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NeosVRに見出した可能性と未来について:「4つの世界」は「7つの世界」に

Last updated at Posted at 2020-12-18

NeosVRから現実世界に干渉し、生活や仕事をより良いものへと改変していくコミュニティ「NeosVR reso」のオーガナイザー、piacereです
ご覧いただいて、ありがとうございます :bow:

約7ヶ月前、「NeosVR」という、VR内でプログラミング可能なVRプラットフォームに出会って以来、私の生活やビジネス、そして世界認識は、完全に書き換わり、人生観や夢/野望にも、大きな軌道修正が訪れました

このコラムでは、そんなNeosVRに見出した可能性や未来について、まとめてみたいと思います

内容が、面白かったり、役に立ったら、「LGTM」よろしくお願いします :wink:

:ocean::ocean::ocean: お知らせ:NeosVR reso Advent Calendar、2位達成ヽ(=´▽`=)ノ :ocean::ocean::ocean:

今年初登場のNeosVR reso Advent Calendar、Webテクノロジーカテゴリで2位獲得です:tada:
https://qiita.com/advent-calendar/2020/neosvr_reso
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なお、「NeosVR |> AR投影アプリ」で使っているElixirも、プログラミング言語カテゴリで2位でした:laughing:
https://qiita.com/advent-calendar/2020/elixir
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はじめに:NeosVRとの出会い

NeosVRとはじめて出会ったのは、NeosVRのスター的存在、Orangeさん(@mikan3134)の下記「投げ銭できるVR」というNeosVR紹介ツイートでした(Twitterを始めて以来、VR関連のネタは、それとなく位しか拾って無かったので、ホントたまたま誰かがRTしてただけだと思います)


VR内で仮想通貨が使えることも凄いと思いましたが、ソレ以上に、NeosVRのウインドウや背景の未来感に、一瞬で魅了されました

見た直後、SteamとNeosVRをインストールしましたが、その体験は、VRヘッドセット(HMD)が無くても、充分に現実世界とは異なる、新たな別の世界でした


そして翌日、フリックさん(@FRICK)にNeosVRの「初心者案内デー」へと連れ出してもらい、私のNeosVRの冒険が始まったのです


「初心者案内デー」から戻った後、「あれは夢じゃ無かったんだ」と、ちょっとした異世界体験をした訳です


ちなみにVR自体は、23年前の「VRML」という、テキストファイルだけで、3Dポリゴンの頂点やテクスチャ、光沢などを定義でき、下図のようにWebブラウザで動かせるマークアップを作ったり、ソレ以降のVRムーブメント(セカンドライフ、Cluster、VRChatなど)も何となく触れてはいましたが、HMDを2台も買ってしまうほど、本気でがっつりVRにハマったのはNeosVRがはじめてでした
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NeosVRで鏡の中の世界へ…

大ファンである映画「マトリックス」で、モーフィアスがネオに

「赤い薬を飲めば、君は不思議の国にとどまり、私がウサギの穴の奥底を見せてあげよう」
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と言ったように、この現実とは全く別な「鏡の中の世界」へと誘われて以来、私が触れたり、いじる世界は、

①現実
②プログラミングとデジタル
③オンライン
宇宙/ブラックホール/重力制御物理/数学

の「4つの世界」から、

①現実
②プログラミングとデジタル
③オンライン
宇宙/ブラックホール/重力制御物理/数学
⑤NeosVR

の「5つの世界」へと一変しました

①NeosVRに見た「未来のシステム開発」

最初に、私がNeosVRの中に見た未来は、「システム開発のあるべき姿」でした

18年前と、国内で注目されるより10年は早い段階から手掛けているアジャイル開発(eXtreme Programming)でよく行う「ホワイトボードの前でのモブ設計/実装」の理想形が、NeosVRには既にありました


