言をしない
- 優先順位を間違えない
という2点です。
無責任と取られる発言をしない
最終的に自分は去る側の立場なので、「最後までコミットメントできない」という思いや「オーナーシップを持ちきれない」という自分なりのチームに対する配慮から、積極的な発言を控えてしまうこともあると思います。
しかし、このスタンスも一歩間違えるといなくなるから無責任になったと取られかねないため注意が必要です。
チームと対話しながら、どこまでの意見が求められているか?どこまで積極的に提案をするべきか?をすり合わせていくことが望ましいです。
優先順位を間違えない
退職や常駐先変更の場合はあまり発生しませんが、異動や別プロジェクトへの合流の際、「引き継ぎしつつ、空いている時間で次の準備を進めておいて!」 という指示をお客様や上司から受けることがあります。
ここも注意が必要です。
自分としては時間が空いているので次の準備をしていると考えている時も、チームからは新しい準備に時間を使っているので声をかけづらい思わせてしまうことがあります。
そのため、予め引き継ぎ業務や現チームの作業が優先と考えているから、気にせず声をかけて欲しいということを明確にチームへ伝えておくと良いと思います。
その3:引き継ぎは丁寧にしよう
あなたが去ることをチームに伝えてから、実際に去るタイミングまでの最大の仕事は「引き継ぎ」になります。
理想は、あなたの業務があなたがいなくても無理なく回る状態をつくることです。
限られた時間のなかで、理想に近づけるために真摯に取り組みましょう。
注意すべき点は
- 完璧な引き継ぎが出来なくても丁寧な引き継ぎをこころがける
- タイムリミットから逆算してスケジューリングし、できるだけバッファをつくる
- 可能であれば、並走タイミングをつくる
あたりだと思います。
完璧な引き継ぎが出来なくても丁寧な引き継ぎをこころがける
理想の状態に近づけるために、できるだけ完璧に引き継ぎたいところではありますが、お互いの工数や前提知識の差など円滑な引き継ぎを阻害する要因はいくらでもあります。
その中でも、丁寧な引き継ぎは心がけましょう。
例えば、
- 引き継ぎは概要だけにとどめて、詳細はドキュメント化する。
- 迷ったときはこの流れで調べるなどキャッチアップの仕方を残しておく
など、去った後の拠り所を作るイメージで引き継ぎをしていけると、丁寧な引き継ぎになると思います。
タイムリミットから逆算してスケジューリングし、できるだけバッファをつくる
状況にもよりますが、タイムリミットまでの余裕を見ながら引き継ぎのスケジューリングをしていきましょう。
その際に、可能であればバッファ期間を確保しておくと良いです。
それは、「引き継ぎの場面では理解していたけど、あとあとになって思い返したら疑問点が出てきた」 といったケースにも余裕を持って対応できるようにするためです。
可能であれば、並走タイミングをつくる
引き継ぎ内容に対して「聞いてみるだけ」と「実際にやってみた」では、伝わり方や疑問点も変わってきます。
時間に余裕があれば、業務主体を引き継ぎ先の人へ移転した上で並走する(フォローに入る)期間を確保できると、引き継ぎの精度が向上します。
例えば、ペアプロをしながら話したり、ミーティングの発言主体を交代してオブザーバーとして同席するなどができるとお互い安心できます。
その4:感謝の気持ちを忘れずに伝えよう
どのような状況で去ることになったとしても、チームとともに過ごした時間は大切にしたいです。
仮にどんなに酷い環境だったとしても、そのなかで学べたことはあるはずです。
その過去に対して、感謝の気持をしっかり伝えていきましょう。
感謝の気持ちを伝えるときに注意したいこと
- 直接伝える
- 口頭で伝える
- 具体的に伝える
あたりを意識すると良いと思います。
しっかり感謝を伝えて、最後まで最後やりきったと言える状況を目指すと良いと思います。
その5:コミュニケーションの時間を確保しよう
できる限り完璧に、できる限り丁寧に引き継ぎを進めていても、どうしてもヌケモレがでてしまったりします。
また、形式張った引き継ぎまでは不要だけど、「こんな時どうすればいい?」といった軽微な疑問が残ることがあります。
そのために、雑談などライトなコミュニケーションを取れる時間を確保できると良いと思います。
コミュニケーション時間の確保の例
- カレンダーなどで明確に空き時間を確保する
- 1on1までいかずとも1対1で会話する時間を確保する
- 飲み会やランチ会などを企画してみる
といった、ライトなコミュニケーションの場を作ることで、会話の中から引き継ぎ漏れに気づくことができたり、感謝を伝えやすかったりします。
全ては 「立つ鳥跡を濁さず」 ために、できる限り気持ち良いコミュニケーションを担保しましょう。
まとめ
去る理由は様々ですし、去る環境があなたにとって良い環境だったのかも様々だと思います。
また、環境によっては去ることに対して「裏切られた」「自己中だ」と認識する環境もあったりします。
さらに言うと、どれだけ真摯な姿勢でお作法をやりきっても、最終的に相手がどう思うかは分かりません。
とはいっても、なんだかんだ狭い業界なので、チームメイトとまたいつ仕事するかも分かりませんし、どこでどんな関係で再開するか分かりません。
それでも自身として最後まで丁寧に真摯に向き合うことができたら、再開した時に少なくともコチラ側からは笑顔で話せるような、そんな去り方を意識できると良いかなと思います。
関連して、去った後の話として新しい職場で失敗しない!たった5つのポイントという記事も書いているので、よろしければご覧ください。