はじめに
2026年8月13日、Notion MCP(Model Context Protocol)サーバーに複数の重要なアップデートが行われました。中でも影響が大きいのは以下の2点です。
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notion-query-database-viewツールがツールリストから削除され、notion-query-data-sources(mode: "view")への移行が求められるようになった - 複数データソース横断 SQL クエリが Business プランでも利用可能になった(従来は Enterprise 限定)
これに加えて、ビューのフィルター機能が大幅に拡張され、relation / person / status に加えて created by・last edited by・unique ID・last visited・verification・place の各フィルターが正式にサポートされました。さらに @notionhq/client(JS SDK)でも型ガードの修正とフィルター条件の追加が行われています。
Claude や他の AI エージェントから Notion MCP 経由でデータベース・データソースを操作している開発者は、特に notion-query-database-view を使ったコードがある場合、早めの確認・移行が推奨されます。
📌 影響を受ける人
- Notion MCP の
notion-query-database-viewを直接呼び出しているエージェント/ワークフローの開発者- ビューの保存済みフィルター(relation, person, status など)を MCP 経由で操作している人
- Business プランで Notion AI を利用しており、複数データソース横断のクエリをこれから使いたい人
@notionhq/client(JS SDK) v5.25 系より前のバージョンを使っている人
変更の全体像
今回のアップデートは大きく「MCP ツール層」「プラン・課金」「SDK」の3レイヤーにまたがっています。関係性を図にまとめます。
変更内容
1. notion-query-database-view の廃止(severity: high)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 変更対象 | notion-query-database-view |
| ステータス | ツールリストから削除(呼び出し自体は当面動作) |
| 移行先 |
notion-query-data-sources(mode: "view") |
| 互換性 | 既存クライアントがツールリストをキャッシュしている場合、引き続き呼び出し可能。ただし移行ガイダンスが返却される |
| 副次的な変更 |
notion-fetch(id: self)が返す current_tool_access マップから query_database_view エントリが削除 |
⚠️ Breaking Change
新規にツールリストを取得するクライアントにはnotion-query-database-viewが表示されなくなります。将来的に呼び出し自体が動作しなくなる可能性があるため、今のうちにnotion-query-data-sources(mode: "view")へ移行しておくのが安全です。
2. 複数データソース横断 SQL が Business プランに開放(severity: high)
| プラン | 複数データソース横断 SQL | 保存済みビューモード |
|---|---|---|
| Enterprise(Notion AI付き) | 無制限 | 無料 |
| Business(Notion AI付き) | 無制限(NEW) | 無料 |
| その他プラン | 単一データソースのみ・従量制割り当て | 無料 |
これまで Enterprise 限定だった横断 SQL 機能が Business プランでも使えるようになったことで、複数の Notion データベースをまたいだ集計・分析クエリをより多くのユーザーが利用できるようになりました。
3. ビューのフィルター対応プロパティ拡大(severity: medium)
notion-create-view / notion-update-view で以下のフィルターが正式サポートされました。
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relation(ページ URL または ID を指定) -
person(ユーザー ID または"me"を指定) status-
created by/last edited by unique IDlast visited-
verification(statusによる一致条件、does_not_equalによる不一致条件の両方) place
従来は一部のフィルターを指定してもリクエストがサイレントに無視され、フィルターなしでビューが保存されるという問題がありましたが、今回の更新で無効な値を渡した場合は明示的にエラーが返るようになりました。
💡 Tips
フィルターの設定構文はnotion://docs/view-dsl-specリソースに完全な仕様が記載されています。実装前に一読しておくと、サイレント欠落のような予期しない挙動を避けられます。
4. JS SDK (@notionhq/client) のアップデート(severity: medium/low)
| バージョン | 変更内容 |
|---|---|
| v5.25.1 |
isFullDataSource / isFullDatabase の型ガードが title フィールドの存在チェックを必須化。部分レスポンスを完全型として誤判定するバグを修正(isFullPageOrDataSource にも波及) |
| v5.25.2 | データソース/データベースクエリの verification プロパティフィルターに does_not_equal 条件を型定義レベルで追加 |
影響と対応
notion-query-database-view を使っている場合
- コードベース内で
notion-query-database-viewの呼び出し箇所を検索する -
notion-query-data-sourcesにmode: "view"を指定する形に書き換える -
notion-fetch(id: self)でcurrent_tool_accessを参照しているツール検出ロジックがあれば、query_database_viewエントリの有無に依存していないか確認する
ビューのフィルターを使っている場合
-
relationフィルターは ID ではなく URL を渡していないか等、値の形式を再確認する(不正な値は今後エラーになります) -
verificationフィルターで不一致条件が必要な場合はdoes_not_equalを利用する
SQL クエリ機能を検討している場合
- Business プランで Notion AI を有効化していれば、追加設定なしで複数データソース横断 SQL を試せます
- 単一データソースへのクエリのみで足りる場合は、引き続き従量制の割り当て内で利用可能です
コード例
notion-query-database-view からの移行
Before(廃止予定)
{
"tool": "notion-query-database-view",
"arguments": {
"database_id": "xxxxxxxx-xxxx-xxxx-xxxx-xxxxxxxxxxxx",
"view_id": "yyyyyyyy-yyyy-yyyy-yyyy-yyyyyyyyyyyy"
}
}
After(推奨)
{
"tool": "notion-query-data-sources",
"arguments": {
"data_source_id": "xxxxxxxx-xxxx-xxxx-xxxx-xxxxxxxxxxxx",
"mode": "view",
"view_id": "yyyyyyyy-yyyy-yyyy-yyyy-yyyyyyyyyyyy"
}
}
verification フィルターの利用例(does_not_equal 追加後)
{
"tool": "notion-update-view",
"arguments": {
"view_id": "yyyyyyyy-yyyy-yyyy-yyyy-yyyyyyyyyyyy",
"filter": {
"property": "Verification",
"verification": {
"does_not_equal": "verified"
}
}
}
}
JS SDK での型ガード(v5.25.1 修正後の挙動)
import { isFullDataSource } from "@notionhq/client";
const response = await notion.dataSources.retrieve({ data_source_id });
if (isFullDataSource(response)) {
// title フィールドが必ず存在することが保証される
console.log(response.title);
} else {
// 部分レスポンス(title を持たない)として安全に分岐できる
console.log("partial response");
}
まとめ
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notion-query-database-viewはツールリストから削除。呼び出し自体は当面動作するが、notion-query-data-sources(mode: "view")への移行を推奨 - 複数データソース横断 SQL が Business プラン(Notion AI付き)でも無制限利用可能に。Enterprise 限定だった機能が広いユーザー層に開放された
- ビューのフィルター対応プロパティが大幅拡大し、無効な値はサイレント無視ではなく明示的なエラーになった
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@notionhq/clientv5.25.1/v5.25.2 で型ガードの修正とverification フィルターの does_not_equal 対応が追加
特に notion-query-database-view を利用している開発者は、ツールリストから削除された影響が今後大きくなる可能性があるため、早めのコード確認と移行をおすすめします。