さらにNeosVR自体が、「VRの中にいたまま、VRプログラミングできる」という衝撃の事実を知り、これはまさに「ブートストラップ」もしくは「自己書き換えコード(自己改変)」という、厨二病には堪らない世界観でした


ちなみに、ここまで、NeosVRをインストールした初日の出来事です

その後、いてもたってもいられなくなり、HMD無しでもNeosVRのプログラミング(「LogiX」と言います)を始めてみたのですが、HMD無しの「デスクトップモード」に関するドキュメントは、ほぼゼロだったので、四苦八苦しながら、なんとかプログラミングできるところまで、ほぼ情熱だけで突っ走りました




この頃の苦労があったので、他の方が、もっと気軽にHMD無しでもNeosVRプログラミングに触れられるよう、下記のようなイベントも開催するようになりました:information_desk_person_tone1:

VRヘッドセットが無い方/使わない方限定のNeosVRプログラミング入門
https://neosvr.connpass.com/event/196608/
image
image.png

このイベントでレクチャーする内容をコラム化したものも書きました

VRヘッドセット(HMD)持っていなくてもNeosVRプログラミング:3D豆腐をブン回す
https://qiita.com/piacerex/items/ec6db710a2bc42f764f1
image.png

このコラムは、NeosVR内の「skillshareworld」にも採用いただきました


そして、NeosVR内に自分だけの「開発工房」も作りました


このように、NeosVRには「未来のシステム開発」の姿が見えました

これは、システム開発だけに限らず、全ての複数人数のコラボレーションの未来でもあると思っていて、アフターコロナ/withコロナにおける1つの希望でもあると感じました

②NeosVRから現実に干渉する

NeosVRをはじめて1ヶ月くらい経った頃、NeosVRがHTTP GET/POSTをプログラミングできるということが分かり、もともとWebで社会インフラ構築や、スマホ標準の認証・課金基盤を仕事として手掛けてきた私は、

「自分が38年間、現実世界で実現してきた全てのシステム開発領域が、NeosVRに接続できる…」

という、プログラミングを始めた8歳の頃から脳内妄想してた着想に、ワクワクの歯止めが効かなくなりました


早速、Elixirでもよく例題に出す「Qiita API」をNeosVRから叩いてみたら、ちゃんと返ってきた … 感動:sob:


これに味をしめて、Webだけじゃ飽き足らず、遠隔地にあるIoTデバイスをぶっ叩く実験を @kikuyuta さんの所属する高知Elixirコミュニティ「kochi.ex」の方々とコラボして試したところ、これまた成功しました


NeosVRからWebやIoTを通じて、現実へと干渉する第一歩となりました

スマホやIoT、各種センサー等の現実世界に置かれるエッジデバイスが、社会に浸透/蔓延すればするほど、NeosVRが現実世界に干渉/侵食する割合は増え、現実改変の機会は増えていきます

そして、これまでオンライン上でサービスやアーキテクチャを作ってきたノウハウの延長上で、現実干渉/侵食/改変を通じて、「社会そのものを変え得るチカラ」を手に入れていると言っても過言では無いと私は思っています

③NeosVRの世界をARで現実世界に投影する

OrangeさんがNeosVRで作った、この「手からメニューを出現させる」という機能が、3つ目の大きなターニングポイントになりました


このツイートを、XR友達のsgidonさんに紹介したら、こんなAR実装をしてくれました


これを見た瞬間、私の脳内回路が、パパパーっと繋がり、

「この素晴らしいNeosVRの世界を、現実世界へと現界させたい」

という着想(厨二病?)に駆られ、1ヶ月後くらいには、「VR |> AR投影」の原型のようなアイデアが生まれました

その後、ComputeShader以外、ほぼ触ったこと無かったUnityのARプログラミングを1~2日くらいでキャッチアップし、Unity 3Dプログラミングも続く3日後には動くものを作り始め、NeosVRのHTTP POSTで連携されたVRオブジェクトをスマホカメラに映る現実とミックスする「VR |> AR投影アプリ」を作っていました

