はじめに
2026年11月3日のリリースノートで、Claude Mythos 5・Claude Opus 4.7・Claude Sonnet 4.6 が生成したテキストに、Anthropic のテキスト透かし(ウォーターマーク)が入ることが発表されました。対象は、ドキュメント「How Claude marks AI-generated content」に記載されたプラットフォームです。
破壊的変更ではなく、対応必須(action_required: false) の変更でもありません。ただし、次のような人には直接関わります。
📌 影響を受ける人
- Claude の出力を自社サービスの文章として公開・配信している開発者
- AI 生成テキストの判定や、コンプライアンス対応を運用している担当者
- Sonnet 4.6 で
temperature/top_p/top_kを調整している開発者- CLAUDE.md やシステムプロンプトに「モデル仕様」を書いて管理しているチーム
この記事では、発表された内容と、現場で確認しておきたいポイントを整理します。
💡 Tips
今回の入力データには、対象プラットフォームの具体的な一覧と、透かしの検出方法は含まれていません。この記事に書いていない部分は、公式ドキュメントで確認してください。
変更の全体像
ポイントは2つです。
- 3モデルの生成テキストに透かしが入る(対象プラットフォーム上)
- Sonnet 4.6 にだけ、サンプリングパラメータに関する例外が記載されている
変更内容
1. 3モデルのテキストに透かしを付与(severity: high)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発表日 | 2026年11月3日 |
| 対象モデル | Claude Mythos 5 / Claude Opus 4.7 / Claude Sonnet 4.6 |
| 変更内容 | 生成テキストに Anthropic のテキスト透かしが入る |
| 対象範囲 | 「How Claude marks AI-generated content」に記載されたプラットフォーム |
| 詳細仕様 | 「Text watermark」ページ |
| 対応の要否 | 必須ではない |
「対象プラットフォーム」という限定が付いています。使っている経路(API、アプリなど)が対象かどうかは、一覧で確認する必要があります。入力データからは、どの経路が対象かは読み取れません。
2. Sonnet 4.6 のサンプリングパラメータによる例外(severity: medium)
Claude Sonnet 4.6 では、次のいずれかを既定値以外にすると、そのリクエストの生成テキストに透かしが入らないことがあります。
temperaturetop_ptop_k
| モデル | サンプリングパラメータの例外 |
|---|---|
| Claude Mythos 5 | 記載なし |
| Claude Opus 4.7 | 記載なし |
| Claude Sonnet 4.6 | あり(既定値以外だと入らないことがある) |
⚠️ 注意
「記載なし」は「例外がない」と保証するものではありません。Mythos 5 と Opus 4.7 の挙動は、Text watermark ページで確認してください。
変更の影響の見方
影響と対応
今回は対応必須ではありませんが、次のように確認しておくと安全です。
| 立場 | 確認すること |
|---|---|
| 出力を公開・配信する開発者 | 透かしが入ることで、表示や後処理に問題が出ないか |
| AI 生成判定・コンプライアンス担当 | 「透かしがある = AI 生成」の前提で運用していないか |
| Sonnet 4.6 利用者 | サンプリングパラメータを変更していないか。変更している場合、透かしが入らないことがある |
| ドキュメント管理者 | CLAUDE.md などに注記を追加するか |
特に注意したい点
透かしがないことは、人間が書いた証拠になりません。 Sonnet 4.6 では、パラメータ設定によって透かしが入らないことがあるためです。「透かしなし = 人間が書いた」という判定ロジックは、Sonnet 4.6 では成り立たなくなります。
また、透かしの検出方法は入力データに含まれていません。検出を運用に組み込む場合は、「Text watermark」ページの仕様を先に確認してください。
コード例
今回の発表に API の仕様変更はなく、リクエスト形式も変わりません。ここでは、Sonnet 4.6 で例外に該当するリクエストを示します。
import anthropic
client = anthropic.Anthropic()
# 既定値のまま(透かしの対象になる)
msg_default = client.messages.create(
model="claude-sonnet-4-6",
max_tokens=1024,
messages=[{"role": "user", "content": "新商品の紹介文を書いてください"}],
)
# サンプリングパラメータを既定値以外にしている
# → Sonnet 4.6 では透かしが入らないことがある
msg_tuned = client.messages.create(
model="claude-sonnet-4-6",
max_tokens=1024,
temperature=0.3,
top_p=0.9,
messages=[{"role": "user", "content": "新商品の紹介文を書いてください"}],
)
モデル ID の表記は、利用している環境の実際の値に合わせてください。
CLAUDE.md への追記例
入力データでは、CLAUDE.md の更新が推奨されています。たとえば次のような内容です。
## モデル仕様 / AI生成コンテンツの扱い
- Claude Mythos 5・Opus 4.7・Sonnet 4.6 の生成テキストには、対象プラットフォーム上で
Anthropic のテキスト透かしが入る。
(参照: How Claude marks AI-generated content / Text watermark)
## API パラメータ設定の注意点
- Claude Sonnet 4.6 で temperature / top_p / top_k を既定値以外に設定すると、
テキスト透かしが入らないことがある。
まとめ
- 2026年11月3日、Claude Mythos 5・Opus 4.7・Sonnet 4.6 の生成テキストに、対象プラットフォーム上で Anthropic のテキスト透かしが入るようになった
- Sonnet 4.6 では、
temperature/top_p/top_kを既定値以外にすると、透かしが入らないことがある - 破壊的変更ではなく、対応は必須ではない
- 「透かしの有無」を前提に AI 生成テキストを判定している場合は、Sonnet 4.6 のパラメータ設定に注意する
- 対象プラットフォームの一覧と検出方法は、公式ドキュメントの「How Claude marks AI-generated content」「Text watermark」で確認する