【仮想マシンの複製】
個々の仮想マシンの環境設定やハードディスクはファイルとして保存されます。それらのファイルをコピーすることで任意の仮想マシンをクローンとして複製できるため、テンプレートとして使用したり、同様の仕様のシステム展開が容易にできるようになります。ただし、同一の仮想化ソフトウェア上で複製した仮想マシンのUUID(Universally Unique Identifier: 汎用一意識別子、全世界で重複が起きないように生成される一意な値)が重複していると正常に動作しませんので、注意が必要です。
また、ホスト名やIPアドレス、SSH接続時に使用するSSHホスト鍵(公開鍵、秘密鍵)などサーバごとに一意でなければならないものも変更しなければなりません。
上記に加えて、systemdのマシンはホストを識別するための32bitのマシンIDを持っています。インストール時に、ランダムに生成されるUUIDがマシンIDとして設定されます。仮想マシンを複製するとマシンIDもコピーされるので、ネットワーク内で重複しないようにクローンのマシンIDを初期化する必要があります。
マシンIDは「/etc/machine-id」ファイルに格納されています。
cat /etc/machine-id
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なお、クラウド上のインスタンスはテンプレートから展開されるため、テンプレートから複製された環境を重複しないようにインスタンスごとに変更する必要があります。この作業をまとめて行う「cloud-init」というパッケージが用意されています。
cloud-initパッケージはクラウド上でなくても、インストールして使うことができます。
例:CentOSの場合