ちなみに、NeosVRとVR |> AR投影アプリの中継には、Elixirが使われています

この「NeosVR |> AR投影」アプリの制作を通じて、任意の緯度・経度に、VRオブジェクトを現界させることが可能になったので、

「NeosVRの世界を、いつでも、どこにでも、テレポーテーションさせられる」

という現実には無い概念が、私の中に生まれました

そして、「NeosVRから現実世界を改変する」ことが、私の新たな夢となりました(そして今は、それが仕事にもなり始めています)


NeosVR |> AR投影アプリで可能になる世界観や将来像については、下記コラムで詳しく書いたので、、上記内容だけではイメージが難しい方は、下記をどうぞご覧ください

「NeosVR |> AR投影アプリ」が拓く生活と仕事:人はより「現実」へと出ていき、世界が変わったことを理解する
https://qiita.com/piacerex/items/fcb29251e37b1ac3e063

NeosVR |> AR投影アプリの実装面に興味ある方は、下記コラムに書いています

NeosVR+Elixirで気軽にVR WebSocketプログラミング(VR |> AR投影アプリの裏側)
https://qiita.com/piacerex/items/4d8b23d99434d5a841ca

④NeosVRの世界で現実を塗り潰す:「固有結界」の実現

通常であれば、3Dオブジェクトの内側にテクスチャは貼らない(計算を簡素化するため)のですが、Unityを調べていくと、3Dオブジェクトの内側にもテクスチャが貼れることが分かり、現実空間をまるっと覆う「固有結界」を作れることに気付きました


そして実際に作ってみて、近所の公園で、AR投影されたNeosVRのビルへと入っていったところ、私の中の「現実」という概念が、まぁまぁ崩れました … スマホの中と言う小さな画面にも関わらず、そこには、目に映る現実とは、明らかに異なるリアルが現界していたのです


その後、「宇宙球」を、近所の公園に浮かべ、徒歩で踏み込んでいったところ、それは地上での体験だったハズが、全く地上にいる気がしませんでした … パラレルワールドというか、異世界というか、そういう領域に踏み込んでしまった感覚でした


スマホですら、こんな感覚なのだから、もしこれが、ARグラスやARコンタクトだったら、一体、どんな現実改変体験になるのだろう … と妄想したら、これまた、いてもたってもいられなくなり、海外のARコンタクトベンダーとの事業提携を結ぶ活動を、翌月には開始していました


これらの活動を、取引しているお客様の数社に共有したら、宇宙に関係するVR構築と、街1つをまるまる使ったVR |> AR投影のビジネスの話へと繋がってしまい、私の仕事も、じょじょに現実改変されていったのです

これにより、「5つの世界」は、

①現実
②プログラミングとデジタル
③オンライン
宇宙/ブラックホール/重力制御物理/数学
⑤NeosVR
⑥NeosVRがAR投影された複合現実

の「6つの世界」へと大変革を迎えてしまいました(その間、約3ヶ月間です):laughing:

⑤宇宙に行かなくてもNeosVRで「人類の次のセンス」を入手

ここまでは、テクノロジーによって現実を書き換えるという厨二病感満載の内容でしたが、最後は、テクノロジーからやや離れた、厨二病ポエムで締め括ります

HMDを入手した後、フリックさんにHMD利用のガイドをしてもらったり、アバター調整をしてもらってる最中、フッと「子供の頃、裏の川で友達と遊んでた」のと似たような感覚が去来し、なぜだか良く分からないけど、とてつもなく幸せな気持ちになりました


