この記事は、Elixir Advent Calendar 2023 シリーズ1 の1日目です
piacere です、ご覧いただいてありがとございます
2023年末の時点で、Elixirにいったい何が出来るのかを以下の軸で紐解いていくシリーズです
今回は「① 2023年の新たなライブラリ/FW編」ということで、以下2点を扱っていきます
- 今年アップデートがあったElixirライブラリ/FW数
- 2023年に初回リリースされたライブラリ/FWの紹介
ここで紹介されているもの以外にも、「ウチでこんな新しめライブラリ使っているよ」とかあれば、ぜひコメントでお知らせください
なお、プロダクション開発に頻出するものや定番データ操作/クラウド向け/マイクロサービス向けのライブラリ/FWは、続編コラムで別途紹介します
2023年にアップデートがあったElixirライブラリ/FW数
hex.pm
の「Recently Updated」で数えると、107ページ x 1ページ30本 + 21本で、
全3,231本
となります
なお今年、最初にアップデートされたライブラリ/FWは、「ExFinancialModelingPrep」でした
https://hex.pm/packages/ex_financial_modeling_prep
これは、「Finalcial Modeling Prep」という金融サービスのための非公式APIクライアントライブラリです
APIクライアントのリファレンスは下記の通りです
Elixirは、CLIである mix
コマンドから、下図のようなリファレンスを生成でき、OSSであれば、それを hex.pm
のドキュメント公開場である hexdocs.pm
にて公開することができます
https://hexdocs.pm/ex_financial_modeling_prep/
2023年に初回リリースされたライブラリ/FW
hex.pm
の「Recently Created」の44ページ x 1ページ30本 + 2023/1/1追加の「xmavlink」までの15本で、
1,335本
となります
その中でも、キャッチーなElixirライブラリ/FWを23個、紹介します
PropEx
今年、書籍が販売されて有名になったプロパティベーステストフレームワーク
DataTable
フィルタ/ソート/ページネータ/複数行操作/行開閉ができる高機能テーブル表示
PhxMultiSelect
LiveView Click-to-Component
ブラウザ上でキーを押しながらクリックすると該当コードにジャンプ
LiveViewNative Flutter
FlutterネイティブアプリをLiveViewで開発できるフレームワーク
LiveViewNative Swift UI
SwiftネイティブアプリをLiveViewで開発できるフレームワーク
LiveSvelte
JavaScriptフロントライブラリ「Svelte」をLiveViewのデータ連携先にできる
Recaptcha
reCAPTCHAパッケージ
Jellyfish Elixir Server SDK
Membrane(ビデオ会議/動画配信フレームワーク)製メディアサーバー「Jellyfish」のSDK
NxSignal
高速フーリエ変換などの信号処理をNxで実現
PhoenixReverseProxy
Phoenix製リバースプロキシ
ExNgrok
PhoenixアプリケーションにNgrokベースのセキュアなlocalhostトンネルを設置
PhoenixDDoS
Phoenixに様々なDDoS対策(RateLimit、利用制限間隔、IP制限、Sentry連携など)を入れる
Orion
分散ノードプロファイラ
Airbag
パーティショニングも可能なETS製キュー
Duct
Ecto.Multi
のようなパイプでデータ構築を叶えるライブラリ
Typed
関数の引数/戻り値に型定義できる deft
を追加
Überauth Notion
Notion用Überauth(ソーシャルIDログイン) OAuth2クライアント
PhxGenOidcc
「phx_gen_auth」と似た形式でOpenIDログイン認証を生成する mix phx.gen.oidcc
を追加
Genetix
遺伝的アルゴリズムフレームワーク
Scholar
Python scikit-learn相当の機械学習ライブラリ
EXGBoost
データ分析コンペティション「Kaggle」で上位入賞する「XGBoost」のElixir実装
終わりに
普段、Elixir開発をされている方でも、初見のライブラリ/FWが割とあったのでは無いでしょうか?
年間1,000本を超える新規リリースが行われているElixir OSSに感謝です
次回は、「② 2023年に更新されたライブラリ/FW編」をお送りします