この平和・平穏をもたらす感覚こそが、7年くらい前から自らのテクノロジー課題として置いてきた、下記ツイートのようなことへの回答だと直観しました



これらアイデアの元は、「2100年の科学ライフ」という、私が7年前から大好きで、ビジネスやシステム開発における未来予測にも役立てている本からです

2100年の科学ライフ
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地球資源に依存する惑星文明タイプ0から、労働や食料問題、エネルギー問題から真に開放される、核融合やグラフェンの量子揺らぎ電力のような無限エネルギーの開発をしても、それを奪い合う人類の野蛮さがある限り、人類同士は争い、その結果、地球資源に依存しない「真の自由」が実現される惑星文明タイプ1に到達すること無く、滅亡する … というシナリオが、この本で紹介されています(ご興味ある方は「8章:人類の未来 - 惑星文明」をご覧ください)

この解決には、人類は、宇宙に進出し、地球という「ゆりかご」を巣立ち、スペースコロニーに住むことで得られるセンスを獲得する必要があるだろう … ということを、コンスタンチン・ツィオルコフスキー、もしくはガンダム(笑)で学んだ訳ですが、一方で、宇宙進出やスペースコロニー建造には、莫大なエネルギーが必要で、地球に埋蔵するエネルギーで、それが賄えるかには、疑問がある訳です

しかし、NeosVRで感じたこの感覚があれば、宇宙に出なくても、アクシズを落として粛清しなくても(笑)、人類は、野蛮さを捨て、平和の実現ができる(そして結果的に宇宙や銀河へと旅立てる) … そう直感しました

このアイデアを、フリックさんにNeosVR内のお絵描きペンで共有したときから、私は「人類の次のセンス」が得られるNeosVRがもたらす未来に賭けようと決めたのです(下記ツイートは、そのネタを書いて無いですが、お話したときの会のキャプチャです)


これにより、「6つの世界」は、

①現実
②プログラミングとデジタル
③オンライン
宇宙/ブラックホール/重力制御物理/数学
⑤NeosVR
⑥NeosVRがAR投影された複合現実
⑦宇宙へ行かなくても人類がNeosVRで次のセンスを見つける世界線

の「7つの世界」へと変わり、私の未来も、NeosVRによって改変されたのです:tada:

余談:NeosVRと現実世界を繋ぐにあたっての課題

  • エンジニアの多くは、「メシが食えるWeb開発」に引き篭もっている
  • XRプレイヤーの多くは、SIerがやる基幹システム繋ぎ込みを経験しない

これらの詳細については、今後のコラムで触れていく予定ですが、どちらの領域も経験する私が、その実現をミッションと感じ、どちらの領域に対しても、NeosVRの新しい世界とプログラミングパラダイムに触れる機会を増やすこともやはり私のミッションです

最後に

このコラムを読んで、NeosVRに触れてみたいという方が1人でも増えたら幸いです:laughing:

私と、下記マトリックスそっくりのNeosVRワールドや、その他ステキなNeosVRの世界をご一緒してくれる方を、いつでも歓迎しています


どうぞ下記の私のTwitter DMまで、お気軽にご連絡ください(NeosVRの導入も、ワールドご案内も、プログラミング入門も、なんだってウェルカムです)

piacere の Twitter DM(リンク先の赤枠部分をクリックしてください)
https://twitter.com/piacere_ex
image.png

また、先月発足したばかりのコミュニティ「NeosVR reso」では、上述したNeoVRプログラミングイベントやNeosVRワールド制作会、そして「NeosVRからの配信」などを通じて、NeosVRからNeosVRの外の「現実」に干渉するべく、NeosVRとAI・ML/IoTを連動させたり、NeosVRオブジェクトをAR化することで現実改変することを通して、「VRだけでも、現実だけでも、実現しない共振」を起こすような活動を行っていきます

現在、NeosVR resoでは、下記Advent CalendarでNeosVRコラムを毎日アップしているので、ぜひご覧ください(応援もいただけたら嬉しい)
https://qiita.com/advent-calendar/2020/neosvr_reso
image.png

p.s.このコラムが、面白かったり、役に立ったら…

image.pngimage.png にて、どうぞ応援よろしくお願いします:bow:


明日の記事は、@sirojake さんの「FizzBuzzを作った話」です

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